みなさま
お世話になります。レスキューストックヤード事務局です。
さて、
▼ご案内
北海道胆振東部地震 支援活動報告会
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日時:2019年10月9日(水)19:00~21:00
場所:名古屋建設業協会1階会議室
※差し支えなければ、事前の参加申し込みをお願いいたします。
以下をご記入の上、件名を「10/9北海道報告会・参加申込」
RSY事務局(info@rsy-nagoya.com)
・お名前:
・所属(あれば):
・メールアドレス:
かけがえのない命を守るために 私たちは、過去の災害から学んだ教訓を活かし災害に強いまちづくりのお手伝いをしているNPOです。
みなさま
お世話になります。レスキューストックヤード事務局です。
みなさま
お世話になります。RSY事務局です。
地震から1年を受け、住民それぞれの暮らしが変化し始めているようです。現在も支援を続けている、むかわ町の仮設住宅では、仮設を退所し、次の住居へ移る住民が見られています。一方で「ようやく生活が落ち着き始めたのに、次の事を考える余裕がまだ持てていない」と呟かれる方も少なくありません。ちょっとした不安や最近の暮らしぶりを気軽に話せる場が、今後もより一層、必要になると考えています。
9月6日~8日まで、吉林が現地入りしました。
以下、ご報告です。
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北海道足湯隊の活動サポート
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今回の地震を機に、札幌など道内のボランティアが集結した「北海道足湯隊」は、現在もマッサージケアやパステルアートとコラボし、活動を継続しています。
この日は、法城寺(むかわ町)にて、フットマッサージやパステルアートとコラボし、活動しました。全体で20名以上の方にご参加いただきました。会場を提供してくださった住職や坊守には宣伝にも協力をいただき、若いママや子どもたち、高齢者など、様々な世代が集う場となりました。
活動終了後、メンバーが主体となり、つぶやきや活動中の気づき、感想を共有しました。住職や坊守からは、「地震から1年経った今でも、今日のように支援活動に来てくれる団体はありがたい。初期に比べると、支援者の数はずいぶん減ってた。でも、まだまだ被災した悲しみやつらい気持ちを抱えたまま、吐き出せない人もいる。1年経って、なんだか胸がざわざわすると話す知り合いもいる。集う場を通して、今後も見守っていただきたい。」とお話いただき、メンバーからも「ぜひ今後もお寺で活動させていただきたい」という想いが伝えられました。
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むかわ町のたい焼き屋さん「いっぷく堂」
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今回の地震により店舗が被災し、仮設店舗で営業を再開した、たい焼き屋さん「いっぷく堂」へ立ち寄らせていただきました。このお店は以前、中日新聞でも掲載されていました。同町穂別地区で発掘された恐竜の化石「むかわ竜」(通称)をモデルにした人形焼き「恐竜たいやき」を美味しく頂きました。
恐竜たいやきが焼きあがるまで、ご店主より、発災当初の様子や最近の心境をお聞きすることができました。地震前から、ご夫婦でたい焼き屋と新聞配達を生業にしておられました。「地震が起きた日は、ちょうど1階の店先で新聞配達の準備してて、妻は2階の自宅で寝てた。すごい揺れだった。うちが1階が潰れて、2階はなんとか無事。俺が周囲を確認した後、妻は2階の窓から降りたんだ。地震当初、マスコミのほとんどが厚真に行ってしまっていて…このままじゃ、むかわも被害を受けていることが外へ伝わらないと思った。取材を受けることは、むかわの現状を知ってもらえるチャンスだと思って、ご近所さんと俺が交代交代で取材を受けたんだ。今の暮らしにはようやく慣れてきたけど、この間、町から復興計画が出されてね。次の暮らしを考えないといけない。」とお話いただきました。
また帰り際に「俺はたい焼きを焼くっていうことよりも、お客さんとの何気ないおしゃべりが楽しくて、店をやっているようなもんさ。おしゃべりに夢中で、よく数を間違えるから、妻のサポートは必須なんだ。」とジョークを織り交ぜながら、笑顔を見せてくださいました。
ぜひ皆さんも、北海道に来た際にはお立ち寄りください!
