能登半島地震【第3報】

本日より、石川県に派遣された浦野は、輪島市を中心に調査を行った
ようですが、現段階で打合せが終了しておらず、報告は明日となる模様
です。
■他団体との連携
NPO法人アレルギー支援ネットワークより、現地への支援準備がある旨のご
連絡をいただいています。浦野からの報告を待って、現地でのニーズが
あれば、つないでいきたいと思います。また、アレルギーで支援を必要
としている方の情報をお持ちでしたら、事務局までお知らせください。
以下、アレルギー支援ネットワークからの支援準備情報(転載)
?私たちも加盟しているアレルギーの会全国連絡会(http://www.allezen.net/)
が中越地震の際の支援の教訓として僅かではありますが初動の災害基金を20万
円積み立ててあり、この資金で1回目の支援体制を組みます。
前年度まで私どもがこの支援担当責任者で、現在は東海アレルギー連絡会(浜松
アトピーの会)が担当しており、今回の震災では連絡をとりつつ動いております。
?私どもアレルギー支援ネットワークは東海アレルギー連絡会と共同で現在、約
2000食相当のアレルギー対応(アレルゲン27品目に対応している)のアル
ファ化米を独自に備蓄しています。(これは私どものホームページに掲載してお
ります
これは16ヶ所程度に分散させていますが、私・栗木の備蓄場所には500食程
度保管しております。
アレルギー用ミルクは名古屋市内の販売業者と話合いをしておりいつでも20縲鰀
数十缶の拠出を予定しています。
水、電気ポットは名古屋市内で調達します。
また、2日で400kg程度のその他のアレルギー食品を集める実績があり、可
能です。
*災害情報リンク集*
■地震の概要、被災情報(3月26日時点)
内閣府防災情報ページ
能登半島沖を震源とする地震について(第2報)3/26 10時現在
国土交通省防災情報
能登半島沖を震源とする地震について(第5報)3/26 7:45作成
国土地理院
平成19年(2007年)能登半島地震関連
平成19年(2007年)能登半島地震に対する対応(第7報)3/26 17:00現在
災害状況図(第3報)3/25 18時現在
気象庁
2007年3月25日9時42分ころ能登半島沖で発生した地震について(第5報)3/2616時現在
石川県能登半島沖を震源とする地震に伴う警報・注意報基準の暫定的な変更につい

首相官邸
平成19年能登半島地震における関連情報
能登半島沖を震源とする地震について [PDF] 3/26 12時現在

■石川県
石川県
石川県 消防防災WEB
石川県県民ボランティアセンター
石川県県民ボランティアセンター 災害時におけるボランティア支援マニュアル
■災害救助法適用自治体(3/26)
七尾市(災害情報あり)
輪島市(災害情報あり)
能登町(災害情報あり)
珠洲市(災害情報あり)
穴水町(災害情報あり)
志賀町(災害情報あり)
中能登町(災害情報あり)
■災害ボランティア関連
災害系ボランティア情報 ブログ縲怏Jニモマケズ 風ニモマケズ縲鰀
全国社会福祉協議会 災害情報専用HP
現在の防災ボランティア関係情報
■マスコミ関連
北國新聞
朝日新聞
ニュース特集 能登地震
神戸新聞
能登半島沖地震救援募金受け付け

