RSY令和6年能登半島地震への対応(第7報)足湯のつぶやき

みなさま

お世話になります。RSY事務局です。第6報に続き、足湯のつぶやきをご紹介します。足湯の際には、企業やボランティア団体の皆様から託して頂いた下着や靴下等の衣類や手作りのニット帽などをお渡ししており、皆さんに大変喜ばれています。ご協力頂いた皆様、本当にありがとうございました。


(敬称略・順不同)
・瑞穂区社会福祉協議会
・名東区社会福祉協議会
・昭和区社会福祉協議会
・通販生活
・被災地NGO恊働センター
・一般社団法人おもやい
・真如苑SaRV
・認定NPO法人アレルギー支援ネットワーク

 

本日は2月10日に閉所になる自主避難所・光琳寺保育園で足湯をさせて頂きました。終わりがけに、ある被災者の男性が下記のメッセージを読み上げて下さり、思いがけないまごころに、その場にいたスタッフ・ボランティアも皆さんと涙しました。

それぞれが辛く苦しい状況の中で、ボランティアと被災者という関係を超え、一対一の関わりが紡いでくれた大切な時間。私たちはこの言葉を大切に、今後も息長く足湯を続けていきたいと思います。


足湯の涙
~レスキューストックヤードの足湯隊のために~

足湯隊員の青年が、椅子に座っている私に尋ねる
「家の様子はどうですか?」
問いながら両手の指をほぐす

程よい湯加減で、やわらぐ私の足指と足首
やがて彼は、私の左足を持ち上げて
彼の右のヒザのタオルの上に持って行く

柔軟な動きの私の左下肢が
ピクッと瞬時硬直する

「この兄さん、どこの家の人?」と内心思う
仏陀の足の上に触れた感覚である!

私には「私の足を彼の足の上に置く」
という心理的用意ができていなかったのだ

私のもう一つの地震は
足湯に涙を教えてくれるものであった!

この足湯が日本の地震・災害の各地で
レスキューストックヤードのように展開されることを思うと
「割れた地」を涙でつくろう「足湯」である

失った家族を癒す
この先、何年も何年も続く
果てしない仏の行いである


【2月1日~6日の足湯のつぶやき】
(女性・80代)
10月に夫に兄弟と亡くなって落ち込んでいたら地震があった。落ち込んでいる時にたくさんの地域の人に声をかけてもらって、元気をもらったから、今は色々な人に声をかけたり話を聞いたりするようになった。落ち込んでいても仕方ないし、周りにも迷惑かかるからね。隣の人が落ち込んでいるから、迷惑がられるかもしれないけど、声をかけるようにしている。

(男性・70代)
左手の指が曲がりにくい。ボランティアが来て助かる。家は半壊。避難所から人が少なくなってさみしい。

(女性・90代)
今回の地震は特別大きかった。生きていなければこんな目にも遭わなかっただろうね。外から皆さんが来てもらえてありがたい。気の毒だなぁ。ありがとう。

(女性・70代)
認知症の母がデイサービスに週3日ほど通っていたけど、今は通えず、今後も再開されないみたい。もともとガンコな性格だけど、最近言うことも聞いてくれない。先日は肩と背中を蹴られた。避難所に来てさらにおかしくなったと思う。もう私が疲れちゃってどうにかなりそう。

(女性・80代)
1/4からプルートにいる。それまでの3日間は壊れた家に息子と2人でいた。でも透析していた息子の調子が悪くなり、町外の病院に搬送されてしまった。家は応急危険度判定の赤い紙が貼られてて、戻れないから仮設の入居を希望している。いつになったらこういう生活が終わるのか..そういうことをばかり考えて熟睡できてない。それにしても足湯って気持ちいいわ。

(女性・80代)
子ども、孫を育てあげ、これから夫と旅行でもと思っていたけど、5月に亡くなって、落ち込んでどうしようもない時に地震にあったの。家は赤紙だし、これからどうしたら良いのか….考え中。

(女性・70代)
足湯は熱めが好み。足が冷えるのでこうして温めると気持ちがいい。家はほとんど全壊状態だけど、ここにいるのも大変なので、今、知り合いの大工に頼んで、家のどこか一室でも大丈夫なところがないか見てもらうように見てもらっているところ。仮設住宅も申し込みしたけど、当たるかどうか。家はお寺なので、そちらの再建も今後の考えないといけない。