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安平町復興祈念式典へ出席
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安平町復興祈念式典に出席し、感謝状をいただきました。
詳しい内容はこちらから
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被災者のつぶやき他
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・何回か来させてもらっています。足湯をすると夜、眠れていいわ。もともとは眠れない方じゃなかったんだけどね。(70代・女性)
・苫小牧から家族で来ています。ちょっとでも気晴らしになればと思って。1年ですねぇ、ブラックアウトは本当に驚きました。うちは少し備蓄してあって、家は大きな被害がなかったので、停電もしのぐことができました。停電中、近所のコンビニに行きましたが、テレビでよく見る、お酒の瓶とか商品が散乱している状態で。コンビニもいろんなお酒が置いてるから、それが混ざって、すごい臭いでした。少しでも備えておくのは大事ですね。(30代・男性)
・何度か活動を続けるうちに、リピーターさんも増え、楽しみにしてくれている方がいるのは嬉しい。道具を自分で揃えてくれる方もいて、パステルをやっている間だけは、被災した悲しみや辛さを忘れて、楽しんでもらいたい。(40代・女性・パステルアート講師)
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▼ご案内【再掲】
北海道胆振東部地震 支援活動報告会
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日時:2019年10月9日(水)19:00~21:00
場所:名古屋建設業協会1階会議室
※差し支えなければ、事前の参加申し込みをお願いいたします。
以下をご記入の上、件名を「10/9北海道報告会・参加申込」として、
RSY事務局(info@rsy-nagoya.com)までご送信ください。
・お名前:
・所属(あれば):
・メールアドレス:
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▼RSY活動支援募金について
(随時受付中)
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この支援金は、スタッフの現地派遣や情報発信、被災者への生活支援プログ
ラムのために活用致します。
<銀行振込>
三菱UFJ銀行 本山支店 普通3505681
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※「カツドウキフ 寄付者のお名前(カタカナ)」とご入力ください。
<郵便振替>
00800-3-126026
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※通信欄に「活動寄付」とご記入ください。
皆様
お世話になります。RSY事務局です。
2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震より1年が過ぎました。
地震から1年となる現地では、追悼式や復興祈念式典、防災訓練などが行われています。
大規模な土砂崩れが発生した厚真町はじめ各地で、修復工事が進んでいます。一方で、個人宅付近の公道などの道路は、あまり手が入っていない場所も少なくありません。被災された方々はそんな風景を日々、目に映しながら、今もなお応急仮設住宅や修復がなかなか終わらない自宅での生活を送られています。被災された方々の声からは、「少しずつ今後の暮らしの見通しがついてきた」「一部損壊で修繕を考えていたけど、見積とってもらったら、あまりに高くて。老後があと何年って思ったら、直さなくてもいいかなって思った。」と、どうにか自分の気持ちを整理しながら、生活されているようです。こうした声を聴くと、まだまだ復興へは道半ばだと感じます。
むかわ町では3月より、役場や社協、NPOなどが連携し、4,000世帯を超える訪問調査が進められています。現在、全体の半数程度まで完了していますが、ボランティアなどの支援者不足により遅れが出てきたため、先月末に強化プロジェクトを実施し、100名を超えるボランティアが集結したそうです。調査では住宅の応急修理や「なかなか眠れない」などの精神的な不安ほか、何らかの課題を抱えている方々が、現段階でもおおよそ全体の4分の1を占めているようです。支援から取りこぼされる声がないよう、住民一人ひとりの声を拾い続けています。
本日より吉林が現地入りし、仮設住宅への収納棚の取り付けを行った安平町の復興祈念式典へ出席、また地元ボランティアにより結成された北海道足湯隊の活動サポートを行っています。
○被災者の生の声
