RSY監修番組紹介
〒461-0011 名古屋市東区白壁2-1-28 4F
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かけがえのない命を守るために 私たちは、過去の災害から学んだ教訓を活かし災害に強いまちづくりのお手伝いをしているNPOです。
お世話になります。RSY事務局です。
連日猛暑が続いていますが、お元気にお過ごしでしょうか?
さて、RSYは昨年9月の北海道胆振東部地震で被災した、むかわ町を中心に支援活動を継続しています。
月2回のペースで吉林を派遣。『北海道足湯隊』と共に、仮設住宅や在宅避難者への足湯ボランティアに関わっています。
『北海道足湯隊』は、6月16日に実施した「全国足湯フォーラムin北海道」を経て、現在、月5~6か所の拠点を回り、被災された方々の『声』に耳を傾け続けています。
仮設住宅で初めて迎える夏、経済的な理由で、応急修理もままならない中生活する在宅避難者。時折蘇る震災の記憶と向き合いながらも、再建への一歩を踏み出す方がいる一方で、あの時の恐怖感や環境の変化に心が追い付かず、いまだ本来の生活のペースがつかめずに苦しむ方もいらっしゃいます。
北海道NPOサポートセンターを中心とする地元NPOらは、このような『声なき声』が、かき消されてしまわないよう、行政や社会福祉協議会と連携しながら丁寧な個別訪問にも取り組んでいます。
以下、吉林より届いた6月下旬~8月上旬までの活動報告です。
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北海道足湯隊の活動サポート
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●北海道足湯隊ミーティングへの参加
北海道足湯隊は毎月1回ミーティングを開催。毎回5~6団体が出席し、活動中の工夫や悩み、活動予定などを共有しています。中でも「足湯のつぶやき」の読み合わせは、被災者一人ひとりの心情に改めて丁寧に触れる機会となり、活動の意義や継続の必要性について、活発な意見交換が成されています。目下の目標は、『足湯隊隊員を増やす』こと!各団体の熱意と地道な働きかけで、ジワジワと足湯の輪が広がりつつあります。
・妊娠中で腰がつらくて。前回5月に同じ方にマッサージしてもらってすごく楽になりました。午後からパステルアートあるんですね。子どももできるなら来ようかな?(30代女性・在宅避難者)
・子どもだっこしたままでも足湯できますか?ママ友のグループラインで情報知りました。5月の時も来ました。肩こりで、そこから頭痛になるんです。手足も冷えやすくて、冷えに良いきき湯入れて下さい。(30代女性・在宅避難者)
・息子が漁師なのよ。東日本大震災のとき、ここも津波がきたんだよ。両氏はみんな船を出して女性は全員避難所に避難したの。(昨年)9月の(地震)時はね、ベッドから落ちたの。揺れたと思ったら、気づいたらベッドの下にいたの。でも痛くもなんともなかったんだから。同級生のいとこが亡くなってね、うちは被害が少なかったけど…本棚やら何やら全部倒れてね、でもうちはマシな方だから。地震に慣れてきちゃって。だめだよねぇ。でも地震増えたもんねぇ(60代女性・在宅避難者)
・北海道は大きな地震は来ないと思っていた。自宅内部はぐちゃぐちゃだったけれど、つぶれなかったので夫は職場へ行った。私は一人で唖然としていた。最近新潟地震で恐怖が再燃した。(50代女性・在宅避難者)
・早来の仮設の談話室は、使う人が決まっているみたい。使う人は週3回とか使わない人は全く使わない。(30代女性・仮設住宅)
・昨年9月に何回も来てもらっていて、ここに来ると笑えて体も心もほぐして貰えた。毎回楽しみで、頑張れた。本当に感謝している忘れたころに新潟の地震でしょう。他人事じゃないよね。また恐ろしくてパジャマで寝られないかったわ。(50代女性・在宅避難者)
・地震当時のことを思い出すと今でも涙が出てくる。本当に来てくれて嬉しい。私にも何か出来ることはないかなと思ったりして、前回足湯(する側)に参加させてもらった。体調を崩してしまい今回は足湯してもらいに。足湯が効くと聞きました。(30代女性・在宅避難者)
