台風12号【第 6報】&NHKテレビ放送ご案内

皆様
RSY浦野です。お世話になります。
現在支援活動を行っている三重県紀宝町での9月15日の活動報告です。
○孤立集落「浅里地区」の様子
・地元の方に同行し、行政より通行制限がかかっているためボランティアが入る
ことができておらず、状況がつかめていなかった浅里地区に入る(住民、親類縁
者、緊急車両のみ進入許可あり)
・片道30分の山道を登っていくと、川や山からの流木、大小含めた土砂崩れが至
るところで見られた。
・道幅は2トントラック及びワンボックスカーは通行できるが、マイクロバク程
の大きさになると難しい。
・短い区間であるが、ガードレールが破損しており、カーブ下は絶壁になるとこ
ろがあるため慎重な運転が必要。
・電気工事やガレキ撤去等の重機が入っており、作業している個所もあった。
・浅里地区は現在約50世帯が生活しており、うち半数が高齢者一人暮らし及び高
齢者世帯。
・山肌に沿って家が立ち並ぶも、一番下の家がほとんど水に浸かっている。ボラ
ンティアの手伝いが必要な家屋は約25世帯とみられる。
・6~7戸の家屋が土砂くずれのため全壊。
・明治22年にかなり大きな水害に見舞われており、以降に建設された家はほとん
どがかさ上げして数メートル上の石段の上に作られていたが、それを越えて水が
来た。住民の話では浸水16mはあったのではないかとのこと。
・ライフラインの復旧に伴い、住民は親戚等の力を得ながら少しずつ清掃作業を
始めているが、水害から10日以上経ち、泥や家財道具は腐り始めている。また、
収穫を終えたばかりの米が保管されていた納屋も軒並み被害を受け、米が水に浸
り発酵して、猛烈な異臭を放っていた。これらの家財を家から外に出したり畳を
上げる作業をようやくスタートさせたという状況で、他地域と比べると復興がか
なり遅れている。
・トラクターや車もほとんど被害を受けており、今後の仕事や収入に大きな影響
を与えることが予測される。
・サテライトを設置し、ボランティアが100名単位で作業できればかなり早い復
旧が期待できるが、行政からの規制が解除されなければ、災害ボランティアセン
ターからの人的派遣は難しい。
○被災者の様子(浅里地区)
・60代・男性
「とにかくボランティアに早く来て欲しい。このような小さな地域、孤立集落は
いつも後回しで注目を浴びるのは人口の大きい地域ばかり。ゴミ処理のトラック
もいつ来るか分からない。早く復旧させて元の生活に戻れるように前に進みたい」
・60代・女性
「おばあさんが『家に帰りたい、家に帰りたい』と毎日泣きながら訴えてくる。
このままだとおかしくなってしまうんではないかと思う。何とかお手伝いしてく
れる人(ボランティア)を連れていくことはできないのだろうか」
・60代・女性
「最近避難所の避難者の数が少し増えてきている。親類の家に行っていた高齢者
が、長期の同居で気を使うようになり疲れてきていることが理由。避難所の方が
家族や顔見知りの地域の人たちと一緒に居られる安心感があるということで戻る
人が少しずつ出てきている」
○その他
・町内の特養が定員を超えて、介護の必要な高齢者の緊急入所を受け入れてい
る。しかし、職員の手も一杯のため、入居している方々の支えとなるような活動
をして欲しいとボラセンに依頼があった。一方で日ごろから公民館等でサロン活
動をしていた地元ボランティア団体から「私たちも何か手伝いたい」という申し
出がボラセンに寄せられており、社協職員のTさんのコーディネートのもと、特
養で新たにサロン活動を実施することとなった。
・前日浅里地区の住民が避難している避難所を地元ボランティア団体と共に訪
問。以前から自主的に煮豆等を作り、炊き出しとして提供していたようだが、
『朝は菓子パン、昼・夜はコンビニ弁当。贅沢は言えないが、そろそろ煮ものが
食べたいなぁと思う』という声を受け、社協の厨房で調理をし、煮ものを届ける
活動を始めている。
※紀宝町はボランティアと社協の距離が近く、自主的に地域のために動ける人々
が多く存在するように感じる。まさしく地域力である。作業系のボランティア活
動は非常に重要であるが、このようなきめ細かい心のサポートができる視点や機
動力を持つ住民がいるということは、地域の財産であり、長期化する避難生活を
支える上では非常に重要となってくる。このような地域から学ぶべきことは多い
ため、ぜひこれらの地元ボランティアや社協の動きにも注目して頂きたい。
■支援金のお願い
【郵便振替】
郵便振替00920-7-75997
加入者:震災がつなぐ全国ネットワーク
または
口座番号 00800-3-126026
加入者:特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※いずれも通信欄に「台風12号」とご記入ください。
■NHKテレビ放送 ご案内
9月16日(金)午後19:30~20:00NHK総合
ナビゲーション「今 私たちにできること~復興支援 半年間の記録~」
RSYの活動も紹介されますので、ぜひご覧ください。

