皆様
栗田です。お世話になります。
本日名古屋に戻りました。引き続き支援にあたっているスタッフによれば、現地は雨。土石流などの被害が懸念されます。昨日に引き続いて足湯をさせていただいていますが、避難所には住民の方が続々と自主避難されているようです。これ以上何もないことを祈るばかりです。
さて、当方が現地入りした4日間をまとめましたので、添付させていだたきます。文章は読売新聞中部本社の「防災・減災」シリーズの連載を担当していて、明日の掲載分としてたまたまタイミングが合致したので書き留めたものです。字数制限もあり、いささか簡素になっていますが、現地の実態がお伝えできれば幸甚です。
2011.02.pdf
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郵便振替00920-7-75997「震災がつなぐ全国ネットワーク」
通信欄に「新燃岳噴火災害」とご記入ください。
「2011年新燃岳噴火災害」カテゴリーアーカイブ
新燃岳噴火災害について[第7報]
皆様
RSY事務局加藤です。
2月9日はRSY栗田、被災地NGO恊働センターの吉椿氏と、避難所内や高原町のお寺さんに紹介していただいたお宅で灰の除去作業や足湯などの活動をしましたので、報告させていただきます。
■午前/高原町避難所「ほほえみ館」避難所(避難者の方に足湯をさせていただく)・昼間は自宅に帰って家や農地の灰の清掃作業を行ったり、自宅のお風呂に入りに行ったりしている人がおり、避難所で休まれている方は夜間に比べ少ない。
・「噴火した時は、地震がきたのかと思うほど衝撃があった、恐かった。また噴火するかもしれないし、今度は火砕流も心配。先のことがわからない。」
・「避難してくる前に、一か所隙間を開けたままきてしまった。一時帰宅したら家の中が真っ白。一人暮らしだから自分で掃除できない。今ボランティアをお願いしている。」などの声を聞き、みなさんが恐怖や不安の中にいることが感じ取れた。また、50年前の噴火の時の話をされる方も多く、「あの時は大きかったし10cmくらい灰が積もったけど、一回きりだったから。今回はいつまで続くかわからない。」などの声もきいた。
■午後/高原町内の3軒のお宅で灰の除去作業と足湯をさせていただいた。
・ひとり暮らしでお隣同士のお宅では、普段から仲のいいお付き合いをされている。
今回、屋根の上の灰の除去作業を行うと言って、山登りの仲間が宮崎や鹿児島から駆け付けた時も「お隣さんも一緒に」と2軒続けての作業が進められていた。
新燃岳噴火災害について[第6報]
皆様
RSY事務局加藤です。
本日、栗田と共に現地入りいたしましたので、活動報告させていただきます。
■9:00~9:30/都城市ボランティアセンター訪問
・市内を車で走ると、あちこちで袋詰めした灰の山を見かけた。
・朝早くから駐車場や歩道を掃除する住民の姿があった。
・2月4日に開設したボラセンでは、これまでに約300世帯で灰の除去作業を行った。
・地域の自治組織との連携は良好で、そこからボラセンにニーズがあがっており、高齢者や障がい者のいるお宅を優先にボランティアの派遣を行っている。
・今のところの課題として以下の点があげられた。
・優先度・緊急度がまだ十分に把握できているとは言えない
・生命をおびやかすような事態がないかどうかの把握
・屋根の上の灰おろし
この他、まだまだニーズの把握ができていないのが実情で、他にも見えていないニーズがあるはずなので、段階を追って、対応していきたいとのこと。
また、屋根の上の灰をおろす作業はボランティアで対応できないということだが、住民から上がってくるニーズの多くは、
新燃岳噴火災害について[第5報]
皆様
栗田です。お世話になります。
本日夜便で宮崎市に入りました。早速宮崎市民活動センターでSVCみやざき(宮崎市の災害ボランティアコーディネーター講座の修了生による団体)や高原町在住の方もご同席いただき、とりいそぎ現状の意見交換をしました、
SVCみやざきのメンバーの都城市在住の方や、また高原町の現状などについて、堰を切ったようにその惨状が語られ、改めて今回の噴火による暮らしへの影響を痛感しました。
「とにかく灰との戦いだ」「国道はある程度きれいになったが、生活道路は真っ白」「ビニールハウスに積もった灰の除去は死活問題。でも激しく扱うとビニールが破れてしまうので、小さなシャベルで少しずつしている始末。いつになったら終わることやら」「建設業の方もフル稼働で灰の除去に追われている。ただし日当がかかる。少し屋敷が広いので作業員一人4万円だった」「降灰の除去にお金がかかるので、当然業者委託が無理な方もいる」「ボラセンも立ち上がったが、屋根の対応は危険なので難しい。今日も住も民を含め5名ほど怪我をしている」
新燃岳噴火災害について[第4報]
皆様
栗田です。お世話になります。
本日(6日)当方らより一足早く現地入りされた吉椿氏(被災地NGO恊働センタースタッフ)から電話で聞き取りした現地の様子をお知らせします。
・まず都城市に入り山田地区などを視察しその後高原町に入った。降灰はひどい。
・高原町の避難所では避難勧告の解除で昼間は閑散としていたが、残られていたのはほとんど高齢者の方。話を聴くことができた。
・「家を閉め切っていても隙間から灰が入ってくる。若いもんが掃除に入っているので片付いたら帰っておいでと言われている。さみしい。」
・「避難勧告が解除されたけど、またいつ出るかが不安。もう(避難所には)戻りたくない。」
降灰の除去、家の掃除、足湯や傾聴、ニーズは確実にあると感じた。明日も引き続きできるだけ住民の方の生の声を聴きたいとのことでした。
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新燃岳噴火災害について[第3報]
皆様
RSY会員のたくみ設計室・鈴木さんが被害実態の調査とボランティア活動のために現地に行かれました。
