皆さま
お世話になっております。
きずな館スタッフの清水です。
七ヶ浜町はまだ桜は咲いておらず、時々雪がちらついたりとまだまだ寒い日が続いています。そんな中、仮設住宅の集会所では子供が飛び回ったり、おばあちゃ んたちはお茶っこ(お茶のみ)をしたり、若ママさんたちの子供をしかる声が聞こえたりととても賑やかな場所となっています。ある赤ちゃんは夏に会った時は やっとハイハイができるようになってばかりだったのに、今では足湯のひしゃくを嬉しそうに2本持って集会所の中を歩き回っています。こういった、子供の成 長を見届けていけることも集会所にいるみんなの楽しみになっていたりするのかなと感じました。
2011年3月26日から足湯が始まり、この活動も1年が経ちました。
活動回数 150回、利用者 2166人、ボランティア1028人以上(2012/4/9現在)
これまで多くのボランティアさんと利用者さんのおかげで今日まで活動を続けることができ本当に感謝の気持ちでいっぱいです。今では、東北学院大学の学生さ んに依頼をかけ、7月から継続的に活動を一緒に行っています。学生の中には初期からずっと参加してくれている人もいて、常にオレンジ色のパーカーを着て活 動していた学生は子供たちから”オレンジマン”と呼ばれて親しまれています。
初めて仮設住宅で活動した時は利用者の人数も少なく、すごく静かで住民のコミュニティーはなかなか出来ていませんでした。しかし、今では足湯友達というの も出来てきており、毎回来ている人の顔が見えないと「心配だけど足が悪いから、代わりに見てきてくれる?」といった声も多く聞くようになりました。毎週の ように足湯が行われてきた集会所では、足湯がないと「待ってたんだよ」「もうやらなくなったのかと思った」「あんだの名前忘れちゃったよわ!」と足湯を楽 しみに待ってくれる人も出てきて、本当に嬉しく思います。
今ではボランティアの数も減り、なかなか集会所に行けないという時もありました。久々に会ったお母さんから話を聞くと「イベントとか特別なことはしなくて いいから、とにかくここ(集会所)に来てほしい。何でボランティアさん来なくなっちゃったのかな~」とさみしいという声を聞きました。ボランティアさんの おかげでがれきなどはなくなり町はきれいになりましたが、これだけで復興は終わりではありません。目に見えない心の支援はこれからが大切になってくると思 います。1年が経った今でも、被災者の心に刻まれた悲しみは消えることはありません。そのような人々が一歩でも前に進めるように、私たちボランティアがポ ンっと背中を押してあげる、住民の人のパイプ役となり人々をつなげることがこれからは必要となってきます。足湯ボランティアはこれからも継続的に活動して いきます。機会があれば参加してみてください!老若男女問わず、誰でも参加できます。
*最後に最新のつぶやきを少し紹介したいと思います。
・東北の人は元気でしょう。いつまでもくよくよしていてもしょうがないからね。命が助かったんだから。とにかく前に前に進むしかないよ。(70代 女性)
・最初は引きこもってばかりいた。今、この仮設にいる人は皆、国際村にいた人が多い。その頃から少しずつ出るようになった。今日みたいに天気のいい 日は家の窓を全部あけて、空気を入れ替える、それだけでも違う。家の中にいてテレビを見てるだけじゃダメ。右手の親指の関節が曲がらないことがあるが、風 呂に入ったりしているときはなるべく動かす、すると少しは動く。(50代 女性)
・1年や2年じゃ、変わらんからなあ…。ずっと仮設住宅に住み続ける。(70代 男性)
・足湯は楽しみにしているけど、次いつやるのか中にしか書いていないから閉まっていると見られないので、建物の外に書いてほしい…。日中働いて いる人は中に入って見られないし、通りがかった時に見られるようにポスターとかビラを張ってほしい。仮設の天井が結露してしずくがぽたぽた落ちてくる。壁 にしか断熱材が入ってないのかもしれない。職場の人に仮設に住んでいる人がいないからあまり言うと嫌がられるので、もう何も言わないことにしている。 (40代 女性)
・若い頃は北洋漁船で遠くまで行ってた。アラスカとかロシアとか、カニを獲りに行くと半年は帰ってこなかったな。毎日カニばかり、カニみそなんて海に捨てたよ。マグロもとった。今度はいつ来るの?桜の咲くころにおいでよ。(70代 男性)
・弟がねー、お姉ちゃんとゲームの取り合いでケンカするのー。1台しかないから。でもねー、私は見てる方が好きなの。だって全然できないし。弟バレンタインにチョコ2つもらったんだよー。モテモテでしょ?(10代 女の子)
・ 最初はこんなところに出られなかった。おじいちゃんは流されて、自分も一緒に流されればよかったと思っていた。今娘と孫と暮らしている。一緒にいれて良かった。あんたも私のように長生きできるようにしっかり握手しよう。(80代 女性)