※第4,5陣中止【募集】台風12号・三重県紀宝町へのボランティア(9/19、20、21各日発)

※台風接近のため、第4陣(20日発)、第5陣(21日発)のボランティアバスは中止としました。
大変申し訳ございませんが、ご理解のほど、何卒よろしくお願いいたします。
 
皆さま
 いつもお世話になっております。
 台風12号により甚大な被害に見舞われた三重県紀宝町に向けて、平常時から交流のある「みえ災害ボランティア支援センター
」から人的支援の要請を受け、名古屋市社会福祉協議会と合同でボランティアバスを運行いたします。9/15、16発の便に続き、平日中心に活動できるボランティアを下記の要領で募集いたします。
1.活動期間
・第3陣:9月19日(月)~20日(火)※募集終了しました。
・第4陣:9月20日(火)~21日(水)※中止決定しました。
・第5陣:9月21日(水)~22日(木)※中止決定しました。
2.募集人員 
・各陣27人ずつ
※道路交通事情により、大型バスからマイクロバスへの車両変更に伴い、募集人員を変更いたしました。
3.応募条件
・心身ともに健康な方
・趣旨に賛同し、ボランティア保険(天災プランBまたはC)に加入済みの一般市民(大学生も歓迎、ただし未成年の場合は保護者の同意書が必要)
4.参加費
・一般3,000円、学生1,500円
※当日受付時に参加費をお支払いください。おつりのないようにお願いいたしま
す。
5.応募方法
・メールフォームを通じてのみ※募集終了しました
6.日程
・行き
20:00 名古屋市総合社会福祉会館(名古屋市北区清水4-17-1)7階大会議室集合、ボランティア保険未加入の方はその場で加入受け付け
21:00 同会館前をバス1台で出発
0:00 三重県尾鷲市福祉保健センター着、仮眠
7:00 同センター出発
8:30 三重県紀宝町着
※道中は協力団体の「なごや防災ボラネット」メンバーが車内ガイダンスなどを担当
※紀宝町災害ボランティアセンターを通じてボランティア活動
・帰り
16:30 紀宝町出発
18:00 尾鷲市「夢古道おわせ」で風呂、食事
22:00 名古屋市総合社会福祉会館着
※遅刻厳禁です。
※受付時に加入済みボランティア保険の控えをご提示ください。学生の場合は、学生証もあわせてご提示ください。
※出発前にボランティア保険(天災プランBかC)の加入を済ませてください。どうしても出発前に手続きができない場合は、当日集合をする名古屋市社会福祉協議会にて加入をしてください。
※道中の食事は自己負担です。
※必須の持ち物(自己調達)
・当法人発行の>>水害ボランティアマニュアルを参考に、以下のものもご持参ください。
寝袋/着替え(長袖のTシャツなども作業時のけがを防ぐため必要です)/帽子/水筒(飲み物)/洗面用具/タオル/使い捨てマスク(できれば防塵)/汚れてもよい丈夫な靴/長靴/雨具/軍手/ゴム手袋/ゴーグル/翌朝・翌昼の食事(暑さが予測されるので、保冷材とともに管理するなどの工夫が必要です。)
※あると便利な持ち物(自己調達)
安全靴(ステンレス入り)/うがい薬/日焼け止め

