浦野です。お疲れ様です。
木曜日より現地で活動している吉田さん(京都大学防災研究所社会防災研究部門所属:博士後期課程)より昨日の活動状況について報告が届きました。吉田さんは6日まで穴水町で活動される予定です。(2007.3.30現在)
■避難所について
1.避難所人数(3月30日夜9時段階)
保健福祉センター22名,林業センター29名,地域情報センター20名
2.被災された方の様子
・まだまだ深く眠れない方が数人見受けられた方が、全体的にその人数は減少傾向。お布団の搬入の決定を昨日は喜んでいたが、結局本日の搬入も延期された。不満をもらすことはなかったが、「仕方ない。我慢しよう」という声が聞こえた。
・夕飯に民生委員さんが作ってくれためった汁を食べた。栄養がとれてよかったとの声が聞かれた。
・ラーメンが食べたい→明日カップ麺を持っていく予定。
・牛乳が飲みたい。
・やわらかいご飯が食べたい。
・便秘の方多数。
・林業センターにて洋式トイレ設置。午後4時に導入済。
・林業センターにて、二名精神的に多少問題を抱えた方が他の入所者に対して、不安を与える行動をとっていた。1名は夜中にうめき声をあげ、昼夜問わずセンター内を徘徊。保健師の方が対応していたが、大きい声を急にあげるなど周囲の人から苦情がでていた。もう一名は、周りに暴力をふるうという場面もあったようだ。
→精神科医を派遣。(病院への搬送も考慮)。診断結果含め、その対応は健康福祉課に一任する。
・林業センターにて,7,8名の女性が音楽に合わせて踊りをしていた。前日には見られないほど、入所者達の団結力が強くなっているように思われる。
・間仕切りは3月31日9時30分に到着する予定。
・赤紙を張られているため,ボランティアは何も対応しれくれない。だから自分の従兄弟たちに頼んで、中の掃除等やってもらった、とのこと。
「2007年 能登半島地震」カテゴリーアーカイブ
中越・ KOBE 足湯隊 レポート 1
能登半島地震救援学生ネットワーク事務局より、足湯隊のレポートが入ってまいりましたので、ご報告いたします。
以下レポート
中越・KOBE足湯隊として、輪島市門前町に入った7名プラス1名(1名は途中で増えました。)は、今朝30日早朝から早速足湯マッサージの活動を始めました。場所は門前町の門前西小学校(約200名)と諸岡公民館(約100名)の2ヶ所です。神戸を出発する前に先に地元の看護協会から支援の要請を受けて避難所サポートに入っておられた黒田裕子さん(阪神障害者高齢者支援ネットワーク)のお骨折りで入れることになりました。門前町道下にある門前西小学校に避難されているのは、鹿磯や六郎木(もともと8世帯10数人の集落)の集落にお住まいの方たちです。一方諸岡公民館に避難されている方たちは、少しずつ戻り始めているとのこと。
1回で5人の方が足湯されるのですが、あまりの人気で長蛇?の列になったそうです。避難所の責任者である輪島市職員は「こんなええもんやったら毎日でもやって!」(これ関西弁やけど)って言ってくれたそうです。実はみなさん、足湯マッサージと言っているのでマッサージが評判だろうと思われるでしょうが、この活動のポイントは、被災者のストレスを吐き出して頂き、被災者の生の声を「聴く」ところにあります。今回の活動で若い人達が、足湯の師匠吉椿さんから、マッサージ手法もさることながら、「聴く力」を学ぶ機会になるだろうと思います。温かいお湯に足をつけながらある91才のおばあちゃんが「もう村では、若い人が減ってきた。こうしてみなさんのような若い人達に応援して頂けるなんてありがたいことです。」と言って下さったそうです。みなさん、こうした若者の活動を温かく見守って下さい。よろしくお願いします。なお、穴水の避難所でも名古屋のボランティアさんたちが足湯を広めます。
(このレポートは、現地の吉椿さんからの報告を聞いて書いたものです。)
能登半島地震【第9報】
浦野です。お疲れ様です。
本日名古屋にもどりました。昨日の現地(穴水町)の動きについてご報告します。(2007.3.29現在)
■本日の活動
○ボランティア受付
★電話対応
・ニーズ件数25件
・ボランティアとニーズのバランスはちょうどよかった。
・ニーズの送り出し時間の締め切りを2時までとした。(センターから派遣先まで距離があるため、帰りの時間を考慮してのこと)