(女性・80代)
あんまりお風呂に入っていないから、すごく気持ちいい。汚くてごめんね。運動はトイレに行くぐらい。肺の病気になったことがあり、あまり運動すると呼吸が苦しくなる。

(女性・60代)
更年期なのか、動かしていないと右半身が強張る。痛みはない。昨日は職場の片付けに行ったけど、毎日、朝昼夜のご飯を避難所で作っているのよ。

(男性・80代)
避難所にいるけどご飯は作ってもらって食べさせてもらっててありがたい。ただ夜はあんまり眠れてない。前回も足湯の時は一番乗りでやってもらって気持ち良かったから、今回も一番乗りで来たよ。

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RSY令和6年能登半島地震への対応(第6報)足湯のつぶやき

皆様

お世話になります。RSY事務局です。
RSYは1月3日から石川県穴水町に拠点を置き活動を継続しています。
今回より、町内に開設されている指定・自主避難所での足湯や、在宅等避難者の個別訪問の際に被災された方々からお聞きした生の声を順次お伝えします。

【1月20日~31日の足湯のつぶやき】

(女性・70代)
・(応急危険度判定では)緑色ですが、家の中に亀裂があります。余震が不安で毎日3時間くらいしか寝られていません。夫に呼吸器疾患があり、大勢の人と一緒に入る自衛隊風呂に行くことが難しく、ストーブでお湯を作って身体を拭くなどしています。水がでないため、食事も作れず、お弁当を買って食べています。パンなどの食品がもらえるならいただきたいと思って避難所に来ました。

(男性・70代)
・今まで何があっても血圧だけは正常なのが自慢だった。でもここ数日血圧が170くらいになっている。避難での生活は自分ではストレスを感じているとは思わないが、知らず知らずのうちにストレスを感じているのかも。

(女性・70代)
息切れがしてしんどい。足腰も痛くてもう限界。90代の母親を老々介護して、聴覚障害の弟もいて…。母は自宅に帰りたくて、もう3回も避難所から脱走している。自宅は雨漏りしていて、修繕にお金をかけても家族全員高齢なので、いつまで住むかわからず難しい。仮設住宅を申し込んだとしても、自宅の損壊度からして優先度が低くなると思う。2次避難が新聞の一面で大々的に広報されていて、早く2次避難したいとフリーダイヤルに電話をしたけど、30回かけてもつながらなくて、本当に腹が立った。もう限界だし、遠方の親戚を頼って自主的に2次避難をすることに決めました。
(男性・40代)
妻は避難所で人に合わせて生活するのが難しいと、一人で在宅避難をしている。子どもは避難所にお友だちもいるため、今のところは楽しんでいると思う。最初はここの避難所に赤ちゃん連れの避難者もいたが、赤ちゃんが夜泣きをすることもあって、どこに行かれたか分からないが、出て行かれていった。

(男性・70代)
自分のうちでゆっくり寝たい。(避難所の)窓ガラスが割れて、(雪が降ったので)ふさいでいる。昼は家に帰っている。毎朝焚火をする。当番みたいになっちゃった。お風呂は今までに2回入った。

(男性・70代)
ここは海がすぐ近くだけど能登島があって津波の被害はなかった。
地区の家屋のほとんどが赤紙。自分の家も傾いた。地震保険には入っていたけど保険金がどれだけ出るかわからず家をどうするか…。お風呂は金沢に一度だけ入りにいった。

(女性・80代)
朝は家で主人の分と二層洗濯機をまわして昼からここにきておしゃべり。右足は15年前の事故でけがが残っているそれまでは病院に行ったことはなかった。まさかこんな目に合うとは(この足湯を)一生忘れないと思う。普段演歌を歌って活動しているけどこんな状況ではできない。

(女性・70代)
10月に主人をなくして大ショック。家もリフォームしたばかりなのに。それでこの地震、気負いすぎないようにでも沈んでばかりじゃダメ。自分で楽しみを見出したり人と話すことで発散しないと。
2月29日80歳の誕生日だし頑張る。幸せになってね。話いっぱい聞いてもらっちゃってごめんねありがとうね。息子三人だから女の子と話すのうれしい。

(男性・70代)
部屋の中が温まりすぎて寝れていない。でも雨風しのげているのにそんなわがままは言えない。孫がオーストラリアに留学に行ってて、心配しているが家はもうだめなので来るなと言っている。