・4月以降、ボランティアの企画が急に少なくなったから寂しいよ。家の片付けがようやく終わりそう。でも同じ仮設のAさんは、まだ取り壊すか決めてないみたいだよ。今でも、こんな目にあったなんて信じられないよ。店を取り壊して、仮設に住むようになるなんてさ。この間も娘や孫が泊まりに来てくれて、ぎゅうぎゅう詰めになりながら、みんなで寝たんだ。孫は秘密基地みたいで楽しかったみたい。いろいろあるけど、やっぱり、俺はこの町にいたいね。(70代男性/仮設住宅)
・私もこの人(主人)も年だけど、ほかのお姉様たち(80代以上)に比べたら、若手なの。当時みんな地震にあったショックで、ふさぎ込んでいたの。このままだとどこまでも沈んでいってしまうと思って、主人が食材を調達して、みんなで晩御飯作るようにして、一緒にご飯食べて、『今日も一日よく頑張った、お疲れ様でした』って乾杯するようにしたの。これ以上、みんなが落ち込まないように10日間くらい背中を押し続けたの。支援する行政の人だってみんな同じように被災してたから、私自身、落ち込むことはあんまりなかったわ。被災者だけど、病人じゃないし、体は元気なんだから、自分たちでできることはやらなきゃ。(70代女性/自主避難所の運営に関わっていた地域住民)
・地震から1~2週間して、みんなの片付けが落ち着いてきた頃に、ばあちゃん達に『化粧すれっ』って言ったんだ。もともと田舎だから、普段化粧することもないんだけど、こんな時だからこそ自分の身に気を遣ってほしかったんだ。役場の保健師やらいろんな人が出入りしてたしね。いつまでも沈んだままじゃ良くないって思ってさ。(70代女性・上記記載の方の夫)
・6月中旬に自宅を解体した。40年住み続けた家。心残りはないけど、取り壊したことで、次の生活再建に関する課題や悩みが次々と出てきて戸惑っているよ。家は解体した土地に立て直す予定だ。周囲にはとくに相談はしてないよ。こんな身体になってから(麻痺あり)は特に、気を使われるのが嫌で。家族にも言わないようにしてる。でも最近は畑の世話で月に4回くらいタクシーで通ってるよ。趣味と体力づくりを兼ねて。今度一緒に飲むのもいいね。特製のおつまみ作ってあげるよ。(70代男性/仮設住宅)
・数年前に脳卒中になって、そのマヒが右側に残ってるの。でも重度ではないから、見た目ではわからないくらいよ。足湯、なんだか緊張しちゃうわね。最近は仕事(農家)が忙しくて、でもマヒが残ってからは、できることは少なくなったのよ。マヒが残る前はとにかく忙しくて、煩わしいくらいだった仕事も今となっては寂しいものね。(70代女性/在宅避難者)
・うわーあなたの手、ぷにぷにね!気持ちいわ。足湯はできないからあきらめてたけど、手もみだけでもいいのね。肩揉んでくれるの~(プロによるマッサージも実施)ありがとう。なんだかんだ言って最近も忙しいのよね。でもみんなで集まれる場があるっていいわよね。(40代女性/在宅避難者)
・避難してた頃ね、お父さんは『早く片付けねばならん』って、いつもイライラしてて、でも私疲れてて体が動かなくってね。毎晩のように変な夢を見たんだ。『そんなに辛いんなら、そろそろこっち来るかい?』って。亡くなった家族が私に言うんだ。なんで私は生き残ったんだろう、なんでみんな家に帰れるのに、家だけ帰れなくなるくらい被害が酷かったんだろうって考えてたよ。そしたら、仲良しのご近所さんが、すごい勢いでバンって扉を開けて『あんた、なに落ち込んでんだい。あんたにはよくできた娘も息子も、かわいい孫もいるんだから、いつまでも落ち込んでるんじゃないよ』って。その言葉で目が覚めたんだ。私から何か話したわけじゃなかったんだけど、気づいてたんだねぇ。次の日くらいに息子が来てくれて、うれしかったのよ。(80代女性/在宅避難者)
・1度目の引っ越しをして、新しい暮らしに少し慣れたと思ったら、また引っ越しで体が疲れた。自律神経もおかしくなって、少し良くなったと思ったら、この暑さ。私はいいけど、お父さんがお腹の調子が悪くして疲れているみたい。足がむくむとパンパンに張って、攣るから、あまり伸ばせない。今月末にパッチワークの作品を出品しないといけないけど、気分が乗らない。手が痛くても、(パッチワークを)やったら気分は晴れるけど、そこまで気持ちがいかないの。幼いころから体が弱く、運動会や行事も休みがちだった。食べ物は好き嫌いが多くて、栄養が足りてないのよね。救心を飲んだり、水分を多めにとったり、冷たいタオルを首に巻いたり、いろいろやってみているのだけど。毎年、夏バテ防止で飲んでいるマムシ酒も地震でなくなってしまったから、何を食べたらいいのか分からない。足のむくみも立ち眩みも、何とか出来たらね。(80代女性/在宅避難者/上記記載者と同じ方)