・赤紙のお年寄りが「家の中の物を取りたい、中に入りたい」と3回相談にいらっしゃった。なかなか赤紙は家に入ってはいけない、ということに納得してもらえなかった。民生委員会長さんの説明により制度的な面では理解するも、「役場行っても紙を書かされ、ここでも紙を書かされ、結局何にもしてもらえず、紙どまりか・・」とこぼし、心情的には納得いかない様子であった。ボランティアとしてできることとしてとにかく罹災証明のため、写真を撮り無償で提供する、建築業者のリストに基づいた情報提供をする、という形で検討したい。
・ゴミ処分場に毎日20名程度派遣して欲しいと申し出あり。
★ボランティア受付
・一人だったのでばたついてしまった。明日からは2人体制が良い。
・白藤医員がボランティアの無料の宿泊場所として8名程度受け入れ可能。(6名部屋が1つ、2人部屋が2つ)。できれば、センターで人数を取りまとめて連絡がほしいとのこと。
・専門的な技術を持った人は目に見えるようにリストアップしておく。
・サーブ金沢本部より、土曜日以降100人派遣可能と問い合わせあり。
・コープ石川よりトラック提供の申し出有り。
★オリ・マッチング
・出発時は7名で行動していたが、帰りは2グループに分かれていた。なるべく一緒に帰ってくるように統一した方がよい。
・今後は昨日的なものは引き継ぎができるようにマニュアル化したい。
★資材
・資材入荷:バケツ70、一輪車3台、マスク100など。
・資材配置図を作成。
★高校生60名の対応について
・被災者の方へのメッセージ横断幕
高校生たちが創意工夫して、「取り戻そう!うまいもんの里」などのメッセージの入ったカラフルな明るい感じの横断幕を作成し各3つの避難所に貼った。
・避難所交流+炊き出し「めった汁づくり」手伝い
炊き出しの作業が始まる前の40分程度、林業センターに避難している高齢者6名と交流した。最初は戸惑いながらも、肩揉みをしたり、背中をさすりながら少しずつ会話も弾んできた。学生の顔を見るなり、お年寄りの顔もパァっと明るくなり、とても嬉しそうな表情をされていた。
・ほうき訪問隊
被害がひどかった地域を中心に、ほうきを持って目についたところを掃除する作業を行った。時折被災された方から、「家の片付けも手伝って」と声をかけられ作業を手伝った。下諏訪町の「おせっかい隊」のように、ゲリラ的に現地に入り、住民の方々が声の出しやすい活動をつくっていく必要性を感じた。
★避難所対応
○避難所環境の改善
[30日実施予定事項]
・30日に予定していた布団の搬入が31日に延期になる可能性あり。災害対策本部に申し出、とにかく早急に対処してもらうよう依頼。
・避難所内の清掃・換気を実施予定。
・つまづき防止として畳の隙間を布テープでうめる作業を実施予定。
・訪問活動により、被災された方から林業センターに洋式トイレがなく、便秘が5日も続いているという声あり。災害対策本部に報告したところ、30日にポータブルカバーを設置することで手続き済み。
・訪問活動より「着替えるところがほしい」という声あり。着替え用の間仕切り3セットが、名古屋の障害者団体(AJU自立の家)から寄付される。30日に到着後、なるべく早めに設置予定。
[訪問活動について]
・民生委員さんからの申し出により、民生委員3名(メンバーは固定)で、毎日午前・午後1回ずつ訪問を継続していく予定。
・しかし、民生委員にも疲れが見られるため、長期ボランティアと交代でローテーションが組めるように調整したい。
・とりあえず、今週土・日は名古屋より足湯隊が入るため、土曜日は同行していただくも、日曜日は足湯隊のみで訪問活動を兼ねられるよう調整中。
能登半島地震【第8報】
現地(穴水町)に派遣しています浦野は本日(3/29)で一旦戻ることにしました。
4日間本当に暖かく迎え入れていただきました現場の方々に厚くお礼申し上げます。
なお、引き続き週末には、現地からの要請を受けて「ボランティアコーディネーターなごや」の仲間10名が「足湯」サービスを提供するため避難所等を巡回させていただくことになりました。
そのメンバーにあてて浦野からのメッセージが届きました。今後現地に入られる方々のご参考になれば幸甚です。
能登半島地震被災地に「中越・ KOBE 足湯隊」を派遣
村井@被災地NGO恊働センターです。能登半島地震被災地に「中越・KOBE足湯隊」を派遣しますので、ご支援の程よろしくお願いします。
今月25日の発災以来、能登半島では余震が続き、被災者は日々恐怖と不安の日々を送っていると思われます。そこでもっとも必要なボランティアニーズは「とにかく一人にしないで欲しい!」「誰か傍にいて欲しい!」という被災者の願いではないでしょうか?
