幸せの黄色い絨毯

お世話になります。RSY飯田です。
七ヶ浜のある一角に、菜の花畑を見つけました。

散歩中のお母さんに話を聞くと、菜の花の除塩の効果を調べるために、試験的に種をまいたのだとか。
1つの田んぼにだけ、黄色の絨毯が敷き詰められていました。
このすぐ隣を走る道路は、お隣の多賀城市へ出るためのメイン道路。
行き交う多くの人を、少しだけ幸せな気分にしてくれているようです。


しかし、この周辺の田畑の清掃は、まだ終わったわけではありません。
普通の田んぼに見えてしまいますが、ガラスや細かい生活用品の欠片が土壌を被っています。
黄色い絨毯の脇の土のう袋が、残した爪痕の深さを物語っているようでした。

宮城県七ヶ浜町報告【第100報】春の暖かさと足湯で心も体ぽっかぽか

皆さま
いつもお世話になっております、きずな館スタッフの清水です。
今の七ヶ浜町は、ゴールデンウィーク中に満開だった桜も今では葉桜となり、暖かい風が吹くようになりました。長い冬を越えて仮設住宅では、外でおしゃべりする人も増えてきたように感じます。
さて、4月の足湯についてですが、利用者 93人・ボランティア 49人・回数 9回 でした。ボランティアの数よりも利用者の数が多いことはとても嬉しいことですが、足湯を続けるにあたってボランティアの数が少ないのはとても厳しいです。ある時は、ボランティア5人に対して利用者20人という時もありました。震災から1年経ちますが、まだまだボランティアは必要です。ボランティアの活動はがれき撤去や炊き出しだけではありません。足湯ボランティアのような人の心に寄り添うことも大切です。機会があればぜひ、参加してみてください。
*最後に4月のつぶやきの一部を紹介します。
・足が冷たくなるからカイロはったら火傷した。なかなか治らない。手とか足が冷えるんだよね。船は全部流されたけど、何とか手配して息子と孫が乗ってる。いろんな事して海外のオーストラリアも行ったんだよ。こうやってボランティアの人が来て足湯とかやってくれるのありがたい。ここは女ばっかりで男は出てこないんだ。(70代 男性)
・今日は子供たちがいて賑やかでよかった。子供のことをも見てくれるのも助かってるよ。この仮設住宅の年配の男の人たちもいろいろイベントに誘っているんだけど「集会所で○○やってるから来てよ~」と言っても「は~い」というんだけど、外で日向ぼっこしてるときあるよ。男の人たちは一体何をしているかわからないよ。集会所に集まっている人達で「弁当集めて食べよう」と会話する時があるよ。もっと暖かくなって花見ができるようになったら、弁当寄せ合って屋外で楽しみたいと思ってる。(40代 女性)
・いつもおばあちゃんと一緒に来てるの!だけど、足湯は初めて。(6歳 女の子)
・生まれも育ちも七ヶ浜。4人兄弟は皆健在。今までは子ども時代から畑仕事だのずーっと忙しかった。仮設住宅に入るまでの3ヵ月間は多賀城の妹の家に世話になっていた。姉妹とは言っても気を遣い、仮設にいる方が幸せ。やっぱり地元がいい。地元を離れたくない。(80代 女性)
・電力所が爆発して燃えちゃって、仙台空襲みたいだったのよ。私たち逃げたんだけど、仙台空襲思い出しちゃうから見れなかった。みんな目をそらしてたの。松島きれいだったでしょ。でも、前の方がもっときれいだったの。仕方ないね。家も流されちゃってね。でも、2階だけは残ったの。お金もタンスも全部流されちゃった。(70代 女性)
足湯

菖蒲田浜の今…そして、これから。

お世話になります。RSY飯田です。
七ヶ浜町は、名前の通り7つ浜のある町。
その中で一番大きくて、観光名所として有名な「菖蒲田浜」。
浜の松林は大きな被害を受け、まばらな状態のまま1年が過ぎました。
浜

 

2011年夏には「浜再生プロジェクト」や「復興祭」などで清掃活動が活発に行われました。
しかし、復旧が優先されるのは住宅地で、それ以外の場所は作業が進みません。
道路も陥没したままで水が引かず、奥に見える公衆トイレも震災当時のままです。
住宅

 

菖蒲田浜地区は甚大な被害に見舞われ、退去を余儀なくされました。
津波の被害に耐えた町営アパートも、解体工事真っ最中です。
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そんな状況の中、傾きつつも葉を付ける松の幹元に、新芽がたくさん出ていました。
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現在RSYは、昨年度も行いました夏祭りの話し合いに参加をし、
浜の夏のイベントに向けてブース出店を計画をしています。
熱く盛り上がる夏の七ヶ浜を、地元の方と一緒に盛り上げていきたいと思います!