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▼RSY活動支援募金について(随時受付中)
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<銀行振込>
三菱UFJ銀行 本山支店 普通3505681
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※「カツドウキフ 寄付者のお名前(カタカナ)」とご入力ください。
<郵便振替>
00800-3-126026
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※通信欄に「活動寄付」とご記入ください。
レスキューストックヤード事務局です。
名古屋事務所(ふくしま支援室共):8月10日(土) ~ 15日(木)
★8月16日(金)より、通常通りです。
七ヶ浜みんなの家きずなハウス :8月13日(火) ~15日(木)
★そのほかにも、臨時休業あり。くわしくはみんなの家きずなハウスのFacebookで確認し
みなさま
お世話になります。RSY事務局です。
平成30年7月豪雨から1年が過ぎ、水害が心配される季節に入りました。
RSYでは、水害が心配される地域への情報収集をはじめ、震災がつなぐ全国ネットワ
ーク発行の冊子「水害にあったときに」の発送対応や資機材の搬出など災害発生時の
対応を事務局内で再確認し、備えています。
北海道胆振東部地震の支援では、地元の支援団体を中心に足湯やマッサージケアなど
を通じた場づくり支援を継続中です。
遅くなりましたが、以下、6月に実施いたしました北海道での活動報告です。
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「広げよう!足湯で繋がる支援の輪 全国足湯ボランティアフォーラム in 北海道
~北海道胆振東部地震の今とこれからを考える~」を開催!
6月16日(日)10:00~16:00、真宗大谷派(東本願寺)札幌別院にて、 足湯ボラン
ティアフォーラム in 北海道を開催いたしました。 昨年9月の北海道胆振東部地震の発
生を機に、道内の支援団体・個人で結成 された「北海道足湯隊」。そのメンバーが
「今後も息長く被災者に寄り添う 活動を続けたい。そのために、より多くの方に足湯
ボランティアを知っても らいたい。」という願いから生まれた企画です。本企画で
は、足湯ボランテ ィアの始まりと本質、昨年発生した災害の被災地で展開された足湯
ボランテ ィア活動を振り返りました。さらに足湯体験を盛り込み、足湯づくしの1日と
なりました。
・北海道足湯隊の活動を中心に、2018年度発生した災害の被災地で行われた
足湯ボランティアの取り組みを紹介し、被災者の「つぶやき」から見えてきた被災地
の現状と課題を整理する。
・「足湯ボランティア」の文化と活動の本質に触れ、現状の活動内容の方向性を確認
する。
・「足湯ボランティア」同士が率直に、悩みやアイデアを共有し、今後の活動への
モチベーションアップと、新たな仲間づくりの場を提供する。
〇挨拶
・加藤真樹氏(真宗大谷派東本願寺北海道教務所 次長)
北海道内には真宗大谷派(東本願寺)の寺院・教会が470カ寺あり、北海道胆振東部
地震が発生した際には現地災害救援本部を設置し、被害状況の把握に努め、特に被害
が甚大である寺院から順次、救援物資の配布とお見舞いを行った。また真宗大谷派災
害支援ネットワーク「じゃがネット」を通じ、北海道足湯隊と協働できていることを
嬉しく思う。自身も先日、足湯を体験し、身体だけでなく心もほぐれていくのを感じ
た。本企画を機に、足湯の活動が広がっていくことを願う。
・篠原辰二氏(一般社団法人Wellbe Design 理事長/北海道足湯隊事務局)
北海道胆振東部地震から1か月後に発足した北海道足湯隊。避難所から始まった活動