そこで私たちは、阪神・淡路大震災で生まれ、新潟県中越地震で育てられ、被災者に喜ばれた「足湯隊」を能登半島に派遣することにしました。足湯を通じて被災者の体と心にそっと触れ、ボランティア達と会話するといつの間にかポツリと本音を語り始める。そのつぶやきをひたすら聞くことが「足湯隊」の活動です。
阪神・淡路大震災以来継続して活動している「神戸大学学生震災救援隊」「神戸大学総合ボランティアセンター」に「神戸学院大学ボランティア活動基金(VAF)」「CODE学生ボランティアティアグループ」「神戸市外国語大学学生有志」、中越地震で「足湯」の実施経験のある「大阪大学fromHUS」が加わった「能登半島地震救援学生ネットワーク(仮称)」により今回の足湯を実施します。この学生の活動を「被災地NGO恊働センター」「日本災害救援ボランティアネットワーク(NVNAD)」「中越復興市民会議」が後押ししています。この学生たちを支えるための募金活動に是非ご協力下さい。
なお、事務局・連絡先は被災地NGO恊働センターにおいております。
能登半島地震【第7報】
栗田です。お疲れ様です。
現地(穴水町)に派遣しています浦野からの現地報告が届きましたのでお知らせいたします。(2007.3.28)
■本日の動き
・8:30縲鰀8:45/ミーティング
・9:00縲鰀16:00/ボランティアセンターオープン
・16:30縲鰀18:00/ミーティング?全体
・18:30縲鰀19:30/ミーティング?内部
■各担当の活動状況と課題
○ボランティア受付班
★電話対応(ニーズ・問い合わせ)
・1日中電話対応を一人でしていたので、疲労困憊。明日はサブをつけて欲しい。
・赤紙、黄紙が貼られていた人の中にボランティア依頼をしてきた人が多かった。チラシにはこのケースは現段階ではボランティアは入れないという旨を伝えていなかったので「結局ボランティアは何もしてくれないじゃないか!」と怒りの言葉を受けた。
[今後の対応]
・基本的には、赤・黄紙は現時点ではボランティアは対応しない。紙が貼られたらどうすればよいのか、ということが住民の方々は分かっていない様子。なんで紙をはられたのか分かっていない人もいる。フォローとして、紙についての説明や建築業者のリストなどの配布、そのほかに手伝えることはないかなどの声かけのため、一度は直接訪問したい。とにかく「できません!」と突き放なされたという印象を受けないよう、丁寧に「ずっと気にかけてますよ」と感じてもらえるような対応を心がけたい。
・なぜ赤や黄色の紙が貼られたのか、貼られたら自分は何をすればいいのか、行政はどこまでやってくれるのかわからなくて戸惑っている人が多い。
・赤・黄からの相談は行政にきちんとした説明をしてもらえるように対応を促す。
★センター設置の広報・周知
・有線放送にて、全町内に一斉放送を実施。
・ボラ連の方より、全町内の区長・町内会長に全て電話にてセンター設立の周知を実施。
・町内公共施設にチラシ配布(サークルK・穴水郵便局・興能信用金庫・駅前の自衛隊・JA・内科医院・吉村洋菓子店・ドンタク穴水店(スーパー)・コメリ穴水店(ホームセンター)。みなさん好対応。早速信用金庫の職員がボランティアの申し出をしてくれた。
・中日新聞による取材→明日の朝刊に本日の活動の様子がのる予定。
★避難所対応
・避難所の直接訪問:ボラ連+石川県V。ボラ連にて3人チームを作り、1日2回程度継続して見守りをしたいとメンバー調整中。本日は昼と夕方、明日は10時に訪問予定。
・民生委員よる炊き出しを実施。めった汁を明日夕食、あさってに配食予定。できればローテーションで継続的に行いたいという考え。
・避難所環境改善として?畳のつまづき防止策として布テープを貼り隙間を防ぐ。?寝床が毛布2枚を敷布団にしていたり、座布団を布団代わりにつかったり、ということだったので、行政に依頼し布団の確保を行った。あさって頃配布できる体制が整う。
※課題:?避難所の自主運営の促し?避難所の衛生環境の改善(開設してから一度も掃除ていないので、掃除や換気など)
■明日の動き
【明日の活動について】
○役割分担の確認
★本部長
・マスコミ対応
・災害対策本部
・行政との連絡調整
・物資の調整・調達
★ボラ受付