中日新聞

石川テレビ
地震関連情報

テレビ金沢
能登半島地震 関連情報

■ライフライン
NTT西日本
北陸電力
■関連自治体
富山防災WEB

ご無沙汰しました。

事務局・清野です。年が明けて、ずいぶん経ったのに、ずっと新年のご挨拶だけで、すみませんでした。
今日、研修生の岩瀬さん(通称:めめちゃん)が、久しぶりに事務所を訪ねてくれました。と言うのも、彼女は福祉大の4年生で、社会福祉士の試験のために、インターンをお休みしていたのです。そして、この前の週末に試験が終わり、その報告と今後の日程調整の打合せのため、来てくれたというわけです。
話を聞くと、お正月もなく、ずっと試験勉強をしていたとのこと。
ふえ縲怐A試験などというイベントは過去の遺物と化している清野にとっては、聞くだけで充分疲れました。本当にお疲れ様でした。
彼女いわく、試験勉強している間、今までで一番人に対してイライラしたし、人から助けられたと感じた期間だったそうです。
ふむふむ。なんでも、図書館なんかで試験勉強を必死でやっている所に、試験などとは無関係な学年の子達が来て、「暇だねー。カラオケでも行こっか縲怐B」なんて話しているのを聞いて、「も縲怐Aこっちは必死なのに縲怐Bどっかに行って話してよ縲怐B」と言う気分になったそうです。それだけ、必死だったんですね。そんな状況では、腹が立つのもごく自然なことだと思います。はい。
私だったら、それを口に出して言ってるかもしれない。しかも、それが一番むかついた出来事だなんて私ならもっと自分勝手な感じで怒ってるな。
同じ試験を控えた友達にはとっても助けられたとも言っていました。お互いに励ましあって、試験までの試練を乗り越えたんでしょうね。
短い期間の間に、とっても濃いい体験をした、めめちゃん。きっと苦しんだなりの成長をしていると思います。これからの研修が楽しみです。
試験などとは無縁な生活をしていると、集中力が途切れがちになってしまい、どうもいけません。私も何かの試験受けようかな。(笑)

新年のご挨拶

皆様
新年明けましておめでとうございます。昨年中は大変お世話になりました。
今年はRSY設立5周年の年になります。
この5年間、会員の皆様をはじめ多くの方々に支えて頂きながら、猛進してまいりました。
HPやメーリングリストなど、RSYの活動の様子をこまめにお届けしたり、皆様への感謝の気持ちをなかなか形にできずにご迷惑をおかけしている部分も多々ありますが、今年はより一層の改善を図っていきたいと思いますので、引き続き温かく見守って頂ければありがたく存じます。
また、今年も「一人ひとりの命と暮らし」を見つめることに主眼に据え、被災地から学び続けながら、名古屋・愛知・全国の皆さんと共に災害に負けないまちづくり・人づくり・ネットワークづくりを目標に頑張っていきたいと思います。
本年もお世話になりますが、ご指導の程を何とぞよろしくお願い申し上げます。
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
一同

研修生にっき 3

 子供を守る防災セミナーに参加し、危機管理対策アドバイザー国崎先生のお話を聞きました。本セミナーは、千種区の社会福祉協議会とレスキューが主催ということです。浦野さんからは「レスキューは講演に呼ばれることが多いから、講演の主催をすることは珍しいと」伺いました。
 はじめに、私は国崎先生についての情報をほとんど知らずに参加しました。私は、先生のことをもっと年配で、失礼ながらも自分の経験を通して長年子どもの防災について研究している方だという勝手なイメージを持っていたので、初めてお会いしたときに、若くて小さな子どもを連れていた事、防災とは関係ない業界で働いていたことに驚きました。
 私は防災に関するセミナー事態、初めての参加だったのでどのお話も新鮮でした。「一般の防災の本を見ても、女性や子供の視点から書かれているものは少ない。その本を読んでも、実際に子供を持つ母親が実践できないことがある。」というようなことを先生がおっしゃっていたことが印象的で、なるほどと感じました。例えば幼児を抱えて防災グッズ(?)も持って避難することは難しい。でも、避難しなければならない。何を優先しなければいけないのか、その場でとっさに考えなければいけないのかと思うと、想像しただけで辛く感じました。どうしたらいいのか考えると、やはり近所・近隣の人達の協力が必要だと思う。地域住民同士の結びつきがとても必要とされているように思いました。
 子供や女性の以外の人たちに限らず、避難所での生活においても、日ごろからの近所づきあいの影響が関係すると思います。私が被災すると考えたとき、友達や家族が側にいることはもちろん安心できるし、近隣の人たちでも知り合いが側にいるだけで一人よりは安心するような気がします。
 話は具体例を出したりシュミレーションをしたりと分かりやすく、もし今被災したら・・・もし子供がいたら・・・と考えさせられました。先生によると、日ごろから「今、この場所で地震が起きたらどう逃げるか、どうなるか」などを意識することが大切だそうです。私も意識してみようと思いました。
《アンケートを集計していて感じたこと》
 セミナーには、男性も女性もあり、様々な立場の方々がお話を聞いていたと思う。参加した方々の顔を思い浮かべながらアンケートを見て、それぞれの立場(母親など)から自分なりに、主体的に感じたこと・考えたことが伝わってきた。本セミナーに参加して、みなさんがはじめて気づいたことや、新たな発見があったように思った。とても影響力のあるセミナーだと感じた。
 アンケートを見て、私も「なるほど」と思うことが多々あり、もっと多くの方々の意見や感想も知りたいと思った。そのような機会も持つことができたらと思います。