は徐々に仮設住宅やお寺、地域の集会施設などへと広がり、活動依頼も増えてきた。
当法人では北海道足湯隊の事務局を担っており、月に1度の定期ミーティングや各足湯
ボランティアの活動サポートを行っている。現在は隊員不足により、現地からの要望
に応えにくくなっている。本企画をきっかけに道内での足湯ボランティアの育成にも
力を入れつつ、今後も可能な限り北海道足湯隊のサポートを継続していきたい。
〇報告「北海道胆振東部地震の現状と課題」/定森光氏(NPO法人北海道NPOサポートセンター理事)
今回の地震で特に被害の大きかった3町(厚真町・むかわ町・安平町)の人口は約2万
人、北海道全体の人口に対し、0.3%の人口が被災しているのに対し、一部損壊以上の
世帯は8割以上、住民の大半が被害を受けた状況にあることが分かる。昨年11月に避難
所はすべて閉所し、350世帯以上が応急仮設住宅などへ移転したことにより、ボランテ
ィアによる談話室を活用した交流の場づくりや、居住環境のサポートが行政や災害ボ
ランティアセンターとの連携し行われてきた。
最近、課題となっているのは、半壊以上の被害に遭いながらも在宅で生活している、
在宅被災者の存在だ。該当する世帯は全体の半数以上いることが分かり、在宅被災者
を対象としたニーズ調査が進んでいる。現状の課題として、ニーズ調査から取りこぼ
されている被災者の存在が浮き彫りとなり、多様な形での被災者支援が必要となって
いる中、時間の経過とともに支援団体が減少しつつある。そんな中でも、発災当初か
ら継続して被災地域との関係性を築いている道内の支援団体の存在は心強い。このよ
うな団体を引き続き応援しつつ、増やしていきたいと考えている。
〇パネルディスカッション「2018年・足湯ボランティア活動~愛媛・広島・岐阜から
北海道へリレー~」/コーディネーター:松田曜子氏(震災がつなぐ全国ネットワー
ク)、コメンテーター:村井雅清氏(被災地NGO協働センター)
・本田綾子氏(北海道足湯隊)/活動:北海道勇払郡むかわ町・厚真町・安平町
発災当初から個人で災害ボランティア活動を開始。昨年10月、WellbeDesignを通じ
足湯に出会い、現在は足湯や訪問調査などでボランティアとして活動している。足湯
ボランティアでは、活動先との調整や足湯の担い手の育成等、活動の幅を広げてい
る。活動中の悩みとして、被災者に寄り添い続けるために団体として出来ることは何
か、仕事で多忙なメンバーのモチベーション維持などが課題である。
・飯嶋麻里氏(公益社団法人シャンティ国際ボランティア会)/活動:愛媛県西予市
シャンティ国際ボランティア会では、平成30年7月豪雨で被災した愛媛県西予市を中
心に活動を展開。「被災者の声を聴く」ことをメインに据え、その手法の一つとして
足湯が取り入れた。避難所での傾聴カフェをきっかけに、被災者の状況に合わせた活
動内容や場所を調整し、被災者が参加しやすい環境となるよう心掛けた。
また足湯ボランティアを継続することで、住民の小さな変化に気づくことができる。
自分の変化は本人でも気づきにくいもの。他者から見た変化をボランティアが伝える
ことで、足湯に参加してくださったことへのお返し(感謝の気持ち)にもなるので
は。それが結果的に住民を後押しすることにもつながっている。
・吉林奏(NPO法人レスキューストックヤード)/活動:岐阜県関市
平成30年7月豪雨で被災した岐阜県関市では、「生活再建を考える相談会&ミニ喫茶」
で足湯を取り入れ、リラックスした雰囲気の中でお話を聴くことができた。足湯を取
り入れたことで、地元社協との話し合いの中では、足湯のつぶやきを通し「拾い切れ
ていない声がある」「足湯の活動を地元にも残したい」という要望から、「地元住民
向け足湯講習会」の実施につながった。足湯講習受講後の地元ボランティアは、復興
イベントや地域サロンで足湯デビュー果たしたが、参加者もボランティアも同じ地元
住民だからこそ、相手の気持ちに耳を傾けることへの不安を抱えていることが分かっ
た。活動の際に身近な存在である社協職員や先輩ボランティアによる継続したサポー
トが必要であるため、今後も名古屋からできるサポートを続けたい。
・玉木優吾氏(しずおか茶の国会議)/活動:広島県呉市