※町社協職員が疲れと日常業務に支障が出始めているということで、明日は外部ボランティアで体制を整える。
・電話対応/ボラ連・小沢(福井県社協)・長瀬(県社協)・現地ボランティア
・ボラ受付(保険)/山城(福井県社協)
・地図/地元の人
・マッチング+オリエンテーション/石川V2名
・報告/石川V1人
★ニーズ掘り起こし
・現場に行った人に聞き取りを行ってもらうよう、オリエンテーションにて周知
★広報班
・情報新聞作成
★資材:石川V1名
★避難所
・訪問チーム:民生委員
・炊き出しのコーディネートお楽しみ企画チーム検討・体制づくり:町社協+浦野
・環境整備/本間
■活動内容
1 明日VCに来る人数
・高校生60名→午前中 オリエンテーション玄関で
2 明日の活動メニュー
?被災者の方へのメッセージボード作成→高校生10人⇒V休憩所にて作業⇒本間
?炊き出し周知メッセージ書き⇒本間
?避難所の見守り→ボラ協チーム‥‥10:00出発
?炊き出し(めった汁づくり)→民生委員さんチーム+高校生10名‥‥午前中
?布団運び、畳の地張り 5人
?ほうき隊20人→増やす
?やすらぎ荘掃除10人
能登半島地震【第6報】
栗田です。お疲れ様です。
現地(穴水町)に派遣しています浦野からの現地報告が届きましたのでお知らせいたします。(2007.3.27 23:00)今回の地震は高齢者など要援護者対策が鍵だと感じます。私たちに何ができるのか、引き続き模索し続けたいと思っています。
○穴水町災害対策ボランティア現地本部
本日16:00ごろより、明日からの本部体制や活動メニューについてミーティングを行った。
■避難所報告
※本部に併設されている避難所(老人保健施設)で昨日より兵庫県の看護大学教授と大学院生が避難所を担当している町職員と交代で夜勤や準夜勤体制で避難所の夜間の見守りを行っており、以下の報告があった。
[避難所の環境について]
・昨日避難所となっているホールに畳を入れるも、畳と畳みの間に隙間が出来、躓きそうになる高齢者がみられた。常に毛布や布団を敷いている状態なので、その隙間が隠れて認識しにくい。
・トイレの便器までちょっとした段差のある避難所で生活していたお年よりは、段差を乗り越えるまでに間に合わずに失禁してしまったため、バリアフリー対応設備の整っている老人保健施設の避難所に移ってきた。自ら失禁しないようにと出入り口近くにスペースを確保したところ、「あんたらそこに寝ていては困る(移動しにくい)わ縲怐vと苦情も出た。集落が違うとあまり面識がないもの同士ということで、苦情もきつくなりがちのように見える。ボランティアが仲介役となり、納得してもらえたとのこと。
・トイレの移動などでサポートの必要な人もいる。寝床がくっついているため、特に夜間はトイレに行くための通路の確保が大変だった。また、つまづきやすいため、介助も必要だ。出入り口の扉を開けっ放しで用を足しに行く人もおり、大きな声で苦情を訴える人もいた。
・障害者トイレの存在をしらず、大人のオムツの交換場所がないということで、困っていたのに気兼ねして訴えられなかった人がいた。
・共同生活での不満が少しずつ増えている(いびき・はぎしり・トイレに何回も行くなど)
・避難生活1日目は、血圧の薬を持ち出せずに、飲まなかった方もおり、血圧が200を超える人もいた。
[現在の被災された方からこぼれた言葉]
・穴水町は現場に入りやすかったため、マスコミがすぐに取り上げたが、今は被害が非常に大きい門前など輪島市方面ばかりの記事に変わってしまった。自分たちも大変な思いをしているのに目を向けてもらえてないのではないかと不安や不満を感じる。
・お墓のことが気になる。しかし足もないしなかなか行けない。
[今後]
・避難している人は比較的目を向けやすいが、在宅にいる方の健康状態が心配。できればあさってぐらいからニーズに対応するボランティアに同行し、健康状態をチェックする活動ができればと思う。
■明日以降のVCでの活動
?ボランティアの受付・ニーズ対応
・電話対応(ボランティア受付・ニーズ受付)/町社協職員
・ボランティア受付(ボランティア登録・ボランティア保険加入)/他市町職員
・マッチング、送り出し、報告/石川県v協会・他県社協職員
※すでに6件のニーズが入ってきている。
?センターの広報・周知