研修生にっき 2

10月6日
 防災活動をしている名古屋市の、ある学区に行きました。レスキューは、事業の一つとしてこの学区にかかわっており、今日はその学区でとても意欲的な方の所へ行くということで、浦野さんに同行させていただきました。防災活動をしていると聞き、私はとても防災活動に力を入れ、活動が進んでいる地区だとばかり思い込んでいました。確かに、訪問させていただいた方やその学区の1部の方はとても防災活動に熱心で、災害時要援護者の名簿を作成していました。しかし、その反面、地域では非協力的な方々もおり、うまく活動が進んでいない現状にありました。地域には、組織として区長さんや民生委員さんなどの役割があり、それぞれの仕事を持っているのでなかなか手が回らないようでした。防災に対する意識の格差を問題として抱えていました。
 地域の中では、中心的な役割を持った方の影響力はとても大きいと思います。「やる気があれば何でもできる」と私は自分に言い聞かせることがあります。確かに、モチベーションを保つためにそう思うことは効果ありますが、地域や組織の中で何かしようとするときは、やる気に加えて、どうしたら皆がついてくるか、どうしたら関心を持ってもらえるか考えることが必要だと強く感じました。大学の講義ではなかなか学ぶことができない「地域」の深さを少し見入ることができたと思います。
 また、浦野さんと同行する前に事務局で10月10日に行われる「子供の防災セミナー」の看板を作る作業を手伝わさせてもらいました。看板のような大きな印刷物はあまり作ったことがありませんでしたが、はじめは、「まあできるだろう」と仕事を請けました。しかし、実際どのようにレイアウトすればいいのか、とても戸惑い、やりかたを教えてもらうなど手間取ってしまい、同行する前に終わらせることができませんでした。小さいことかもしれませんが、簡単なパソコン操作もろくにできない自分を反省したと同時に、皆さんの仕事を増やしてしまったようで

研修生にっき 1

自己紹介
名前:岩瀬めぐみ
大学:日本福祉大学社会福祉学部保健福祉学科4年 二木立ゼミナール
出身:静岡県御殿場市
現在NGOやNPOのスタッフを養成するコミュニティカレッジ「Nたま研修」という研修を受けています。その研修の中でレスキューストックヤード(以下レスキュー)でインターンしています。
 はじめに、レスキューについてほとんど知識のない私は,事務所に入り、広い部屋にあるたくさんの資料を見て何と無く仕事が大変そうだな、慌ただしそうだな、という印象を持ちました。また、正職員の方は三人だと聞き、多くの事業を三人で回しているのか…と正直驚きました。これから先、どれだけの人達と連携して仕事を進めているのかを見ていきたいと思います。
10月4日
初めてのインターン。清野さんから、「レスキューは何をするのか少しでもわかるように」と、防災に関する冊子を見せていただいたり「震つな(震災がつなぐネットワーク)」について教えていただきました。私は災害弱者と災害時要支援者という言葉について、違いはあるのか?と素朴な疑問を持っていた。冊子を見て、言い方は違うが同じ意味だ!と気付かされました。このように私はまだまだ勉強不足で、防災や災害のことは、知ってるようで知らないことがたくさんあると思います。そういったことや疑問に感じたことを少しずつ解消し、たくさんのことを吸収していきたいと思いました。
この日は、アルバイトの学生や、事務局長の浦野さんに出会いました。同じ学生でもレスキューに馴染んで仕事をこなすみなさんを見て、見習わなければと思いました。また、浦野さんは私と同様、大学時代に社会福祉を勉強しており、現在は福祉の視点で災害や防災に取り組んでいる方で、防災の講演に出かけているそうです。浦野さんのお話や活動に同行して、レスキューの活動をより知り、福祉分野の先輩としても勉強させていただけたらと思います。