・地震の時、家の1階が潰れて、2階で寝てたから助かったんだけど、真夜中だったこともあって、身動きがとれなくなった。明るくなるまで待とうとしたら、家族が2階の窓から降りようとしたんだ。またいつ余震が来るかと思うと不安で、その場にはいたくなかったんだと思う。いつも冷静な方だから驚いて、すぐ止めたよ。地震の揺れだけでもショックだったのに、あたりが暗くて何も見えないんじゃ、じっとしていられないよな。それから1年か。あっという間のような、長かったような…。地震に遭って、いろんなことがあったけど、避難所に避難していた頃の記憶が一番印象に残っているよ。しばらくあそこには(避難所だった建物)行けなかったもんな。(むかわ町/70代)
・この1年は、過ぎるのが早かったです。地震当日は役場の出入り口が人でいっぱいになり、けがをされた方やトイレに行きたい方などがおられ、けがの手当てや断水したトイレの使い方を案内するので必死でした。その後、避難所のレイアウトを職員で検討し、手分けして、準備に取り掛かりました。発災から3日間ほどは、役場に泊まり、そこ(窓口のテーブルの下)で睡眠を取ったりしていました。やっぱり寝れなかったです。それから、いろんなことがありましたが、発災から3日間はとても長いように思えました。なんとか体調だけは崩さずに来れています。(役場職員)
○復興祈念式典の様子
本日14時~追分公民館にて、安平町役場主催の「安平町復興祈念式典」に出席いたしました。安平町では発災当初より避難所での足湯や、今年3月に地元支援者とともに実施した「仮設住宅への収納棚の取り付け&食事会」で活動をさせていただきました。今回の式典ではその活動を受け、感謝状を贈呈いただきました。
会場には今回の地震を受け、活躍された自治会やボランティア、NPO、企業など110以上の団体・個人が出席し、出席者一人ひとりへ、町長から感謝状が贈呈されました。欠席も含め、全体で180以上の団体・個人へ感謝状が贈られるそうです。町長挨拶では「今回の感謝状贈呈を一つの区切りに、1日も早い町の復興のため、今後も皆様のご協力いただきながら、引き続き尽力したい」と話され、安平町とつながりの深いゲスト2名による講演があり、静かに締めくくられました。式典終了後、今回の地震でご尽力された役場職員に対し、外部支援者からも感謝の言葉が伝えられ、和やかな雰囲気に包まれました。
RSYでは、今後も地元行政や社協、北海道足湯隊を始めとした地元支援者と連携しつつ、支援を継続していきたいと考えております。引き続き、ご支援・ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
また北海道胆振東部地震から1年の節目として、来月9日に「北海道胆振東部地震 支援活動報告会」を実施予定です。名古屋からできる支援について、みなさんと一緒に考える場としたいと思います。お時間のある方はぜひ、ご参加ください。
★北海道胆振東部地震 支援活動報告会を開催決定★
日時:2019年10月9日(水)19:00~21:00
場所:名古屋建設業協会1階会議室
※差し支えなければ、事前の参加申し込みをお願いいたします。
以下をご記入の上、件名を「10/9北海道報告会・参加申込」として、
RSY事務局(info@rsy-nagoya.com)までご送信ください。
・お名前:
・所属(あれば):
・メールアドレス:
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▼RSY活動支援募金について(随時受付中)
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この支援金は、スタッフの現地派遣や情報発信、被災者への生活支援プログ
ラムのために活用致します。
<銀行振込>
三菱UFJ銀行 本山支店 普通3505681
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※「カツドウキフ 寄付者のお名前(カタカナ)」とご入力ください。
<郵便振替>
00800-3-126026
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※通信欄に「活動寄付」とご記入ください。
みなさま
お世話になります。RSY事務局です。
平成30年7月豪雨から1年が過ぎ、水害が心配される季節に入りました。
RSYでは、水害が心配される地域への情報収集をはじめ、震災がつなぐ全国ネットワ
ーク発行の冊子「水害にあったときに」の発送対応や資機材の搬出など災害発生時の
対応を事務局内で再確認し、備えています。
北海道胆振東部地震の支援では、地元の支援団体を中心に足湯やマッサージケアなど
を通じた場づくり支援を継続中です。
遅くなりましたが、以下、6月に実施いたしました北海道での活動報告です。
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「広げよう!足湯で繋がる支援の輪 全国足湯ボランティアフォーラム in 北海道