※被害が一番大きいと思われた川島地区と大町地区のみのチラシの配布であったが、市街地から20キロ離れた集落も大きな被害をうけているという情報が入る。石川県災害ボランティアコーディネーター協力会のメンバーが様子を見に行ったところ、まだほとんど手付かずで残っている10件ぐらいの集落(下唐川地区)があったとの報告があった。そのため、今後は
・さらに広い地域への周知を図るために、有線でセンター設置と連絡先を全町に一斉広報する。(朝、夕2回予定)
・病院や公民館、郵便局などの公的な機関にチラシを貼らせてもらう。
・地元新聞社による取材でセンターでの取り組みを周知する以上の方法を検討。
?ニーズ把握
・27日午前に配布したチラシをみたということで、夕方までに6件程度の依頼が入っている。
・明日午前中待って反応が思わしくなければ、再度町内会長を訪問し、ニーズの上がり具合を確認する。
・場合によっては、社協職員やボラ連により、個別訪問も検討したい。
?避難所対応(浦野・社協職員)
・避難所の訪問、寄り添い活動
・お年寄りのお楽しみ企画の検討(お話会・足湯・ちょっとしたおかずやおやつを作る会・運動教室・歌を聴く会など。避難所の住民同士が顔見知りになれるきっかけづくりも必要。ただし、このような企画に参加しにくい、出てきにくい人たちの対応も要検討。)
・子どもお楽しみ企画の検討(映画会・ゲーム・お楽しみ会など)
・地元の社会資源と連携しつつ、単発的なものと継続性を要するものでメニューを組み立てて、どのような活動が展開できるか見通しを立てる。
・避難所環境の改善の検討
能登半島地震【第5報】
栗田です。お疲れ様です。
現地(穴水町)に派遣しています浦野からの現地報告が届きましたのでお知らせいたします。(2007.3.27 15:00現在)
○穴水町災害対策ボランティア現地本部での現在までの活動
・本日、ボラ連会長とともに、町内3箇所の避難所を巡回。
・穴水町老人保健施設(43名)、情報センター(12人)、林業センター(64名)に入られている。
・うち中学生以下の子どもが各避難所5名程度。全体の人数の8割が高齢者。
・高齢者の中でも一人暮らしのケースが多く、日中は高齢者と春休みの子どもが避難所にいる状態。
・老人保健施設については、認知症で避難所生活を送っている方も1人いた。
・ボラ連会長、社協職員がセットになり、被害がひどかった地区の川島地区と大町地区の町内会長にセンター開設のチラシを配布。全戸配布してもらうよう要請。その結果、他地区の町内会長さんら5名がチラシをみてボランティアしますと申し出て下さった。また、ニーズとして5件がすでに上がっている。
・ただ、ニーズ受付の電話の開設がチラシ配布に間に合わずまだ設置されていない。しかし、社協が行っている活動ということで、直接社協の代表電話に問い合わせてくださる人もいる。信頼問題のため、早急に設置をするために調整中。
・本日夕方より、社協内で全体ミーティングを行い明日以降の活動メニューを決定する予定。
以下、ボラ連の会長さんと一緒に避難所を回った時に拾った声です。
【避難所での被災者声】
・一人暮らし。家が傾いていて、家の中もぐちゃぐちゃだが、余震が落ち着いつかないことには何もできない。手伝ってくれる人もいないので、どうしたらよいかと悩んでいる。日中は3名ほどの高齢者しかいなかった。(85歳女性/老人保健施設)
※ボラ連会長さんと知り合いであり、会長さんの話しでは、多趣味でいつもきれいにしているような方とのこと。今は避難所でやることがなく、張り合いをなくしてさびしい思いをしているのではないかと懸念していた。
・おじさんの家に泊めてもらっていたが、昨日から避難所に移ってきた。3階建ての家なのでただでさえ揺れやすい。災害が起こった直後はいろんなものが倒れてきて、階段も壊れて降りるのに大変だった。恐怖のあまり当日は余震がくると泣いてしまっていた。今も震度2の余震でも精神的に落ち着かない。ゆれていないのに、揺れを感じる時もある。実際にゆれている時は、「もうやめてよ!」と泣きたくなる。家のことも心配だ。両親は仕事や家の片付けに行っている。