(男性・30代)
本当にボランティアには感謝しています。窓のプチプチとかも張ってくれたり寝袋も今朝届いた。ほかの避難所はわからないけどここはめぐまれているほうだと思います。
(女性・80代)
いつもは畑をしているが今年はできない。やることがない。でも避難所では快適に過ごしている。

(女性・60代)
大変だよ本当に大変。来てくれるあなた方も大変だよね。でも(こうやって足湯をしてくれることが)幸せだ。字を書くから指固いでしょう。幸せだねえ。こうやっていっぱいもらえてありがたい。(配った服を見て)色がいいね伸びて後ろが長くて。着てみようかな。

(男性・60代)
すこしたってこの避難所に来た。会社を退職してからゲートボールのグループに入ってやっていた。グループとはみんな別々になってしまった。にぎやかなところはあまり好きじゃない 朝夕プルートのなかを歩いている。必要なものなにもない(声がつまる)。自分の生活にもどりたい。

(女性・80代)
この時期は畑をしたり編み物をしているの こたつに入ってね。編み物はかぎ針でチョッキや靴下を編んで近所の人や孫の子にあげたりするのが楽しみ。ちゃんと着ている写真が送られてくるとうれしい。ここではできないけれどね 何もすることがないから。今日は足湯をしてもらってお嬢様みたいな気分。

(女性・70代)
はじめは眠れなかった。靴下はあるかい 洗濯が回らなくてこれともう一枚しかないごめんね。あ、ごめんねじゃないね。ありがとう。

(女性・60代)
最初避難したときはみんな同じだったけど少しづつ人もいなくなり自宅に帰っていく人もいた。やっと落ち着いた分、自宅に帰った人たちからいろいろ言われる。聞き流しているけれどつらい。水が通っていないのが一番きつい。

(女性・80代)
今まで風呂に入れなかった。足湯で気持ちいい。背中ふいてもらって良かった。

(女性・30代)
子供は小4男子小1女子 今日から学校が始まったので子供がとても喜んでいた。避難所だと子供が安心するのでいる。自宅は夫が一人で暮らしている。仕事があるので 寝るだけだし。2月から仕事のシフトが決まっているけどどうなるのかな。学童も始まっていないのに預けるところもない。。仕事どうなるのかな。

(女性・80代)
(腕のあざを見せて)きたないでしょう。こんなのできちゃって血管同士が中でぶつかってできた。昨日からだを拭いてもらって気持ちよかった。においのもとは実は脇じゃなくて背中だって。ラジオで言ってただから背中拭いてもらってよかった。息子夫婦と一緒だったけど(もう大丈夫だと思って?)いなくなっちゃった。息子の一人は旅館で料理長。孫二人は看護師。こんなに足湯を靴下まではかせてもらっちゃってありがとうねえ。

(女性・60代)
今でも揺れてる感じがしてペットボトルを見るけど。(もみほぐしは)人のぬくもり、人肌を感じる。昨日は親せきのところを手伝っていてお風呂にはいれなかった。今晩はよく眠れそう。

(女性・80代)
手のきれいさなら私も負けてないよ(隣を見て)。散髪もしてもらった。日々が淡々と過ぎていく。なにもしていない。

(女性・80代)
食べ物何でも食べる、卑しいの88歳。兄は遠慮して高齢で迷惑がかかるといって車中泊。素早く脱ぎ機できないからお風呂は入らない。

(女性・40代)
子供は小学3年生。子供は足湯に来ないと言っていた。友達と遊んでいるお風呂に入れないのが大変。家は大丈夫だった前は物資を持ち運び入れたり何かと動いていたが今はボランティアさんもいるし落ち着いてきてすることがない。とても揺れて怖い思いをした。

(女性・80代)
孫にやってもらっているみたい。孫が3人。ひ孫もいるよ。みんな金沢でここには誰もおらん。正月に来てたら大変やった。いつもは畑をしたりして動いているけど、何もできんくなって自分の食べる物だけだけどすることがなくなってボケてしもうが。

(女性・80代)
体は丈夫でかぜもひかない。昔は病気をしたけど今はどこも悪いところもない。食事の好き嫌いもなく何でも食べれるよ。ここはそんなことも言えんしね。夜は寝れんね。昔は喫茶店に長いこと勤めていた
長いこと勤めていたんだ。