宮城県七ヶ浜町報告【第99報】湊浜元気祭

お世話になります。RSY飯田です。
先日、湊浜地区にて「湊浜元気祭」が行われました。
例年は桜が散ってしまう頃に行なっていたそうなんですが、
今年の桜は開花が1週間程度遅れ、このお祭りに一役買ったようです。
桜の散る中のカラオケ大会や餅まきに、大勢の方が参加されました。
昨年と違うのは、近くに仮設住宅の方にもお祭りの案内を送ったりして、
他地域にお住まいだった方も、一緒に楽しもうという地域の姿勢が見られたこと。
そして、前日の餅まきのお餅の準備や当日のお手伝いに、ボランティアが入ったということ。
お祭りは地域の壁を超えて、大賑わいでした!

 

2回目の餅まきには、スタッフ石井・郷古も参加。
袋や帽子、割烹着を使っての餅拾いは、みなさんの素早さにビックリ!
こどもたちも楽しそう♪

 

お祭りを楽しんでいると、あるグループから声をかけられ、一緒にお花見を楽しむこととなりました。
震災当時から七ヶ浜で支援を続けていることを伝えると、
「何かお手伝いすることありませんか?って声かけてくれた人がいたのよねー」
「男性と女性の2人で来てくれたのよ。」と話されました。
当時RSYは、石井と女性ボランティア2人で、この湊浜地区に足を運んでいました。
お互いの記憶がハッキリしていないものの、もしかしたらあの時の?と思わざるを得ません。
ほんの小さな出逢いでも覚えててくださり、こんな偶然の再会ができるなんて。と、
不思議なご縁を感じた日となりました。

※締め切りました【募集】宮城県七ヶ浜町支援ボランティア(5/25-28)

皆さま
 いつもお世話になっております。RSY事務局です。
 このたびの東日本大震災におきまして、当法人が名古屋からの支援を続けている宮城県七ヶ浜町を拠点にボランティア活動をしていただける方を、下記の要領で募集いたします。
●活動内容紹介●
いくつのかの活動をご紹介しますが、すべてに参加できるとは限りません。現地のニーズや参加者の人数によって限定される、または話合って決めていただく、など希望に添えないこともありますので、あらかじめご了承ください。
・七の市商店街イベントお手伝い
昨年12月11日にオープンした七の市商店街。オープンから4ヶ月、今後、この場をどう盛り上げて、地域のみなさんの心のより所となるような場所にしていくかが課題となっています。これまでひと月に1回、商店街でのイベント七の市を実施してきたように今回は、4月のイベントのお手伝いなどを通して、七の市商店街を一緒に応援してくださるボランティアさんを募集します。
・足湯
昨年3月から続けてきた足湯ボランティアの活動を行います。
※七の市商店街および足湯に関しては、こちらのレポートの中からご覧ください。↓
http://rsy-nagoya.com/rsy/blog/2012/03/post-334.html