日中は弟とその友達(小学生3名)の面倒をみながら、宿題をやったり、携帯電話で遊んだり、テレビをみてすごしている。弟が余震があっても外に買い物に出て行こうとする姿をみて、危ないのではないかと気がきではない。今は余震が続いているので、片付けをしてもまた被害を受ける可能性があると考えると、あと1週間程度待って、余震がおさまってから家の片づけをしようと家族で話している。夜は眠れている。お風呂も避難所になっている施設のデイサービスのお風呂が今日から開放されているので入れる。(中学生女子/情報センター)
※弟の面倒を見たり両親が仕事に行っているという環境が「自分がしっかりしないと」とプレッシャーになっているのではないかと感じた。少し話しかけると堰を切ったように沢山話し出した。また、避難所生活が長期化するとやることや気分転換を図れずにストレスがたまっていくことが心配される。
・一人暮らし。避難所に来て今日は3日目。家の片付けは何にもできていない。夜はあまり寝付けない。睡眠薬ももらっているがなれない場所なので落ち着かない。(84歳女性/林業センター)
・一人暮らし。避難所に来て3日目。食事はおにぎりとカップスープばかり。野菜が取れていない。でも暖かい場所がもらえる、食事ももらえる、ということで「おひたしがたべたい」と思っても贅沢はいえない。しかしお通じはない。1週間程度の便秘は仕方がないと思っている。
※全般的に高齢者は少し声をかけるとよくお話して下さった。また認知症の方は徘徊が多く「家に帰る」と玄関に向かって歩く姿も見られる。生活環境の変化により、落ち着かないということも影響していると思う。食事への配慮も十分では無い様子。
○今後予測される問題
・本日は夜から雨が降るということで、屋根が壊れている家については雨漏りの心配がある。これに伴い、避難所生活を送る人の増加と長期化が予測される。
・特に一人暮らしの高齢者については、まったく手付かずの状態。足がないので家にもいけないという方もいた。
・ボラ連の会長さんは自身も被災されているが、「今地域のために動かなくてどうする!」という強い気持ちのもと、精力的にセンターのサポート活動をしている。ただ、「落ち着くまで1週間ぐらいたたなければ何か手伝ってもらいたい、という気にもなれんよな・・」とこぼしていた。家族もなく自力で何とかするしか仕方のない方や被災がひどかったお宅については、?今何をどう頼んでいいのかも分からない状態
?余震があるので危ないから作業ができない?人手がないので作業が進まないという理由が主だと感じる。これらのニーズについては、来週ぐらいからようやく出始めるのではないかと思われる。
・ボラ連の会長さんが老人会の会長も兼務しているなど、かなり顔の広い方なので、会長さんを介しての訪問は信頼を得られやすいため、最初に避難所に入る時は、地元の方とセットで動くのが望ましいと思われる。できれば長期で関わりながら、信頼関係を作れる働きかけや人員体制が取れると望ましい。
・日中残っている高齢者への語りかけ、高齢者自身がちょっとした料理を作ったりできる環境づくり、足湯やマッサージ、子どもの話し相手、子どもが楽しめるゲームなどの企画などが活動メニューとしては必要ではないかと感じている。
能登半島地震【第4報】
栗田です。お疲れ様です。
現地に派遣しています浦野からの現地報告が届きましたのでお知らせいたします。
■穴水町の現地の様子
○被害の様子(3月26日夕刻)
・能登有料道路を柳田インターチェンジでおり、七尾市を経由し能登島を右手に見ながら穴水に入った。
・内浦沿いを通って穴水入りするも、町内でも震源地より遠い場所に位置しているために、瓦屋根が落ち、ブルーシートがかぶせてある家が1件、蔵の土壁の一部崩落が2件程度みられが、倒壊・一部損壊家屋などは見られなかった。しかし、家の中の被害がどの程度かは不明。
・また、地震のゆれで瓦が少しずれ、瓦と瓦の間から土が吹き上げ、屋根が黄色くみえる家屋が多く見られた。生活などへの影響は少なく被害も軽微のように見えるが、今後修理などは必要だとみられる。
・しかし、駅近くの川島地区と大町地区に全壊家屋や一部損壊家屋が目立つ。すでに家の片付けが終了しているところと、手付かずのところに差が出てきているようだ。
【被災者の声】
・70代ご夫婦
・現在の居住(1ヶ月前に引越し)は被害はほとんどでなかったが、徒歩1分の場所にある築90年ほどの別宅が注意判定(黄紙)を受けた。