~北海道胆振東部地震の今とこれからを考える~」を開催!
6月16日(日)10:00~16:00、真宗大谷派(東本願寺)札幌別院にて、 足湯ボラン
ティアフォーラム in 北海道を開催いたしました。 昨年9月の北海道胆振東部地震の発
生を機に、道内の支援団体・個人で結成 された「北海道足湯隊」。そのメンバーが
「今後も息長く被災者に寄り添う 活動を続けたい。そのために、より多くの方に足湯
ボランティアを知っても らいたい。」という願いから生まれた企画です。本企画で
は、足湯ボランテ ィアの始まりと本質、昨年発生した災害の被災地で展開された足湯
ボランテ ィア活動を振り返りました。さらに足湯体験を盛り込み、足湯づくしの1日と
なりました。
・北海道足湯隊の活動を中心に、2018年度発生した災害の被災地で行われた
足湯ボランティアの取り組みを紹介し、被災者の「つぶやき」から見えてきた被災地
の現状と課題を整理する。
・「足湯ボランティア」の文化と活動の本質に触れ、現状の活動内容の方向性を確認
する。
・「足湯ボランティア」同士が率直に、悩みやアイデアを共有し、今後の活動への
モチベーションアップと、新たな仲間づくりの場を提供する。
〇挨拶
・加藤真樹氏(真宗大谷派東本願寺北海道教務所 次長)
北海道内には真宗大谷派(東本願寺)の寺院・教会が470カ寺あり、北海道胆振東部
地震が発生した際には現地災害救援本部を設置し、被害状況の把握に努め、特に被害
が甚大である寺院から順次、救援物資の配布とお見舞いを行った。また真宗大谷派災
害支援ネットワーク「じゃがネット」を通じ、北海道足湯隊と協働できていることを
嬉しく思う。自身も先日、足湯を体験し、身体だけでなく心もほぐれていくのを感じ
た。本企画を機に、足湯の活動が広がっていくことを願う。
・篠原辰二氏(一般社団法人Wellbe Design 理事長/北海道足湯隊事務局)
北海道胆振東部地震から1か月後に発足した北海道足湯隊。避難所から始まった活動
は徐々に仮設住宅やお寺、地域の集会施設などへと広がり、活動依頼も増えてきた。
当法人では北海道足湯隊の事務局を担っており、月に1度の定期ミーティングや各足湯
ボランティアの活動サポートを行っている。現在は隊員不足により、現地からの要望
に応えにくくなっている。本企画をきっかけに道内での足湯ボランティアの育成にも
力を入れつつ、今後も可能な限り北海道足湯隊のサポートを継続していきたい。
〇報告「北海道胆振東部地震の現状と課題」/定森光氏(NPO法人北海道NPOサポートセンター理事)
今回の地震で特に被害の大きかった3町(厚真町・むかわ町・安平町)の人口は約2万
人、北海道全体の人口に対し、0.3%の人口が被災しているのに対し、一部損壊以上の
世帯は8割以上、住民の大半が被害を受けた状況にあることが分かる。昨年11月に避難
所はすべて閉所し、350世帯以上が応急仮設住宅などへ移転したことにより、ボランテ
ィアによる談話室を活用した交流の場づくりや、居住環境のサポートが行政や災害ボ
ランティアセンターとの連携し行われてきた。
最近、課題となっているのは、半壊以上の被害に遭いながらも在宅で生活している、
在宅被災者の存在だ。該当する世帯は全体の半数以上いることが分かり、在宅被災者
を対象としたニーズ調査が進んでいる。現状の課題として、ニーズ調査から取りこぼ
されている被災者の存在が浮き彫りとなり、多様な形での被災者支援が必要となって
いる中、時間の経過とともに支援団体が減少しつつある。そんな中でも、発災当初か
ら継続して被災地域との関係性を築いている道内の支援団体の存在は心強い。このよ
うな団体を引き続き応援しつつ、増やしていきたいと考えている。
〇パネルディスカッション「2018年・足湯ボランティア活動~愛媛・広島・岐阜から
北海道へリレー~」/コーディネーター:松田曜子氏(震災がつなぐ全国ネットワー
ク)、コメンテーター:村井雅清氏(被災地NGO協働センター)
・本田綾子氏(北海道足湯隊)/活動:北海道勇払郡むかわ町・厚真町・安平町
発災当初から個人で災害ボランティア活動を開始。昨年10月、WellbeDesignを通じ
足湯に出会い、現在は足湯や訪問調査などでボランティアとして活動している。足湯
ボランティアでは、活動先との調整や足湯の担い手の育成等、活動の幅を広げてい
る。活動中の悩みとして、被災者に寄り添い続けるために団体として出来ることは何
か、仕事で多忙なメンバーのモチベーション維持などが課題である。
・飯嶋麻里氏(公益社団法人シャンティ国際ボランティア会)/活動:愛媛県西予市
シャンティ国際ボランティア会では、平成30年7月豪雨で被災した愛媛県西予市を中
心に活動を展開。「被災者の声を聴く」ことをメインに据え、その手法の一つとして
足湯が取り入れた。避難所での傾聴カフェをきっかけに、被災者の状況に合わせた活
動内容や場所を調整し、被災者が参加しやすい環境となるよう心掛けた。
また足湯ボランティアを継続することで、住民の小さな変化に気づくことができる。