不定期連載「研修生にっき」始めます。

 レスキューストックヤードでは、年間を通して5名縲鰀10名ほどの研修生を受け入れています。期間は1日体験のような形もあれば、長い方で半年縲鰀1年におよぶ人もいます。研修生の所属も様々で、大学の研究室だったり、中間支援NPOが実施するプログラムの参加者、また行政職員など多岐にわたっています。
 せっかくRSYに関わってくださった皆さんなので、その人となりや、RSYで研修して感じたことなどを紹介したいなーと思いました。
 今、研修に来てくれている一人が、岩瀬めぐみさん。彼女は現在大学4年生で、名古屋NGOセンターが主催する「NGOスタッフになりたい人のためのコミュニティカレッジ」という講座の受講者です。(実は、私、清野もその講座を受講してRSYとのご縁があった一人なのですが。)
 岩瀬さんは、大学で福祉を学び、そのまま就職してしまうことに疑問を感じ、NGOまたはNPOで活かす道はないかと探して、この講座を受講することにしたそうです。一見、おとなしそうな感じですが、話してみると意志が強く、いろんな思いを持っているということが分かりました。
そんな彼女に、研修で感じたことなどを日記風にまとめてもらうことにしました。これから他の研修生にも書いてもらう予定です。
題して「研修生にっき」
今後、不定期で掲載していきたいと思いますので、皆様お楽しみに!

中越地震から2年

 お世話になっております。RSY事務局・清野です。
 今日で、あの地震からちょうど2年です。新潟では、追悼記念行事なども各地で行われているようです。中越地震の際に建設された仮設住宅は被災8市町村あわせて3460戸、9/30現在で仮設住宅に住んでおられるのが、1672世帯です(一時入居を含む)。新居の完成を待っている方々もおられるのでしょうが、それでも半数近くの方々が仮設住宅に住み、入居の延長を申し出ている世帯も少なからずあるとの事です。
 今年度末までに終えなければならない復旧工事は急ピッチで進められていますが、雪が降ることを考慮すれば、年末までには終えなければとの話も聞きました。また、急ピッチで進められるハードの復旧に、追いつかない住民の生活や心の復興も一方で心配されるところです。

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一人ひとりを見つめ、寄り添うことの大切さ

これが私が震災から2年を迎えた被災地の方々と、復興を支えるボランティアの皆さんからひしひしと感じていることです。
長い年月をかけながら一人ひとりが大切にしている時間、暮らし、人間関係。その土地にしかなく、その土地の人たちにしか作れない尊いものに目を凝らしながら、必要な手伝いを見極めていく。これは、復興支援に限らず、私たちがずっとやってきた地域防災でも同じことが言えると思います。
「少しでも早く多くの人を」と思うがあまり、私たちはこちらの考えを押し付けてしまいがちですが、最終的にはその人たちの時間やペースに寄り添い、時を共にしていこうという姿勢や事実の積み重ねがなければ、本当に必要な支援は見極められないし、相手もそれを受け入れないのではないかと思います。
このような大切なことを事実をもって気づかせて下さった田麦山の皆さん、中越復興市民会議の皆さん、あいち中越支援ネットワークの皆さん、その他多くの皆さんに心から感謝します。
レスキューストックヤード事務局長 浦野愛