・家の中の家具はほとんど倒れ、台所などの家財道具の全て散乱している状況。
・ボランティアの手伝いを申し出にも、「自分たちでつまつま(少しずつ)やるから、大丈夫」とおっしゃる。また、「知らない人が家に入るのは抵抗があるし」とのこと。さらに、注意判定が出てしまったので、ボランティアが来て怪我をしたら申し訳ないと気兼ねしている。
・作業としては、ご夫婦だけで作業をするとなると数ヶ月はかかるのではと感じた。
・相互扶助については、「今は自分の家がみんな大変だから、助け合って片付けるという感じではない。個別で頑張っている感じ」(しかし比較的若い人がいる地域では、みんなで手伝いあった、という報告もある。地域により差があり)
・行政が災害ゴミの収集を4月2日ごろまで実施しているようだが、「捨てるものや残すものの判別に時間がかかったり、その日期限までにモノが出せるかも分からない。」とのこと。
・隣接する建物を美容院の貸し店舗にしているが、その建物が危険判定(赤紙)が出てしまった。もう経営継続は難しいと考えている。店長は涙ながらに「30年続いた店を閉めるのはとてもつらい。でもしょうがない」とご夫婦のこぼしていたとのこと。
○災害ボランティアセンターの様子
・3月25日(日)災害ボランティアセンター設置
・場所:穴水町社会福祉協議会内(穴水町川島夕38/0768-52-0378)
・県のマニュアルに沿って立ち上げ。
・センター長:社協会長、本部長:社協事務局長、副本部長:ボラ連会長、総務班、
ニーズ調査・受付班、ボランティア受付班、ボランティア派遣班、移動・移送班、救護・衛生班を設置。
・27日はボラ連と社協で被害のひどかった地区の町内会長にセンター設置のチラシを配布。ニーズ収集の一歩を踏み出す予定。
・町社協が行っている地域包括支援センターにて、電話で一人ぐらし高齢者の安否確認を行う。確認が取れない場合はスタッフが直接訪問で対応。今のところ特に目立ったニーズは上がってきていいないとのこと。
・震災当日は民生委員が午前・午後と2回高齢者宅などを訪問し、ニーズ確認を実施。この時点で上がってきたのは10件未満。内容は家の片付け、屋根にブルーシート張ってほしい、隣の家が倒れてきそうだが何とかして欲しい、というものだった。
・センター側としては、ボランティアでやれることと行政対応が必要なことの見極め・振り分けが適切にできるかに不安を抱えている。
○今後について
・民生委員などは積極的に動き、社協にも協力的なようだ。しかし、ボランティアセンターが何をしてくれる場所なのか、どこまでのことを頼めるのかについては、十分に理解されていないように感じる。
・余震なども続いているため、精神的にも身体的にも疲れが出るころなので、今後は社協を地区で活動するボランティアさんや、民生、町内会長さんなどの協力と理解を図り、さらにニーズ把握の体制づくりを行いたい。
・本日浦野、後手・北脇(金沢市社協)がセンターに入り、センターサポートを行う予定。
■輪島市旧門前町
○被害のようす
・全壊・半壊・一部損壊家屋が目立つ。危険度判定で赤紙や黄紙の家が多くみられた。
・道路のひび割れ、陥没、マンホールの隆起などの被害も見られ、ボランティアセンターが開設された際の交通渋滞が心配される。
・家々では、片付けや掃除などが個別で進められている様子で、道路脇に災害ゴミの小さな山が少しずつみられる。
・危険度判定と罹災証明の発行作業が進められているも、旧門前町全ての処理が終わるまには3日以上かかるのではないかと予測される。これらの作業が終わらない限りはボランティアは絶対に手をつけないで欲しいという県の意向があるとのこと。
・しかし、住民サイドはこれらの発行を待たずに独自で片付けなどの作業を始めている人もいるらしい。
○災害ボランティアセンターの様子
・門前災害ボランティアセンター
・場所:輪島市立門前東小学校
・電話:0768-42-1945(9:00縲鰀16:00受付)
・開設日時:27日13:00より
・活動期間:3月28日縲鰀4月4日
※本日の朝刊にてプレス発表。
・石川県災害ボランティアコーディネーター協力会のメンバーや福井・静岡・新潟からの災害ボランティア関係者が支援体制づくりを行っている。七尾氏(輪島市社会福祉協議会事務局長)をセンター長とする予定。