自分の変化は本人でも気づきにくいもの。他者から見た変化をボランティアが伝える
ことで、足湯に参加してくださったことへのお返し(感謝の気持ち)にもなるので
は。それが結果的に住民を後押しすることにもつながっている。
・吉林奏(NPO法人レスキューストックヤード)/活動:岐阜県関市
平成30年7月豪雨で被災した岐阜県関市では、「生活再建を考える相談会&ミニ喫茶」
で足湯を取り入れ、リラックスした雰囲気の中でお話を聴くことができた。足湯を取
り入れたことで、地元社協との話し合いの中では、足湯のつぶやきを通し「拾い切れ
ていない声がある」「足湯の活動を地元にも残したい」という要望から、「地元住民
向け足湯講習会」の実施につながった。足湯講習受講後の地元ボランティアは、復興
イベントや地域サロンで足湯デビュー果たしたが、参加者もボランティアも同じ地元
住民だからこそ、相手の気持ちに耳を傾けることへの不安を抱えていることが分かっ
た。活動の際に身近な存在である社協職員や先輩ボランティアによる継続したサポー
トが必要であるため、今後も名古屋からできるサポートを続けたい。
・玉木優吾氏(しずおか茶の国会議)/活動:広島県呉市
平成30年7月豪雨で被災した呉市では、酷暑の中、避難生活が長期化。少しでもほっと
できる時間を提供しようと静岡県より足湯ボランティアを送り出したのが活動の始ま
りだ。地元社協や民生委員との連携を密にすることで、活動場所のコーディネートや
つぶやきの伝達をスムーズに行うことができた。また足湯で拾ったニーズの中から社
会サービスを活用する必要がある被災者に関しては、行政と共有する仕組みづくりを
徹底することで、なるべく早く対応できるような形を作り、支援の漏れを少なくする
ことができた。「つぶやき」の分析はじめ、活動で情報収集したものは、様々な年
代・職種のメンバーが集結する茶の国会議でも情報共有・連携で協議し、現場で活躍
するボランティアをサポートし、現地への負担を軽減するという機能を果たした。
・大竹修氏(被災支援団体おたがいさまプロジェクト)/活動:岡山県真備町
平成30年7月豪雨を機に「おたがいさまプロジェクト」を立ち上げ、月に1回ボランテ
ィアバスを出している。がれき撤去から始まった活動は、より被災者に寄り添う活動
を考え、仮設住宅への慰問活動に変化した。足湯などで定期的に伺い、「一人でも多
くの方との関わりを大切にし、心穏やかな時間を過ごしてもらいたい」の気持ちを忘
れず、活動を継続している。また子どもイベントと連携することにより、世代間の交
流と笑顔が生まれ、子どもが足湯ボランティアに参加するなど、活動の輪が広がりつ
つある。
また夏場の足湯希望者の減少が課題である。おたがいさまプロジェクトでは、ミント
等使った夏用入浴剤の活用を検討している。
〇基調講演「足湯ボランティアの本質を考える」/村井雅清氏(被災地NGO協働センター顧問)
足湯ボランティアの始まりである1995年阪神・淡路大震災当時も、今回の北海道胆振
東部地震でも、市民の自主的な動きが活発だった。自主的な一人ひとりの発想によっ
て行動を、普段から積み重ねていけば時代に社会は変わっていく。足湯ボランティア
は、震災当時、東洋医学を勉強していたボランティアによって始まった。
阪神・淡路大震災から2年を前に被災者の厳しい生活の一端を「つぶやき」から垣間見
え、約1,000人分の「つぶやき」の分析をもとに「市民がつくる復興計画―私たちにで
きること」(1999年)を発行した。そもそも「つぶやき」とは、阪神・淡路大震災か
ら1年後の1996年~1997年にかけ、当時仮設住宅で暮らしていた被災者からお聞きし
た「生の声」のことを、「ふだん着のつぶやき」と表現したことに始まる。より注目
し始めたのは新潟中越地震からだ。
過去の災害で聴かれた「つぶやき」をきっかけに被災者へもたらされた支援の事例を
紹介。足湯はお湯で足が温まるだけでなく、「言葉を吐き出す」ことが何よりも大き
な効果だ。被災者が言葉を吐き出すことで自分の気持ちの整理ができ、自分の考えを
肯定することに繋がっていくことが「心の自立の始まりのサイン」かもしれない。
「硬直した社会の仕組み」にはまっている人たちのそばに寄り添い、自分たちにでき
ることを探すのが、ボランティアの強み。ここで聴かれた声を抽出し、行動に移して
いくのが足湯ボランティアだと思う。ただひたすらに被災者に寄り添い、「枠を外し
て」制限をもたず、それぞれに出来ることを自由にやっていくことで、活動は広がっ
ていく。ボランティアはなんでもありや。
被災者一人ひとりへの寄り添い、それを積み重ねていくことが、社会の隙間に取りこ
ぼされてしまいがちな最後の1人までも救うことに繋がっている。その苗床を北海道は
じめ全国各地でつくっているのは、まさにあなたたちだ。
〇足湯ボランティア体験・活動紹介コーナー/北海道足湯隊&登壇者
〇交流会
・今回の地震でお寺関係の支援を中心に活動する中で、北海道足湯隊と出会った。お