2011年台風12号【第 5 報】

皆様
RSY浦野です。お世話になります。
現在支援活動を行っている三重県紀宝町での9月14日の活動報告です。
○ライフライン
・13日夜から飲み水、生活用水共に復旧。
・NTTの電話交換所が水没しているため、紀宝町北側井内・大里・高岡地区方面は不通
・電気、ガスは復旧(ただし1階部分が水没している家屋は使用できない)
○被災者の様子
・60代・女性・聴覚障害者
「自分の家は少し高い場所にあったので無事だったが、道路から玄関まで続く坂道の途中まで水が来た。普段は山と田園風景の場所だが、2階建の屋根まで水につかり、一帯が湖のようだった。どんどん水かさが増して本当に怖かった。知り合いのお婆さんの家が土砂崩れで流されてしまった。お婆さんは一時避難所に避難していたが、沢山の人の中で落ち着いて寝食できないとのことでストレスが高まり、また家を失った悲しみで泣いていたので、自分の家の空家を提供して寝てもらっている。」
※昨日、地元手話サークルのメンバーが自主的に手話が達者なボランティアを連れてこのお宅を訪問。ご本人は息つく間もない勢いで当日の状況等をお話されたとのこと。知っている人が心配して来てくれたことがとても嬉しかったと大変喜んでおられた。
・60代・女性
「私は孤立集落となった浅里(あさり)地区からこの避難所に来た。夕方から雨脚がどんどんひどくなり、危険を感じたため85歳になる叔母と近所のお年寄りに声をかけ、避難を促した。叔母は自宅へ避難させることができたが、お年寄りは『自分は家にいる』と残った。夜になり下からは水、上からは土砂崩れが始まった。家族3人で裏山へ逃げた。急傾斜な上に、山の上から大きな石が転がってきたらひとたまりも無いという恐怖と闘った。夫が85歳の叔母の手をひき、自分はお尻を支えながら命からがら逃げた。『ここで死んでたまるか!あきらめるな、頑張れ!頑張れ!』とお互いに声をかけながら励まし合った。結果、3人とも無事で救助された。近所のお年寄りは土砂崩れにまきこまれて行方不明になってしまった。自分たちもギリギリだった。家は半分土砂に埋まっている。早く片付けに行きたいが、家族だけではなかなか進めることができない。今は命が助かったことがありがたいと思うが、これからの生活を考えると、もうあそこには住めないな、と思う。近所の家も流されてしまったので、寂しくなってしまった」
○地域の様子
・紀宝町南側に位置する熊野川流域の家屋については、家に入った水が泥質の少ない比較的さらっとした水であったのが特徴。地縁・血縁の協力やボランティアの手も入り、家財道具や畳等の運び出しは大方済んでいる。今後は細かい家財道具の洗浄や床下の乾燥・消毒等の作業に移行する見込み。
・紀宝町北側に位置する相野谷川流域の家屋については、泥や土砂を多く含んだ水であったのが特徴。こちらも地縁、血縁で家財道具の運び出し等済んでいるところもあるが、作業量が多く住民の疲れも見られ作業の進みが遅い。また、電話が不通、車も被災、地区役員・民生委員等の被災もあるため、ボランティアセンターへニーズが上げられない状況もある。現在地区のキーパーソンをパイプ役とし、おせっかい隊をローラー的に派遣できるように調整中。
・孤立集落である浅里地区へのボランティア派遣は道路通行止めのため見合わせ中。現在は住民と緊急車両のみ通行が可能。災害対策本部と調整の上、来週末の作業を見越しつつ、現地調査等の準備を進める。
○要援護者への支援
・社協は手をつなぐ育成会事務局を担っているため、会員の安否確認・状況把握等実施中。
・80歳以上の一人暮らし高齢者に対する配食サービスを行っている地元ボランティアグループが自主的に個別訪問を実施。ニーズがある場合はボラセンへ繋いでいる。
・一人暮らし高齢者については、民生委員が安否確認等実施。しかし、被害がひどく民生委員も被災している地域については、未実施。
・地域包括支援センターからも一人暮らし高齢者等への安否確認やニーズ調査中の様子。
・紀宝町内で大きく被災した福祉施設「通園M」(障害児の地域療育センター/鮒田地区)へ社協職員がヒヤリング。職員で大方対応しているも、細かい清掃作業が進まずどこから手を付けてよいかわからないとのことで、週末のボランティア派遣を調整中。その他の特養・デイサービス等の福祉施設は被災なし。社協では、町内唯一自立支援法の事業所として、障がい者の就労継続支援B型も運営しているが、通常通り実施中。
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【参加者募集】9/23・シンポジウム「東日本大震災から半年 被災3県の現状を聞く 」