・住民の方との交流会
地元の方を囲んでお話をお伺いする場を設けます。
・田んぼの清掃
津波被害のあった田んぼの細かいガレキの撤去作用です。
1.活動期間
2012年5月25日(金)~5月28日(月)
2.申込締切(定員に達し次第、締め切らせていただく場合があります)
5月23日(水)
3.募集人員
22名程度
4.応募条件
以下の6つの条件を満たす方
(1) 心身ともに健康な方
 ※20歳未満のかたは保護者による参加承諾書の提出をお願いします。(高校生以上に限る)
【保護者向け】未成年者のボランティア活動参加承諾書.doc
(2) お風呂に入れないなどの不自由にも耐えられる方
 ※シャワーは使えません。
(3) 事前に出発資料をすべて読んでいただける方
資料はこちらです。
http://rsy-nagoya.com/rsy/blog/2012/01/rsy-5.html
※内容は随時更新しています。以前参加していただいた方もご確認ください。
(4) 出発場所(当法人事務所:名古屋市東区泉1-13-34 名古屋建設業協会2階)に当日18:50までに来られる方
(5) 帰着後にアンケートにご協力いただける方(今後の活動に役立てます)
(6) 自らの意思で活動に参加し、仲間とともに被災された方々の立場に立って行動ができる方
5.参加費(出発日・受付時にお支払いいただきます)
 一般:15,000円
 RSY会員または学生:10,000円
※今回のバス参加を期にRSY会員に入会をご希望の方は20,000円で会員申し込み(今年度の年会費)&ボランティアバスへご参加いただくことができます。よろしくご検討ください。(通常:年会費10,000円・正会員・賛助会員ともに)
6.保険
 お住まいの市町村の社会福祉協議会で「ボランティア保険」(地震や津波によるケガも補償する「天災プラン」BかCを推奨)の加入手続きをしてください。
掛金は自己負担(地域によって違いますが300円~1000円ほど)。
※初めてRSYのボランティアバスに参加される方は加入証明を出発日の受付でご提示ください。ご持参いただいていない方は加入の有無を問わず参加をお断り します。
※2011年度にRSYの七ヶ浜行きボランティアバスに参加されたことのある方でも、年度が変わりましたので改めて今年度加入した証明をお持ちください。
7.申し込み方法
 以下のメールフォームからのお申し込みに限ります。※締め切りました
8.日程と活動内容
 1日目 18:50 当法人事務所集合、受付
     19:00 事務所内でミーティング
     20:00ごろ 事務所前をバスで出発
     8:00ごろ 七ヶ浜到着予定
     ※夜または朝の食事は道中のSAで各自でおすませください
 2日目
     地域の方との交流会、田んぼの細かな瓦礫の除去
     ※現在地元からの要望で田んぼの清掃を行います。
 3日目
      七の市商店街のお手伝いか足湯を選択(参加人数によってご希望に添えない可能性があります。)
      19:00ごろ 七ヶ浜出発
※昼食は自炊のほか、弁当注文や24時間営業のスーパーで食糧購入となります。
※2日目昼食はお弁当の注文をさせていただきます。(お一人350円)ご了承ください。
活動内容によっては全員分一緒に注文するなどとさせていただくかもしれませんので、あらかじめご了承ください。
※地元の経済支援にもなりますのでご理解ください。
 
 4日目 7:00ごろ 事務所前到着予定、解散
   
 ※きずな館での食事や掃除などは参加者が協力して行います。次の利用者が使いやすいように工夫を反映しながら行ってください。
 
9.滞在場所
 〒985-0802 宮城県宮城郡七ヶ浜町吉田浜字野山5-9、屋内ゲートボール場スパーク七ヶ浜内「ボランティアきずな館」
・2階建てプレハブ/畳敷きの宿泊室あり(30畳2室、布団なし)/水道、電気、ガスあり(ただし余震によって止まる可能性あり)/風呂なし/台所あり (自炊になります)
 ※すぐそばに公衆トイレあり
 ※お風呂には入れません。最終日にスーパー銭湯へ立ち寄ることで対応してください。また各自で作業後にボディシートで汗をふきとるなどの対策をしてください。
 ※どうしても洗濯の必要がある方は、目の前にコインランドリーがありますので、そちらをご利用ください。
※徒歩20分ほどの範囲にヤマザキショップ(~21時)とSEIYU(24時間)あり
きずな館利用の注意事項
※利用者の状況により2階宿泊部屋が手狭になることがあります。
10.必須の持ち物
 寝袋/着替え/洗面用具/シャンプー/タオル/石鹸/食器拭き用ふきん/軍 手・ゴム手袋(台所用ではなく、作業用のものをお持ちください)/長靴(鉄板の中敷きを入れることをおすすめします)または安全靴/ゴーグル/マスク
※支援物資や食材などを積み込むことがありますので、荷物はできるだけコンパクトにまとめてください。紛失や盗難に対して当法人は責任を負えません。すべての荷物に名前を記入するなど自己管理を徹底してください。
★いままで七ヶ浜で活動されたことのある方、大大大歓迎です。
(初めての方でも、お申込みいただけます。)