寺、宗門を超えて様々な団体と協働できることは有難く、新たな視点を取り入れるこ
とが出来ている。今後も自分たちの目で耳で得た新鮮な情報を届けながら活動を続け
ていきたい。(本企画を実施するにあたり、会場手配等でご協力いただいた、災害支
援ネットワーク「じゃがネット」岸田氏より、ご挨拶いただきました。)
・北海道足湯隊って、大人のサークルのような集まりだと感じた。年齢も職種も異な
る道内のボランティアが、「被災者のために何かしたい」という思いで集まった。発
足当初から変わらず活動を続けているメンバーや、時々参加するメンバーなど、それ
ぞれのペースで活動に関わっている。(登壇者)
・活動場所が田舎になればなるほど、活動の周知は「住民同士の口コミ」と「定期的
に活動すること」だと感じた。(道内ボランティア)
・活動の中で住民から「うちよりも被害の大きいお宅があるから・・・」と言われる
ことが多いが、そう話すことで、「自分はまだ大丈夫、頑張れる」と言い聞かせてい
るのかもしれない。(道内ボランティア)
〇閉会挨拶
栗田暢之(NPO法人レスキューストックヤード代表理事/震災がつなぐ全国ネットワ
ーク共同代表)
自身の原点でもある阪神・淡路大震災での活動を振り返りながら、当時、共に奮闘し
た仲間を思い浮かべた。あれから24年が経ち、足湯のネットワークも広がりつつある
が、さらに広げていきたいと考えている。ボランティアはお忙しくされている方が多
いが、ボランティアそれぞれの意思を尊重しつつ、被災者に寄り添い続けてほしい。
北海道関係の支援はこれからが踏ん張りどころ。そのためには、自分も含め、モチベ
ーションの維持が重要となってくる。RSYとしても、震つなとしても、引き続き応援
していきたい。
※本企画は赤い羽根「ボラサポ・北海道」助成金を受けて実施いたしました。
皆様
RSY事務局です。
昨夜、新潟県・山形県方面で震度6強の地震が発生ました。
被災された皆様には、心からお見舞い申し上げます。
RSYは現在、全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)、震災がつなぐ全国ネットワーク(震つな)等の横のつながりから、状況把握に努めています。
現地は、当面1週間は大きな余震の心配があること、また、雨も降り始めており、土砂災害などの危険も高まっています。震源地に近い地域にお住まいの方、これから現地入りされる皆様は十分にお気をつけください。
RSYの今後の対応については、現地からの情報が入り次第検討し、皆さんにお知らせ致します。
みなさま
お世話になります。RSY事務局です。
この度、避難所運営に役立つ知恵が一杯詰まった冊子がさらにパワーアップして、完成いたしました。
タイトルは、
『できることからはじめよう!避難所運営の知恵袋・改訂版
~みんなで助け合える避難所づくりのために~』
です。
この冊子は、平成30年度・独立行政法人福祉医療機構「社会福祉振興事業」からの助成金により、平成26年度同助成金で作成した冊子の改訂版として発行しています。
ご希望の方は下記から申し込み下さい。
◆お申込みはこちらから → 申し込み用紙(2019年7月17日更新)
◆目次はこちらから → 2019年度版・改訂版/目次
みなさま
RSYが東日本大震災の復興支援として宮城県七ヶ浜町にて運営しております、
「七ヶ浜みんなの家きずなハウス」にて『きずなハウス通信』VOL.24を、
発行いたしましたので、ご案内させていただきます。
5月3日(金)~5日(日)の3日間、GWのよく晴れた日のなか、子ども達とおもしろ体験ができるワークショップを開催しました。どうしてクレヨンで水に絵が描けるのか、不思議がっていた子ども達も、タネを知ると、浮かんだ絵を自分の体に貼りつけてみる子、庭のベンチに移してみる子など、こちらが思っていたこと以上の遊び方を見つけて、楽しんでいました。
このワークショップは誰でも簡単にできる内容のため、一度参加してくれた子どもには、初めて参加する子に教える係になってもらうなど、参加の仕方に広がりのあるものとなりました。連日来てくれる子や大人も童心にかえり、賑わいました。とても人気があったので、また開催したいと思います。
【参加者の声】
「水の画用紙だ!」(小学生男子)
「家ではゲームばかりしているけど、こうして楽しそうな笑顔を見るのは嬉しい」(40代女性)
5月6日(月)、ハード面の復興がほぼ完了したことを記念して、花渕浜の地区避難所をスタートし、表浜公園や防潮堤など約5キロを歩く、ウォークラリーが開催されました。RSYも協賛し、ドローンによる記念撮影や、ヤマザクラの植樹、和太鼓やバンド演奏、最後に餅まきと、約200人が参加する、とても賑やかなイベントとなりました。
ゴールとなった館下中央公園は、震災前には多くの住宅が並んでいたところです。「震災後、あまり来ることはなくなってしまったけど、ここに私たちの家があったのよ」と、感慨深げに話す方もいらっしゃいました。町内全ての仮設住宅が閉所してから2年余り。新たな地区やコミュニティでの暮らしのサポートを続けてまいります。