みなさま
まだまだ暑い日が続きますが、防災フェスタ2011 in 名古屋テレビ塔まであと10日!
ボランティアやチャリティーバザーの物資もまだまだ募集中です。ご協力お願いします!
★9/24開催・防災フェスタ2011 in 名古屋テレビ塔の詳細は↓
http://localhost/~hayashimasaki/wordpRSY/2011/08/-2010-in.html
本日は、防災フェスタの前日・23日に行うシンポジウムのご案内です。東日本大震災から半年が経ちました。岩手・宮城・福島からそれぞれ2名の方にお越しいただき、生の声をお話いただくまたとない機会です。みなさまのご参加をお待ちしております!!
★9/23開催・シンポジウムのチラシはこちらをクリック
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       東日本大震災から半年 被災3県の現状を聞く
    ‐岩手・宮城・福島 復興の現場からゲストをお迎えして‐
■日時:2011年9月23日(金・祝)18:30~20:30
■場所:伏見ライフプラザ12F第一研修室
■ゲスト
岩手県:遠野まごころネット関係者2名
(遠野まごころネットは大槌町・釜石市・陸前高田市などの
                      沿岸部の支援活動の拠点です)
宮城県:七ヶ浜町災害ボランティアセンター関係者ら2名
福島県:福島大学・FUKUSHIMA足湯隊メンバー2名
コーディネーター:栗田暢之(レスキューストックヤード)
参加費:無料
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【緊急募集】
※RSYでは現在台風12号・三重県紀宝町へのボランティアを募集しています。
ボランティアがまだまだ足りていません。ご都合つく方、ぜひお申込みください。
http://localhost/~hayashimasaki/wordpRSY/2011/09/12-7.html

CBCラジオに七ヶ浜の人たちの声

 皆さま、お世話になっております。
 9月1日の「防災の日」にCBCラジオで放送された特番「地震・防災1DAYスペシャル・絆」で、宮城県七ヶ浜町の人たちが震災直後の様子などを語る声が流れました。下記のサイトから音声を聞くことができます。ゲストとして代表理事の栗田が出演するパートもありますので、お聞きください。
 
 CBCラジオ「地震・防災1DAYスペシャル・絆」

2011年台風12号【第 4 報】ボランティアが必要です!!