七ヶ浜・漁師町のこどもの日

お世話になります。RSY飯田です。
みなさま、どんなゴールデンウィークをお過ごしでしょうか。
先日、桜の開花状況を確認するべく七ヶ浜町をぐるっと運転していたら…
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(上の写真、真ん中にスタッフの郷古がいます。)

空を泳ぐ鯉のぼりと大漁旗を発見しました!圧巻です!!
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ここは七ヶ浜町・代ヶ崎港。見学に来ていたご家族連れ、釣りをする人、行き来する船、
ヨットハーバーもあるため、セイリングを楽しむ姿もありました。
いらしてた方に話を聞くと、この場所は震災前、家が建っていたそうです。
基礎もすべて解体され区画を記すものもなく、砂利敷の広い駐車場のようになっていました。
七ヶ浜の子供たちが、この鯉のぼりのように、元気にたくましく育ちますように。
そして、たくさんの大漁旗が、陸に向かう船の上ではためいている姿を目にする日が来ますように。

宮城県七ヶ浜町報告【第98報】ユキちゃんからのお礼

皆さま
RSY浦野です。
七ヶ浜町にある亦楽小学校の子どもたちから、うれしいお手紙を頂きました。
実は、今から1年前、亦楽小学校で子どもたちから大切に育てられていたやぎの「ユキちゃん」が、震災直後の混乱で食事がとれない状況が続いていました。そんな中、以前このブログでもご紹介させて頂いた「たべさいんプロジェクト」のSさんが、ユキちゃんに、炊き出しを調理した後に残ったキャベツの端や大根の葉っぱを届ける活動をされていました。
当日のユキちゃんの様子を、Sさんが
You Tubeにアップして下さっています。
辛いのは人間だけではありませんでした。動物たちも大きなショックや打撃を受けていました。痩せこけたユキちゃんは、与えられた野菜を必死で食べていたそうです。
そもそも、七ヶ浜に提供された炊き出しの野菜の一部は、2011年1月26日に噴火した、宮崎県・新燃岳噴火災害で被災した農家さんから届けられたものでした。一度灰をかぶった野菜は市場に出せないため、当時、農家の皆さんは大きな打撃を受けてました。このような状況を打開するために、「困ったときはお互いさま、被災地から被災地を支援しよう!」というコンセプトのもと、被災地NGO恊働センターが「野菜サポーター」プロジェクトを実施していました。
このプロジェクトは、噴火で被害を受けた宮崎県産の野菜を買い付け、東北の被災者の方への炊き出しに使おうというものです。被災でたいへん苦労をされている宮崎県の生産者の方にとって少しでも収入になるよう、そして、寒いなか避難所で頑張っておられる東北の方々に「応援していますよ!」というあたたかい声が届くようにという願いから発案されました。
野菜買い付けの資金として、全国各地から1口3000円の「野菜サポーター」も募集されました。
多くの方々がこのプロジェクトに賛同して下さり、新鮮な野菜が七ヶ浜に届くまでに、眼には見えない沢山の方々の温かい手が、幾重にも重ねられていました。
そして先日。
Sさんが、亦楽小学校の子どもたちからユキちゃんのかわいいイラスト入りの感謝のお手紙を預かり、届けて下さいました。
「皆さんの善意に心から感謝の気持ちを伝えたい」という子どもたちとSさんの想いと共に、お手紙の内容を以下にご紹介します。
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「ユキのエサをくれたみなさんへ。3月11日のだいしんさいで、ユキのエサがなくなってしまいました。そこでみなさんがユキにエサをとどけてくれたので、ユキにしんぱいをかけなくてすみました。今、ユキのエサはわたしたちも家から持ってきて朝にあげています。ありがとうございました。」
「ユキのえさをくれたみなさんへ。しんさいのときにユキにえさをくれてありがとうございます。おかげでユキもいまは元気になりました。本当にありがとうございます。」
「しんさいでヤギのユキのキャベツ、にんじんやブロッコリーなどのえさがあつめられない時に、みなさんがユキのえさを集めてくれてありがとうございました。」
また、Sさんが震災から1年目の春を迎えた亦楽小学校をユキちゃんの目線でレポートして下さっています。
震災当時の様子と合わせてご紹介して下さっていますので、ぜひご覧ください。
震災から1年目の春 ~ユキちゃんと亦楽小学校の日々~
その1
その2
その3
その4
その5
その6
その7