・26日は避難所へのセンター設置のお知らせのビラはりと口頭での説明を炊き出しの時間に合わせて実施予定。
・明日以降は、JCなどと連携をしつつ、ニーズ把握とセンター設置の準備を行う。
○輪島市災害ボランティアセンター(サテライト)
・被害がひどかったのは、門前町と市社協がある河井町周辺で、両町の距離は車で30分かかる。そのため、河井町にサテライトを設置することを検討中。
・市社協から300m離れたいこいの広場にテントを2つ設置し、センターの機能をつくる。駐車場スペースが非常に広い。
・市社協は避難所として開放しているため、施設使用は難しい様子。
・避難所には幼児を抱える母親の姿が目立つ。よる10時過ぎまでうろうろする姿や、寝つかれない高齢者の姿がみられた。被災者の方にもそろそろ疲れが出てくるころだと感じる。
・サテライト開設は28日頃を検討。
・本日はJC関係者2名、社協スタッフなどが入り、準備を行う予定。
能登半島地震【第3報】
本日より、石川県に派遣された浦野は、輪島市を中心に調査を行った
ようですが、現段階で打合せが終了しておらず、報告は明日となる模様
です。
■他団体との連携
NPO法人アレルギー支援ネットワークより、現地への支援準備がある旨のご
連絡をいただいています。浦野からの報告を待って、現地でのニーズが
あれば、つないでいきたいと思います。また、アレルギーで支援を必要
としている方の情報をお持ちでしたら、事務局までお知らせください。
以下、アレルギー支援ネットワークからの支援準備情報(転載)
?私たちも加盟しているアレルギーの会全国連絡会(http://www.allezen.net/)
が中越地震の際の支援の教訓として僅かではありますが初動の災害基金を20万
円積み立ててあり、この資金で1回目の支援体制を組みます。
前年度まで私どもがこの支援担当責任者で、現在は東海アレルギー連絡会(浜松
アトピーの会)が担当しており、今回の震災では連絡をとりつつ動いております。
?私どもアレルギー支援ネットワークは東海アレルギー連絡会と共同で現在、約
2000食相当のアレルギー対応(アレルゲン27品目に対応している)のアル
ファ化米を独自に備蓄しています。(これは私どものホームページに掲載してお
ります
これは16ヶ所程度に分散させていますが、私・栗木の備蓄場所には500食程
度保管しております。
アレルギー用ミルクは名古屋市内の販売業者と話合いをしておりいつでも20縲鰀
数十缶の拠出を予定しています。
水、電気ポットは名古屋市内で調達します。
また、2日で400kg程度のその他のアレルギー食品を集める実績があり、可
能です。
*災害情報リンク集*
■地震の概要、被災情報(3月26日時点)
内閣府防災情報ページ
能登半島沖を震源とする地震について(第2報)3/26 10時現在
国土交通省防災情報
能登半島沖を震源とする地震について(第5報)3/26 7:45作成
国土地理院
平成19年(2007年)能登半島地震関連
平成19年(2007年)能登半島地震に対する対応(第7報)3/26 17:00現在
災害状況図(第3報)3/25 18時現在
気象庁
2007年3月25日9時42分ころ能登半島沖で発生した地震について(第5報)3/2616時現在
石川県能登半島沖を震源とする地震に伴う警報・注意報基準の暫定的な変更につい
て
首相官邸
平成19年能登半島地震における関連情報
能登半島沖を震源とする地震について [PDF] 3/26 12時現在
■石川県
石川県
石川県 消防防災WEB
石川県県民ボランティアセンター
石川県県民ボランティアセンター 災害時におけるボランティア支援マニュアル
■災害救助法適用自治体(3/26)
七尾市(災害情報あり)
輪島市(災害情報あり)
能登町(災害情報あり)
珠洲市(災害情報あり)
穴水町(災害情報あり)
志賀町(災害情報あり)
中能登町(災害情報あり)
■災害ボランティア関連
災害系ボランティア情報 ブログ縲怏Jニモマケズ 風ニモマケズ縲鰀
全国社会福祉協議会 災害情報専用HP
現在の防災ボランティア関係情報
■マスコミ関連
北國新聞
朝日新聞
ニュース特集 能登地震
神戸新聞
能登半島沖地震救援募金受け付け