皆様
RSY浦野です。お世話になります。
現在支援活動を行っている三重県紀宝町での9月13日の活動報告です。
本日地元ボランティアコーディネーターと共に被災地内を回り、少しずつ全体の
被害状況がつかめてきましたのでその詳細を中心にご報告します。
とにかくボランティアの不足が大きな課題です。
9月15日~16日のボランティアバス参加に、ぜひご協力をよろしくお願いします!
 >>台風12号に伴うボランティアバス 申し込みフォーム (9/15、16)
■被災地の状況
○床上・床下浸水:不明
・紀宝町災害対策本部に問い合わせるも、土砂崩れ等で入れない地域もあるた
め、まだ詳細がつかみ切れていない様子。しかし、現在ボランティアセンターに
寄せられているニーズ件数をみる限りでは、床上浸水だけでも300世帯以上はあ
るだろうと見込まれる。
○避難所数:10か所(177名)
・紀宝町は全14地区に分かれており、避難所は被害の大きかった(大里・高岡・
井内・船田・成川・鵜殿)に設置されている。
・最大58名(相野谷中学校)、最小4名(鵜殿ふるさと歴史館)、その他の場所
では、10名~20名が避難所を利用している。
・避難所運営の中心は、区長・地元ボランティアグループ・消防団など。
・昼食にはコンビニ弁当(本日のメニューは高齢者向けあっさり弁当、若者向け
ボリューム弁当、まぐろ丼)カップラーメン、お茶、菓子パンなども常時配給さ
れている。
・相野谷中学校を訪問。日中は高齢者の姿が5~6名見受けられた。高齢者には寝
床として畳と毛布が支給されており、比較的清潔に保たれていた。
・学校の体育館には冷房設備がなく、日中窓を開放しても暑さがあまり解消され
ず、屋外に涼みにきている住民の姿が見られた。
・全体的に落ち着いた雰囲気。ライフラインの復旧と共に徐々に人数も減ってき
ている。
【避難所での声】
・93歳・男性
「一人暮らし。浸水当初は自宅におり、気付いたら膝まで水が来ていたため、す
ぐに高台の方に向かって歩きながら避難した。しかし、どんどん水かさが上が
り、あっと言うまに水に巻かれてしまった。その際に、体中すりむいて傷だらけ
になったから今日も病院に行って来た。あと2~3分避難が遅れたら命が無かった
かも知れない。大東亜戦争を経験していて、あの時も生きるか死ぬかの過酷な生
活を強いられたが、今回はそれ以上に怖い経験だったと言っても大げさじゃな
い。ここは以前も何度か水につかっている場所だが、こんなひどい状態になった
のは初めてだった。家の片付けは息子・孫・ひ孫までもがやってくれている。自
分も手伝いに行こうとしたが『じいちゃんはここでまっとって』と言われた。避
難所の中はとても暑いので、日中は外で涼んでいる。」
・70代・女性・地元ボランティア
「紀宝町には認知症高齢者支援ボランティアや花作りのボランティアグループ
等、自主グループが80団体があり、社協からの呼びかけで動けるグループはこう
して出てきている。今回は、避難所のお弁当配り・受付の係としてお手伝いして
いる」
・60代・女性
「自分は神奈川に住んでいるが、母親が一人暮らしでここに住んでいる。こんな
にひどい水害はとにかく初めてで本当にびっくりしている。ライフラインが大分
復旧してきたので気持ちとしては少し楽になった。でもガスコンロやプロパンガ
スからのガス管が壊れているようで使えない。カセットコンロでお湯等を沸かし
ている。」
○ライフライン復旧状況
・水道:月曜日頃から生活用水のみ復旧。
※山からの湧水を引いて利用しているお宅もあり、水はある程度確保できている
場所もあった。
・電気:ほとんど復旧
・ガス:プロパンガス自体は使用可能だが、ガスコンロが水に浸かっているため
すぐには使用できない。
○孤立集落
・土砂崩れにより通行止めになっている「浅里地区」は水害当初孤立。自衛隊ヘ
リによって人的救出はされているものの、いまだボランティアはほとんど入れな
い。避難している住民からは「早く戻りたい、ボランティアも頼みたい」との
声が上がっているが、通行止め解除の見通しはまだ立っていない。
○公共施設の被害(井内地区)
・旧相野谷小学校
・相野谷保育所
※被害が大きく完全に休止の状態。保育所の職員が清掃作業に当たっているも復
旧のめどは立っていない。園児は現在井田保育所と合同保育で対応している。
・相野谷診療所
○高岡地区の輪中での被害
・今回の被害で非常に大きな被害を受けている紀宝町西部の高岡地区には、5年
前に建設された高さ8mの輪中地域がある。この地域の脇を相野谷(おのだに)川
が流れており、以前はかなり蛇行していたが、河川改修で直線の川になった。平
成2年、19年に台風の影響で2m~3mを超す浸水被害にもあっているが、輪中建設
後は比較的被害を抑えられていた。しかし今回の台風では、輪中を4mも上回る
12mもの浸水があり、輪中内のほとんどの家屋の浸水は2階にまで達した。被害が
ひどい地域の一つである。
○ボランティア・ニーズの状況
・高岡、大里地区(高岡のさらに北側)は、泥と水分を含んだ粘土質の土が多
く、処理をするためにかなりの時間と労力が必要となる。優先的にサテライトの
設置が必要な地域と感じる。
・暑さの中、ものの15分の作業だけで汗が噴き出し、息も上がってくる。乾いた
土埃が舞い、粉じんが目や口に入るため、ゴーグル(得にコンタクトレンズを使
用している方)とマスクは必須である。また水害から1週間が経ち、かなり臭い
もきつくなってきている。親戚縁者だけで清掃に当たるのはもう限界だと思われる。
・上記2つの地区は、電話が繋がらないこともありニーズの上がり方が少ない。
また、低地から高地へ川の水が逆流し、3.5mの浸水被害を受けた(ただし泥はほ
とんど含まない水)津本地区には避難所が無いため、食事や物資の集積拠点が無
く、住民へ十分にモノが回っていない様子。明日より移動販売車の要領で、ト
ラックに物資を積み地域を巡回するチームが動く予定(本日も別地区で実施さ
れ、大変好評で会った様子。)
・ボラセンへのニーズが多いのが、鮒田地区、成川地区。成川地区はボラセンか
ら距離が近い、鮒田地区は早い段階から区長が現地コーディネーターとして機能
していたことが理由。
【住民の方の声】
50代・男性
「発災後、家にほぼ寝たきりの父親がいたため避難所にすぐに避難した。2階の
雨どいのところまで浸水した。長年買いためてきた趣味の道具や電化製品など全
て泥だらけ。幸い山からの湧水を引いているので水には困らなかった。昨日の夜
から隣の少し高い場所にある親類の家が片付いたので、そこで寝泊りしている。
ボランティアの方に家の中を片付けて欲しい気持ちもあるが、大事なものもある
ので、選別をする余裕ができないとすぐに入ってとは言えない。とりあえず家の
周辺の泥だけでも出して欲しいと思って頼んだ。本当にこんなにひどい被害は初
めてだった」
○ボランティアセンターの状況
・新規ニーズ件数:25件(来所15名、電話対応10名)
・マッチング数:26件(継続分も含む)
・明日以降の継続分積み残しニーズ:104件
・ボランティア数:6団体45名、個人99名、計144名
○雑感&今後の動き
・とにかく泥水を被った家屋の清掃作業が非常に重労働であり、この地区を優先
にしながらサテライトの設置及びおせっかい隊(掃除道具を手に地域を巡回しな
がらニーズの掘り起こし、対応をその場で行っていくチーム)派遣の必要性を切
に感じる。そのためには、沢山のボランティアの手が必要となる。三重・岡崎・
名古屋等からボランティアバスの派遣が始まっているが、このようにできるだけ
団体でまとまって派遣してもらえると、渋滞の解消や現地での受け入れ(移動や
コーディネート)がスムーズになる。
・泥があまり入っていない地域は、畳上げ、家財道具の運び出しは大方済んでい
るように見えた。しかし、床下は手つかずのため、早期の床下清掃の必要性につ
いて行政からも積極的に周知してもらえるようボラセンから依頼する予定。
・現在までに受けたニーズ(新規・継続・終了分)を住宅マップに落として、周
辺地域から声が届いていないところがないか確認調査に入る予定。
・この結果から、サテライト及びおせっかい隊の派遣集中エリアを選定、3連休
での対応対象地域として検討する予定。
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宮城県七ヶ浜町報告【きずな館だより:第3便】キッズルーム閉所のお知らせ

