宮城県七ヶ浜町報告【第96報】家を片付けるということ。

お世話になります。RSY飯田です。先日のつぶやきでご紹介した、菖蒲田浜のNさん。
4月下旬から、泥かきなどのご自宅の清掃が始まっています。また、思い出の詰まったもののお片付けはRSYにお願いしたいとご依頼をいただき、
スタッフの郷古と飯田が、お手伝いをしてきました。
私たちの作業は、水に浸かってしまった食器などの処分と、玄関周りのお掃除。
奥様は食器が好きだそうで、こだわりのある食器をたくさん集めていらっしゃいました。
しかし「泥を被った食器はもう使いたくない」と処分することを決意されたそうです。

2Fは津波の被害から免れたものの、お子さんが大切にしていたぬいぐるみや玩具なども
「仮設は狭いし置く場所がないから…」と処分することに。

作業は2時間程でしたが、処分するものを手にする度「これはね…」と思い出を口に出され、
1つずつ確認しながら、ゆっくりと片付けが進んでいきました。
ご依頼の話を受けた時から「1人じゃできないからな。ありがとうね」と何度も口にされていたNさん。
本当の意味がわかったのは、作業後だったように思います。

震災における家の清掃というのは、体力的にではなく
「精神的に1人ではできない」と、いうこと。

気持ちの整理をつけつつ、一緒に片付けていくことが、
これほどまでに支えになれるとは思いもしませんでした。

以前は「ここに住むかどうかわからないけど…」と悩まれていましたが、
日に日に変わっていくご自宅を見て「またここに住むから。」と力強くおっしゃっていました。
今までのRSYの活動をご存じだからこそ、お声掛けくださったこと、本当にうれしく思います。
そしてこれからも、頼りにしていただけるRSYでありたいと思いました。