(女性・70代)
みんながんばってるからね。3、40年住んだ思いれのある家。たまに見にいく。大切なものを取りに入りたいど入れない。取れない。糸組したい、今は寝て起きてだけの生活。

(女性・30代)
いろはす、よしもと、赤い大きな橋が好き。TV、ユーチューブをよく観る。お話楽しかった。また来てね。

(女性・80代)
どこに相談したらいいか分からない。ずっとここにおらせてもらっている避難所でもあるし。

(女性・80代)
日中動いていないから眠れていない。家は雨漏りしていて避難所にいるしかない。お風呂は一度も入っていない。みんな地元の人ばっかりじゃないから。

(女性・70代)
片付けの手伝いを頼んでいたので声掛けに応じなかったけど、来なさそうなので出てきたらまだ足湯をやっていたのでお願いしたいと思った。お風呂は2,3日に1度親戚の家のを利用しているが、自分の家で入るようにできないので本当にはリラックスできていない。足湯とマッサージでリフレッシュできた。

(男性・70代)
隣の家が傾いて自宅に倒れてきている。相談しても誰も来ない。もう一人の方;応急危険度判定・黄色。生活家電(冷蔵庫・テレビ・洗濯機・レンジなど)ほとんど壊れて使えないので、プルートに来てかりている。買い換えたいが、年金生活なので。罹災証明のことを聞いたら、手続きはやったが、それがいつ効力を発揮するのか・・。待つしかないのか。。。”

(女性・80代)
家は緑の判定だったけど、家の中はぐちゃぐちゃ何から手を付けたらいいかわからない…泣家の裏には崩れそうな山があるから安心して生活できない。”

(女性・50代)
義理の父が自宅で寝たいと言ったから、倒れたものをどかして父はベッドで寝て、息子と私は車中泊をした。義理の父を1人にできないので日中も自宅に戻らず集会所にいる。休養施設になっていたフェリーに食事とお風呂に行った。自宅で寝たい、少人数といえど夜中目が覚めたら寝付けない。

(女性・70代)
夫と二人暮らし古い家をリフォームしたばかりで泣くになけない。今日は家の片づけをしていて急いで来た。足湯を楽しみにしていた。早く家を壊してくれたらすっきりする。悲しくてたまらないが早く前を見て夫と進みたい。

(女性・30代)
服を選んでいる時に声をかける。お父さんのLLサイズが無い。女性のスウェットが無い。洗濯ができないので生理用品の紙パンツ式があるといい。それは以前にもB&G体育館に言ったがかわらない。若い人はこういうのご欲しい。

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【お知らせ】RSY令和6年能登半島地震 第1回 活動報告会

お世話になります。RSY事務局です。
能登半島地震発災から、1か月以上が経ちました。
被災地では未だ、日常生活とは程遠い生活がつづいています。
RSYは1月3日から、穴水町に向かい活動を開始し、
日々、変化する被災者の状況に対応するため動いております。
現地での活動に参加してくださっている方々、
街頭募金のボランティアに参加してくださっている方々、
そして、物資や資金の寄付をしてくださっている方々に
これまでの活動をご報告するとともに、共にこれからの支援について考える時間を持ちたいと思います。
フォームでのお申込みをお待ちしています。
<RSY能登半島地震支援活動報告会>
・日時:2月17日(土)17:00~19:00
・場所:名建協1階会議室(RSY事務所のある建物の1階)、Zoomによるオン
ラインのハイブリット開催
・内容:
1.これまでの活動報告
2.RSY活動協力者からの報告
3.質疑応答
・参加費:無料
【申し込み】
下記のフォームにご入力下さい。
なお、現地活動ボランティア(3月分)を募集中です。
こちらのブログで、詳細ご確認の上、お申込みください。お待ちしています。
【問い合わせ】
RSY事務局
電話:052-253-7550

RSY令和6年能登半島地震への対応(第5報-1)

みなさま

お世話になります。RSY事務局です。
能登半島地震から1か月が過ぎました。

RSYは1月3日から石川県穴水町へスタッフ・ボランティアを派遣し、これまで1~10陣・36人が活動にあたってきました。今後も当面は4泊5日のペースで安定的にボランティアを派遣できるよう調整中です。