皆さま
お世話になっております。きずな館事務局の清水です。
9/12(月)をもちまして、キッズルームを閉所いたしましたことをご報告いたします。
5月のゴールデンウィークに始まったキッズルーム。
当初はきずな館前でフリマがあり、お子さん連れのお母さんによくご利用いただいておりました。
学校が始まり、過ごしやすい気候になると、子どもは学校や外で遊ぶようになり
キッズルームの利用は次第に減ってきました。
夏休みや休日には時々キッズルームに入ってくる子どもはいましたが、やはり外で思いっきり遊びたいのでしょう。きずな館前の芝生にはたくさんの子どもたちで賑わいキッズルームで遊ぶ子たちはいなくなりました。
そのため、『キッズルーム』そのものは閉じて、別の形で支援しようということになりました。
今では「自宅に来てほしい」という声も聞きましたし、少しずつニーズが変わってきているようです。
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第9陣の加藤しんのすけくん、覚えていますか?
加藤君が作ってくれたサイン付きの看板は
君が帰った後もずっときずな館と子どもたちを見守ってくれていました。
現在は、14陣、24陣に参加し、
その後長期ボラとして大活躍中の「ごうちゃん」こと郷古くんが
キッズにひっぱりだこです。
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彼のすごいところは、1日中子どもと一緒に走り回って遊べること。
他の大人なら一度は必ずへばるところなのに、郷古くんはへばりません。
そして、子どもたちの表情を見ていると、郷古くんと遊んでいるととっても楽しそうで、
少しでも郷古くんの顔が見えなくなると、「ごうちゃん、ごうちゃん」と皆が呼ぶのです。子どもたちに愛されていることがよくわかります。
キッズルームがなくなったとはいえ、
子どもたちは毎日きずな館に遊びに来てくれています。
子どもたちと一緒に遊んだり、時には叱ったり、
なかなか言うことを聞いてくれなくて困ることが多いけれど
手伝いをしてくれたり、気遣ってくれたりします。
その優しい心を大切にしてお互いに向かい合っていきたいと思っています。
キッズルーム立ち上げに関わった皆さん、キッズルーム担当をしてくれたボランティアの皆さん、ありがとうございました。
これからはきずな館全体が子どもの集う場所です。
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2011年台風12号【第3報】ボランティア募集決定