震災から12年目の復興住宅

4月1日、以前のブログでもご紹介した西田公夫さん・敏子さんご夫妻のお宅を久しぶりに訪ねました。
4月に名古屋にご招待し、こちらでゆかりのある方々に再会したり、名城公園でのお花見の企画を立てていましたが、ここ最近急に冷え込んでいたこともあり、体調を少し崩されて、今回は大事をとって延期ということにして、こちらから遊びに行くことにしました。
神戸市北区にある「しあわせの村」の片隅に、お二人が住んでみえるシルバーハイツがあります。
ちょうど山の上に位置しているために、静かなのはいいのですが、ひんやりと静まり返って、風が強く、体の薄いお年寄りはそのまま遠くに吹き飛ばされてしまいそうです。
また、その名の通り、65歳以上の高齢者を対象としていて、高齢者世帯や単身者がほとんどで、シルバーハイツに到着してから公夫さんの家の玄関にたどり着くまでに、出会ったのはたった数人でした。
要援護者養成講座
シルバーハイツの様子
バリアフリーの引き戸を空けて、開口一番「こんにちは縲怐vと大声を張り上げると、「おぉ、よくきた、よくきた」とリビングのいすに腰掛けていた公夫さんの顔が飛び込んできました。
(おっ、思ったより元気かな)と感じつつ、お話を聞いていくと2月から少し調子を崩し、4月上旬に検査をするのでそれまで落ち着かないという胸の内を話されました。
公夫さんの楽しみはもっぱら、絵手紙を書くこと。この楽しみを続けていけるだけの体の状態を少しでも長く維持していきたいというお気持ちが伝わってきました。またその気持ちを一番良く理解され、支えていこうとされている敏子さんの気丈さにも尊敬の念を抱かずにはいられません。しかし、この役割をお一人で担っていくことの不安感は、はかりしれないものであるとも思います。「あんたらが、もっと近くにおってくれたらええんやけど」という言葉を聞くといつも胸が痛みます。
私たちは、「何かしたい」と思うがあまり、「普段二人ではできないことをしよう」などと考えてしまいがちですが、お二人にとっては、いつもと同じ、日々の営みの延長線上にあるちょっとした出来事の積み重ねが、とても価値あるものと捉えているように見えます。
私も最近、お二人にお会いする度に、テーブルを囲んでお茶を飲んだり、お台所を手伝ったりという何気ない瞬間が、とても尊いものと感じます。こういう瞬間の記憶の方が、ひょっとしたらいつまでもお互いの心の中に強く残り、日々を支える原動力になっていくのではないかと思います。
要援護者養成講座
団らんのひととき
兵庫県内では震災以降、25,421戸の災害復興公営住宅が整備されました。(※1)しかし、震災から11年をむかえ、復興住宅の高齢化が一層進み、住民同士の支え合いも難しくなってきているようです。また、住宅によっても、自治会活動が上手くいくとろとそうでないところに差が生じ、その溝を修復することが出来ずに自治会が解散してしまったところもあるそうです。
自治会を通じて、餅ちつき大会や喫茶店などのふれ合い活動が行われ、住民が顔を合わせる機会が作られ、日々の楽しみや生きる意欲につながっている人々は数多くいらっしゃると思います。しかし、この部分が様々な問題で機能しなくなると、さらに閉じこもりや孤独死が増えてしまうことが懸念されます。
復興住宅では、孤独死が一向に減らず、昨年一年で69名、累計で396人にも上っています。(※2)
行政も、各住宅に「生活援助員(LSA)」や「見守り推進員」などを置き、安否確認や生活相談などを行っていますが、それでも尚この問題は解決していません。
このような実態から、公平・平等・一斉・画一がベースになっている行政支援にはどうしても限界があり、個別化していく問題に対して、そのひとつひとつに丁寧に答えられる受け皿が11年経った今も尚、十分に出来ていない、そしてこれらを実際に整えていくことの難しさが見て取れます。
しかし、やはり支援の隙間から漏れていく人たちの声を拾い、時間をかけながら問題に丁寧に向き合っていくしかこれらの解決の道はないとも感じます。私たちは、西田さんとのつながりの中から、このような出来事が繰り返されないために、多くの方々にこの現状を伝え、学ぶべきことを見出していきたいと思っています。
※1・2)神戸新聞掲載記事より抜粋
要援護者養成講座 005