そのお話をお聞きしたのでご紹介します。
期間:2/1~2/4(4日間)
訪問地:霧島市(霧島温泉周辺)を中心に、都城市、高原町、山田町を訪問。
■全体の報告
・とにかく灰がひどく、町中真っ白で視界が悪い。
・灰は海砂の粒子をもっと細かくしたようなもので、車を走らせると空気中に舞ってさらに視界が悪くなる。
・4日間の行程でマスクを着用したが、気管支がやられた。地元の人たち、特に高齢者や身体の弱い方(特に気管支が弱い方など)の体調が心配される。
・公共施設の灰の除去作業は行われているが、なかなか民家での作業が追いついていない。屋根の上にも積もっているため、作業が難しい。
・一日の作業を終えても、また翌日同じような作業をしなければならない。止むのを待っているわけにはいかない。長期戦を覚悟しなければならないと感じた。
・ヘルメットを着用しないで作業をしている住民がいた。
■霧島市(霧島温泉周辺)の5・6軒のホテルにて被害状況を調査
・半径4km以内のホテルはクローズ。その範囲外のホテルでもキャンセルが相次ぎ営業ができない。
・空振によりガラスが割れる被害がでている。必ずしも新燃岳に面しているガラスが割れているわけではなく、予想としては、他の建物に反射したことが原因で、他の面のガラスにも影響がでているのではないか。飛散防止フィルムを張るにしても全体に張る必要があるかもしれない。
・アルミフレームが曲がったケースもあった。
・今のところ空振が原因の人的被害はでていないが、この先が心配だ。
■その他
・動物が山から降りてきている。霧島温泉周辺で多くの鹿を見た。
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新燃岳噴火災害について[第2報]
皆様
栗田です。お世話になります。
昨日の予知連の記者会見では、現在のような状態が1~2週間続くとのこと。また灰が
積もり、少しの雨でも土石流などにつながる可能性もあるとのことで、引き続き十分
な警戒が必要とのこと。自然現象とはいえ、これ以上の被害拡大がないことを念じつ
つ、一方で不用意な不安をあおることのない正確な情報と判断が課題となっていま
す。
さて、本日も当方に様々な現地情報が寄せられましたが、震つな、Jネットの仲間で
島原ボランティア協議会の旭理事長が現地入りされましたので、その様子をお知らせ
します。
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20年前の雲仙普賢岳噴火災害の経験者として、いてもたってもいられない思いに駆ら
れ、現地入りした。高原町ではボラセンの開設が待たれるが、降灰はもちろんのこ
と、小さな塊を含む噴石も降り注ぐ状態でもあるので、その判断にも影響が出てい
る。都城市ではボラセンが立ち上がったので、一ボランティアとして降灰の除去作業
に参加してきた。地元企業ボランティアを中心に20名ほどが集まり、そこに混じり、
山間部の民家2軒で作業をした。扱いに慣れている人もいたので、屋根まで上がり灰
を降ろした。屋根は瓦の波が完全に隠れる状態、雨どいもびっしり詰まっている。除
去した灰はビニール袋20袋にもなった。ご多分にもれず高齢化が進む地域なので、高
齢者だけの除去は相当厳しい、ましてや雨が降れば、さらに厳しさは増す。恒常的な
ボランティアによる支援は不可欠だと痛感した。
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豪雪のご対応もお疲れ様です。火山の熱を閉じ込め、豪雪地帯に注げないものか。熱
かったり寒かったり、狭いようで広い日本。お互いがんばりましょう。
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新燃岳噴火災害について[第1報]
皆様
栗田です。お世話になります。
ご承知の通り、霧島山・新燃岳の噴火により、宮崎県都城市・高原町など広範囲で降灰が続いています。また、現在までに9回の爆発を繰り返しており、被害が長期にわたることが予測されます。
○宮崎県:霧島山(新燃岳)の噴火に関する情報提供
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/somu/kiki/volcano/sinmoe_funka.html
高原町では、1月31日0時25分に追加の避難勧告を発令し、対象は北狭野区、南狭野区、花堂区、中平区(一部)の住民の方、513世帯、1158人に上っています。
○高原町ホームページ
http://www.town.takaharu.lg.jp/
また都城市では、1月31日に「災害救援ボランティアセンター」が開設されました。
当方に寄せられた情報によると、高原町では突然の噴火に町中が混乱の最中にあり、降り注ぐ灰の後始末の大変さや慣れない避難所での不憫さ、また避難所には行きたがらず、自宅に留まっている高齢者もあり、全く先の見えない不安でいっぱいとのことです。
1991年雲仙普賢岳や2000年有珠山、三宅島など、過去の噴火災害支援の経験から、今後も長期戦になることが予想される中、まずは情報把握・住民の生の声の傾聴などを目的とする先遣隊を派遣することにしました。
今後も情報が入り次第お知らせいたします。皆様方も関連する情報をお持ちでしたらお教えください。よろしくお願いいたします。豪雪のご対応の方々もお疲れ様です。
□先遣隊メンバー
・2月6日(日)~9日(水)
吉椿雅道(被災地NGO恊働センタースタッフ)
・2月7日(月)~10日(木)
栗田暢之(震災がつなぐ全国ネットワーク代表・レスキューストックヤード代表理事)
加藤祐子(同事務局スタッフ)
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