また名古屋をはじめ、栃木、神戸、大阪、長野、佐賀、静岡など、RSYと繋がりのある団体・個人が全国各地から駆け付け、私たちと活動を共にして下さっています。

(現地での連携団体/順不同)
・なごや防災ボラネット
・藤田医科大学
・オーガニックコネクションズ
・認定NPO法人とちぎボランティアネットワーク
・一般社団法人日本福祉協議機構(JWCO)
・真如苑SaRV
・一般社団法人男女共同参画地域みらいねっと
・情報支援レスキュー隊 /IT DART
・被災地NGO恊働センター
・一般社団法人おもやい
・大阪大学
・日本財団
・NPO法人飯田市ボランティア協会
・認定NPO法人静岡県ボランティア協会  など


災害発生から1か月が経ち、穴水町の電気はほぼ復旧、上下水道も順次回復してきました。また、学校や仕事も再開し被災された方々の生活状況も少しずつ変化しています。

しかし一方で、衣食住がままならない状況は今だに続き、在宅介護サービスの停止や自主避難所の運営リーダーの疲弊、小規模避難所の閉所と統合、これに伴う在宅等避難者の増加など課題はまだまだ山積し、なかなか末端まで支援が行き届かない状況に、私たちも焦りともどかしさを感じています。

避難生活の長期化による災害関連死や深刻な健康被害、孤立や孤独感に陥る方々を一人でも少なくしたい。そんな共通の願いを胸に、行政には災害救助法を迅速かつ適切に運用して頂き、地域と民間の力で補完し合いながら、一人ひとりの大切な命と暮らしをつないでいかなければと切に思います。以下、報告です。
1.穴水町の被害と動き
●避難所
・避難所数:30か所、911名
(うち、行政職員の常駐があるのは7か所)

●ライフライン
・電気:ほぼ復旧
・上下水道:中心部より順次復旧
※RSYが事務所機能を置くプルートは汚物も流せるようになりトイレ機能が回復。昨日洗濯機が設置され洗濯も可能に。
・食事:キッチン環境や食材入手、過労による意欲の減退などが背景にあり、炊き出し等外部からの食事支援は非常に喜ばれている。
・入浴:自衛隊や民間の仮設風呂、仮設シャワー等が設置され稼働中。

●災害廃棄物
・1月18日より穴水港「あすなろ広場」横に仮置き場を設置(9:00~15:00まで)

●学校の再開
被害が大きかった校舎については、中学校に高校、小学校が間借りするなどして、順次再開中。

●公的支援制度
・罹災証明書の発行:中心部にある大町・川島地区から順に申請・即日発行中。
・応急仮設住宅の入居申し込み:延長し2月16日締め切り。
・みなし仮設住宅:県内にある不動産仲介業者の斡旋で賃貸された物件が対象。入居後の申請もOK。2世帯以下6万円、3~4世帯8万円、5世帯以上11万円以下まで補助。
・緊急応急修理制度:屋根や外壁の補修等など最大5万円まで補助。延長し2月29日締め切り。
・応急修理制度:被災区分に応じて日常生活に不可欠な最小限度の修繕が可能。6月20日締め切り。
・被災者生活再建支援金制度:半壊以上の被害ある世帯に支給。1月24日から受付。

●要配慮者
・子育て健康課が、保健師を中心に障がい者世帯、75歳以上の高齢者世帯を順次訪問。健康問題を抱える方などを把握し、1.5時避難所および2時避難所につなぐなど対応中。
2.RSYの活動
●避難所の環境改善・運営、統合サポート
町内の指定・自主避難所を対象に、土足禁止、受付、掲示版、ゴミ箱、物資コーナートイレの動線確保等、基本的な生活環境の整備や企業から提供頂いた簡易ベッドや寝具、衣類等の搬入、統合先への引っ越しの手伝い等を行っています。「動ける人は動こう!」を合言葉に、避難された方々と担える役割を相談しながら、掃除やゴミ回収、水汲みなどに一緒に取り組み、運営が軌道に乗るまでをお手伝いしています。

また、避難所や避難所を支援拠点として利用している在宅等避難者の正確な把握を行うため、町と連携し「避難者情報シート(避難者名簿)」の作成にあたっています。入力作業およびパソコン、プリンター、Wi-Fi設置等の事務局機能の環境整備には、IT DARTの全面的なバックアップを頂いています。

 

●温かい食事の提供
これまでの災害では、行政支援として、直後はパンやおにぎり、2週間程度経つとお弁当が支給されるのが常でしたが、現在に至るまでカップラーメンやアルファ化米、パンの缶詰、レトルト食品などの配給が続いています。