青空の下、太鼓の音が響き渡りました
餅まきの様子
5月3日(金)~5日(金) 11:00~、13:30~
・アートワークショップ
6月の予定
6月26日(水)14:00~@七ヶ浜国際村ホール
・2019年度人権啓発活動講演会『災害時におけるボランティア・NPOの役割~一人ひとりの人権を鑑みて』
震災から8年。今後の「一人ひとりの復興」に向け、ボランティア・NPOが果たすべき役割について、RSY代表理事の栗田暢之が講演いたします。
(同時開催)
・『We Love七ヶ浜』写真展~住民とボランティアがつむぐ復興への歩み~
講演会にあわせ、震災直後からのボランティアとの交流の様子や現在のきずなハウスまで、七ヶ浜に想いを寄せ、応援し続けてきたボランティアと住民の8年間を振り返る写真の展示を行います。
【7月19日(金)まで】
足湯の様子(2011年4月撮影)
いずれも入場料無料。ぜひ、足をお運びください。
(講演会及び写真展のチラシはこちら)
七ヶ浜みんなの家きずなハウス
〒985-0802 宮城県宮城郡七ヶ浜町吉田浜字野山5-9 生涯学習センター敷地内
TEL:090-9020-5887/Mail:info@rsy-nagoya.com
運営:認定NPO法人レスキューストックヤード
みなさま
RSYが東日本大震災の復興支援として宮城県七ヶ浜町にて運営しております、
「七ヶ浜みんなの家きずなハウス」にて『きずなハウス通信』VOL.23を、
発行いたしましたので、ご案内させていただきます。
4月24日(水)、RSYで呼びかけをさせていただきました「のり養殖応援募金」を宮城県漁協七ヶ浜支所にお届けしました。おかげさまで418,000円ものご厚志をお預かりし、栗田代表理事から海苔部会会長に直接お渡ししました。
今回の油流出事故を受け、漁協の皆様からは「東日本大震災から8年。懸命になってのり養殖を再興し、県内でののり生産量の約3割を七ヶ浜で採れるまでになったなか、非常に悔しい」との悲痛な想いが聞かれました。
しかし、皇室への献上のりの栄誉を競う「奉献海苔品評会」にて、2018年、2019年と優賞に選ばれた七ヶ浜産のり養殖の誇りにかけて、来季(今年の秋ごろ)の再開に全力を尽くしたいとの力強い言葉もお聞きできました。
今回の皆様のご厚志が、七ヶ浜ののり生産者の方々にとって、心の励みとなることを願い、また、再興の暁には「購入して応援」できるよう、引き続き情報発信させていただきます。
のり応援募金をお届けしました
※2019年1月20日、仙台塩釜港に停泊中の貨物船から約1,000ℓの燃料用重油が漏れ出し、七ヶ浜で養殖中ののりや養殖施設に、流出した重油の一部が付着していることが確認されました。
宮城県漁協七ヶ浜支所は、商品の安全性が確保できないとして、今季の生産を全面中止することとなりました。
七ヶ浜にとって、特産品・誇りとなっているのり産業を、少しでも応援できればと、3月31日まで、募金の呼びかけをさせていただきました。
かつて移動学び舎として活躍していたマイクロバス「きずな号」や大型炊き出し器「まかないくん」など、RSYには震災時に数多くの企業・団体様から、様々な資器材等の提供をしていただきました。
これらの物資を、末永く有効に活用させていただくため、昨年度から、町民の皆様による七ヶ浜の復興や交流につながるイベントに、無料で貸し出しを行っています。これまでに町外・県外の復興PRイベント、町内での震災学習や交流イベントにご利用いただきました。
また、企業様からの寄贈により、きずなハウスに設置されたピザ窯についても、今後、町民の皆様に活用していただけることを目指し、昨秋には、子ども達と秋の味覚「焼き芋」づくりのプレ企画を実施しました。
「七ヶ浜でこんなことをやってみたい!」、「七ヶ浜から何か発信したい!」との想いをお持ちの皆様、ぜひ素敵な企画をお聞かせください!
ホクホクの焼き芋に、ほくほくの笑顔
4月17日(水)
RSY松田曜子理事の紹介で、アイスランドの方が来訪。東日本大震災で被災した七ヶ浜町住民の生の言葉を収録した冊子『被災者が一番伝えたいこと』(RSY発行)の英訳版を読み、「直接町民からお話を伺いたい」とのことで、冊子に寄稿いただいた方に直接インタビューもでき、グローバルで貴重な一日となりました。
4月24日(水)
・「のり養殖応援募金」お届け
5月3日(金)~5日(日)
11:00~、13:30~
・アートワークショップ
水にクレヨンで絵が描ける!?不思議なアート体験してみませんか?きずなハウスで開催します!
5月6日(月)9:30~13:00
・復興記念 花渕浜ウォークラリー
花渕浜地区避難所からスタートして、七のやまでの復興記念ウォークラリー。RSYも協賛させていただいています。記念植樹や餅まき、演奏会も行われます。
5月11日(土)10:00~
・代ヶ崎浜地区「こいのぼり・ふれあい広場」
代ヶ崎浜カメイ広場にて、のり簾飛ばしゲームやあさり汁の振る舞いがあります。青い空と海を背に、たくさんのこいのぼりがはためく様子は壮観です!