皆様
RSY浦野です。お世話になります。
12日15時頃、代表理事・栗田と共に紀宝町へ入りました。
栗田は12日中に名古屋へ戻り、浦野は16日夕方まで現地にて活動する予定です。
その後の派遣スタッフについては、現在調整中です。
地元社協職員の話や現地の被害状況から、平日・土日共に、全体的なボランティ
ア不足、被災範囲が広く被災地域が点在しているため、複数のサテライト設置が
必要であることなどが課題として上げられています。
そこで、RSYでは第1陣:9月15日(木)~16日(金)・第2陣:9月16日(金)
~17日(土)でボランティアバスを派遣することを決定しました。また、紀宝町
社協によれば、岡崎市や学生ボランティアグループ等も団体で支援に駆けつける
予定もあるようです。それでもまだまだボランティアの数は足りていません。
引き続きのご協力を何とぞよろしくお願い致します。
9月12日(月)・活動報告
紀宝町は、人口12,322人、世帯数5,450世帯(いずれも平成22年4月1日現在住民
基本台帳登録より)の町で、平成18年1月10日に旧紀宝町と旧鵜殿村の町村合併
により誕生。
■町の様子
・死者・行方不明者2名・重傷者3名(三重県調べ)
・熊野川や相野谷(おのだに)川が氾濫し、さらにその支流のほとんどが氾濫・
越水、川周辺地域は多くが床上浸水の被害となっている。
・場所によっては、2階建のアパートや家屋の2階部分にまで水が入っている個所
も多数見受けられた。
・被害の大きかった鮒田地区には、区長のコーディネートのもと、土日に100名
単位のボランティアを送っているものの「人手が回っていない」との声が上がっ
ている。
・他にも井内・大里・高岡・瀬原・上地等の地区でも同様の被害が見受けられ、
ボランティアが多く集まれば、地区ごとにサテライトを設置する必要があると感
じる。
・道に出された家財道具や泥等は町とボラセンが連携し、早い段階で撤去できる
ようトラック等重機の確保に動いている。
■ニーズの様子
・現在上げられている者だけで新規・継続ニーズは約100件
・12日は、対応ニーズ24件のうち、終了9件、継続15件に対し、約130名のボラン
ティアで対応
・ニーズの上がりが少なく、電話が不通で被害が大きな地域については、民生委
員が個別訪問をしつつ状況把握に努めている。
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宮城県七ヶ浜町報告【第40報】震災から半年、浜への誓い