そこで、RSYは災害発生当初行っていた炊き出しを、オーガニックコネクションズ(オーガニック素材でつながるシェフや農家さんから成る支援グループ)に引き継ぎ温食提供を継続して頂いています。現在はRSYが事務機能を置くプルートに仮設キッチンを据え、15~16か所の避難所に平均900食を提供。民の力で命をつないでいる状況に変化はありません。

しかし数日前より、各避難所から食材のみ災害救助法の枠組みで地元スーパーに発注できるようになりました。とはいえ多くの避難所では50~60代の女性たちに調理や配膳の役割が集中し、「疲れ果ててこれ以上できない」と悲痛な叫びも聞かれています。作り手の確保の課題が解決しなければ十分な食の改善は見込めないと考えられます。

このような状況を受け、RSYはオーガニックコネクションズと共に、災害救助法を運用し仮設キッチンの増設や調理人の現地雇用(失業者の雇い上げ)、各避難所へのデリバリーを町の事業として位置づけるよう働きかけています。

●RSY・藤田医科大 看護・リハ・福祉チーム
RSYの活動に賛同頂いた31名の看護・福祉専門職の方々がLineグループでつながり、「RSY看護・福祉チーム」として後方支援や現地での活動に参加頂いています。また、藤田医科大学より、看護・リハビリテーションの専門職の先生方も派遣頂いており、血圧測定や健康相談、お風呂に入れない方への清拭、排便や口腔ケア等の健康指導、杖やシューズなどの介護用品の提供、感染症対策など、質の高い支援が展開されています。日本福祉協議機構(JWCO)の皆さんは、2日間・のべ13名で町内の被災した福祉施設の環境改善に当たって頂きました。

 

●足湯ボランティア
温かいお湯にゆっくりと足をつけ、一対一の関わりで生まれる対話を大切にする足湯ボランティア。足湯を通じてこぼれ出た「つぶやき」から、被災された方々の心情やお困りごとを読み解き、様々なケアにつなげるためのコミュニケーションツールとして取り組んでいます。これまで16カ所の避難所でのべ310名の方々の足を温めてきました。

温かいお湯に足を浸けた瞬間ホッとして涙を流す方、ふぅ~と深いため息をつく方、満面の笑顔でお話される方など様々な表情や心情を垣間見せて下さいました。他の避難所からは評判を聞きつけて、「ぜひうちでもやって!」とリクエストも頂いています。

(足湯実施避難所)
・プルート
・穴水中学校(剣道場)
・乙ヶ崎集会所
・朱鷺(とき)の苑地域交流センター
・光林寺保育園
・諸橋公民館
・中居地区活性化施設(中居南センター)
・向洋小学校
・河内(かわち)集会所
・丸山 あすなろファーム
・宇留地集会所
・下唐川集会所
・穴水町役場⇒林業センターへ転居
・グループホームふきのとう
・旧兜小学校
・曽良集会所

●公的支援制度の説明会
罹災証明書申請・発行に先立って、町は応急仮設住宅の入居申し込みを受け付けています。これに伴い、緊急・応急修理制度、みなし仮設の入居、被災者生活再建支援金の申請に関する情報も提供されています。しかし、主な発信媒体がホームページか役場の窓口であることや、制度の中身が分からないことで戸惑う声も多数ありました。一人ひとりの異なる生活課題に対し、丁寧な解説に加え、申請書の作成やこれからもらえるお金と再建にかかえる費用の見立て、今後の選択肢の具体的な提示などの伴走者が必要となります。町は特設相談窓口を設けていますが、ご高齢の方も多く「何をどう聞けばよいかすら分からない」と戸惑う方も少なくありません。RSYは穴水町災害ボランティアセンターと共に、3つの避難所を訪問し、制度の説明会を開催しました。今後も住民の声に応じ、巡回することを検討しています。

(説明会開催場所)
・プルート
・光林寺保育園
・梶・波志借集会所


●町・社協・RSY等の3者会議
1月中旬より、毎週火曜日17時から町、社協、RSY・藤田医科大学での3者会議を開催しています。関係機関の取り組み状況や現状の課題を共有し、実現に向けて解決策を話し合う建設的な場となっています。

第5報-2では、足湯や活動中に触れた被災された方の声を中心にレポートします。

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