七ヶ浜みんなの家きずなハウス
〒985-0802 宮城県宮城郡七ヶ浜町吉田浜字野山5-9 生涯学習センター敷地内
TEL:090-9020-5887/Mail:info@rsy-nagoya.com
運営:認定NPO法人レスキューストックヤード
みなさま
RSYが東日本大震災の復興支援として宮城県七ヶ浜町にて運営しております、
「七ヶ浜みんなの家きずなハウス」にて『きずなハウス通信』VOL.22を、
発行いたしましたので、ご案内させていただきます。
3月2日(土)、「きずなハウスフェスティバル」を開催しました。今年度もRSYでは各地区にて復興支援・交流企画を実施してきましたが、地区を問わず参加できるイベントとして、昨年に引き続き、町主催の「生涯学習フェスティバル」に合わせて、七ヶ浜産のノリを使った手巻き寿司などの食べ放題や各種お楽しみ企画のブース出店をしました。開催にあたっては、ご高齢者や移動手段の無い方に向けて、町内に5か所ある災害公営住宅に「きずな号」での送迎サービスも実施しました。
海苔巻き作り
お楽しみ企画のブースは町の有志の方に出店いいただき、絵本バスの出動や本の読み聞かせ、缶バッチ作り、また、愛知県安城市から、ブローチ作りのボランティアも来てくれました。食べ放題のブースも住民の皆様や向洋中Fプロジェクトから沢山の協力をいただき、とても賑やかなイベントとなりました。
(復興庁「心の復興」支援事業として実施)
本の読み聞かせ
ブローチ作り
1月に起きた仙台港での貨物船からの重油漏れ事故により、今季の七ヶ浜でのノリ生産が中止となりました。宮城県でのノリ生産量は、震災により一時減少しましたが、現在では震災前と同等まで復旧し、全国で5位の生産量を誇り、皇室への「献上のり」の栄誉を競う「奉献乾海苔品評会」では、昨年に引き続き、今年も七ヶ浜の生産者が優賞に選ばれました。そんな最中での今回の事故を受け、日頃からRSYの活動にご理解・ご協力いただいている皆様に向け、募金の呼びかけをしてまいりました。
おかげさまで多くの賛同者の方から募金が集まるなか、この活動を知った、石川県穴水町ボランティア連絡協議会は、同町内で寄付金を呼びかける街頭募金活動をしてくださいました。協議会のメンバーの皆様は、集まった募金をたずさえ、3月12日(火)に七ヶ浜を訪れ、ノリ生産者へ、直接手渡していただきました。
ノリ生産者へ募金を手渡す、滝井元之会長
協議会の滝井元之会長は、RSYの依頼で2011年5月に七ヶ浜に訪問いただいており、以降7回、協議会のメンバーらと一緒に、被災者や現地で活動するボランティアスタッフと交流を深め、2007年に震度6強を記録した能登半島地震での被災体験談などのお話もしていただいておりました。こうした皆様の支援やつながりを大切にし、来季の七ヶ浜でのノリ生産に向け、少しでも力になれればと思います。
3月2日(土) 11:00~14:00
・きずなハウスフェスティバル
3月5日(火) 13:00~15:00
・七ヶ浜中学校震災学習受け入れ
3月11日(月)
・東日本大震災七ヶ浜町追悼式参列
・KOBerrieS 来訪
東日本大震災の被災地の現状を学ぶため、昨年に引き続き、神戸のアイドルグループ「KOBerrieS」がハウスを訪問してくれました。また播州赤穂の手編みホームカバーお届け隊からの手作り靴下を送っていただきました。
播州赤穂の手編みホームカバーお届け隊からの手作り靴下
3月12日(火)
・穴水町ボランティア連絡協議会 来訪
3月16日(土)11:00~13:30
・チャレンジキッチン②
七ヶ浜産のめかぶ、わかめを使って食べ比べなどを行いました。
七ヶ浜産のめかぶやわかめの食べ比べ
4月下旬
・きずな公園美化活動
野外活動センターの改修が終わり、しばらく入れなかった「きずな公園」も5月から開放されます!その前に、園内をきれいにして、あらためて、みんなで楽しく使える公園にしましょう!詳細が決まり次第、きずなハウスFBなどでお知らせします!
七ヶ浜みんなの家きずなハウス
〒985-0802 宮城県宮城郡七ヶ浜町吉田浜字野山5-9 生涯学習センター敷地内
TEL:090-9020-5887/Mail:info@rsy-nagoya.com
運営:認定NPO法人レスキューストックヤード