皆さまDSC_0576.jpg
DSC_0646.jpg
 お世話になっております。スタッフの関口です。
 宮城県七ヶ浜町での「復興まつり」の翌日は、震災発生からちょうど半年の節目でした。
 名古屋からバスで訪れたわれわれボランティア約40人はこの日の午前中、前日のまつりの会場にもなった「菖蒲田浜」の清掃活動に参加しました。
 これは日本サーフィン連盟が主催する「ビーチクリーンACT2011」の一環で、全国から100人を超えるボランティアが集まり、一緒に活動。大小の流木から発砲スチロールの破片や漁網まで、浜に流れ着いていたさまざまなものを片付けました。
 震災直後はがれきの山で近づけなかった浜も、すっきりときれいに。最後に全員で海に向かって黙祷し、記念写真も撮りました。
 ただ、堤防や隣接する海浜公園はまだ津波の傷跡が残り、本当の復興はこれからだと感じさせます。
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 その後、一行は町の中央公民館に移り、これまでの支援活動でお世話になった地元の方々7名を囲んで、この半年間のお話をあらためてうかがう交流会の場を設けました。
 地元の方々は震災直後の生々しい状況を再現し、つらく長い避難所や仮設住宅での生活について話してくださいました。
 ある方は津波で流された家の跡に残っていたという白黒写真を見せてくださいました。とても鮮やかなプリントが残っており、そこに映っている昔のお母さんの姿を指さして「これを見ればまだがんばれる」。
 またある方は、全国から駆けつけたボランティアに対しては「また来るからね、と言ってくれるたびに心に響く。あたたかい言葉だ」としみじみと語ってくださいました。
 最後に名古屋の皆さんが作ってくださった「輪っか和っか」をプレゼントして、お別れしました。
 今回は現地で2日間の本当に短い活動でしたが、今後もこの町の復興、浜の再生のためにお手伝いをしたいと思っております。今後ともよろしくお願いいたします。

【募集】台風12号・三重県紀宝町へのボランティア

 いつもお世話になっております。
 過日上陸した台風12号は、紀伊半島を中心に甚大な被害をもたらしました。災害救援NPOである当法人は今回、平常時から交流のある「みえ災害ボランティアセンター」から人的支援の要請を受け、名古屋市社会福祉協議会と合同で三重県紀宝町にボランティアバスを運行することにいたしました。休日は人が集中しやすいことから、平日中心に活動できるボランティアを下記の要領で募集いたします。
1.活動期間
・第1陣:9月15日(木)~16日(金)
・第2陣:9月16日(金)~17日(土)
2.募集人員 
・各陣80人ずつ
3.応募条件
・心身ともに健康な方
・趣旨に賛同し、ボランティア保険(天災プランBまたはC)に加入済みの一般市民(大学生も歓迎、ただし未成年の場合は保護者の同意書が必要)
4.参加費
・一般3,000円、学生1,500円
5.応募方法
・下記のメールフォームを通じてのみ
 >>台風12号に伴うボランティアバス 申し込みフォーム (9/15、16)
6.日程
・行き
20:00 名古屋市総合社会福祉会館(名古屋市北区清水4-17-1)7階大会議室集合、ボランティア保険未加入の方はその場で加入受け付け
21:00 同会館前を大型バス2台で出発
0:00 三重県尾鷲市福祉保健センター着、仮眠
7:00 同センター出発
8:30 三重県紀宝町着
※紀宝町災害ボランティアセンターを通じてボランティア活動
・帰り
16:30 紀宝町出発
18:00 尾鷲市「夢古道おわせ」で風呂、食事
22:00 名古屋市総合社会福祉会館着
※道中は協力団体の「なごや防災ボラネット」メンバーが車内ガイダンスなどを担当
※持ち物は当法人発行の「>>水害ボランティア作業マニュアル」などを参考に自己調達、道中の食事なども自己負担
※来週(9/19~)以降も継続的にボランティアバスを運行予定です