平成30年7月豪雨で被災した呉市では、酷暑の中、避難生活が長期化。少しでもほっと
できる時間を提供しようと静岡県より足湯ボランティアを送り出したのが活動の始ま
りだ。地元社協や民生委員との連携を密にすることで、活動場所のコーディネートや
つぶやきの伝達をスムーズに行うことができた。また足湯で拾ったニーズの中から社
会サービスを活用する必要がある被災者に関しては、行政と共有する仕組みづくりを
徹底することで、なるべく早く対応できるような形を作り、支援の漏れを少なくする
ことができた。「つぶやき」の分析はじめ、活動で情報収集したものは、様々な年
代・職種のメンバーが集結する茶の国会議でも情報共有・連携で協議し、現場で活躍
するボランティアをサポートし、現地への負担を軽減するという機能を果たした。
・大竹修氏(被災支援団体おたがいさまプロジェクト)/活動:岡山県真備町
平成30年7月豪雨を機に「おたがいさまプロジェクト」を立ち上げ、月に1回ボランテ
ィアバスを出している。がれき撤去から始まった活動は、より被災者に寄り添う活動
を考え、仮設住宅への慰問活動に変化した。足湯などで定期的に伺い、「一人でも多
くの方との関わりを大切にし、心穏やかな時間を過ごしてもらいたい」の気持ちを忘
れず、活動を継続している。また子どもイベントと連携することにより、世代間の交
流と笑顔が生まれ、子どもが足湯ボランティアに参加するなど、活動の輪が広がりつ
つある。
また夏場の足湯希望者の減少が課題である。おたがいさまプロジェクトでは、ミント
等使った夏用入浴剤の活用を検討している。
〇基調講演「足湯ボランティアの本質を考える」/村井雅清氏(被災地NGO協働センター顧問)
足湯ボランティアの始まりである1995年阪神・淡路大震災当時も、今回の北海道胆振
東部地震でも、市民の自主的な動きが活発だった。自主的な一人ひとりの発想によっ
て行動を、普段から積み重ねていけば時代に社会は変わっていく。足湯ボランティア
は、震災当時、東洋医学を勉強していたボランティアによって始まった。
阪神・淡路大震災から2年を前に被災者の厳しい生活の一端を「つぶやき」から垣間見
え、約1,000人分の「つぶやき」の分析をもとに「市民がつくる復興計画―私たちにで
きること」(1999年)を発行した。そもそも「つぶやき」とは、阪神・淡路大震災か
ら1年後の1996年~1997年にかけ、当時仮設住宅で暮らしていた被災者からお聞きし
た「生の声」のことを、「ふだん着のつぶやき」と表現したことに始まる。より注目
し始めたのは新潟中越地震からだ。
過去の災害で聴かれた「つぶやき」をきっかけに被災者へもたらされた支援の事例を
紹介。足湯はお湯で足が温まるだけでなく、「言葉を吐き出す」ことが何よりも大き
な効果だ。被災者が言葉を吐き出すことで自分の気持ちの整理ができ、自分の考えを
肯定することに繋がっていくことが「心の自立の始まりのサイン」かもしれない。
「硬直した社会の仕組み」にはまっている人たちのそばに寄り添い、自分たちにでき
ることを探すのが、ボランティアの強み。ここで聴かれた声を抽出し、行動に移して
いくのが足湯ボランティアだと思う。ただひたすらに被災者に寄り添い、「枠を外し
て」制限をもたず、それぞれに出来ることを自由にやっていくことで、活動は広がっ
ていく。ボランティアはなんでもありや。
被災者一人ひとりへの寄り添い、それを積み重ねていくことが、社会の隙間に取りこ
ぼされてしまいがちな最後の1人までも救うことに繋がっている。その苗床を北海道は
じめ全国各地でつくっているのは、まさにあなたたちだ。
〇足湯ボランティア体験・活動紹介コーナー/北海道足湯隊&登壇者
〇交流会
・今回の地震でお寺関係の支援を中心に活動する中で、北海道足湯隊と出会った。お
寺、宗門を超えて様々な団体と協働できることは有難く、新たな視点を取り入れるこ
とが出来ている。今後も自分たちの目で耳で得た新鮮な情報を届けながら活動を続け
ていきたい。(本企画を実施するにあたり、会場手配等でご協力いただいた、災害支
援ネットワーク「じゃがネット」岸田氏より、ご挨拶いただきました。)
・北海道足湯隊って、大人のサークルのような集まりだと感じた。年齢も職種も異な
る道内のボランティアが、「被災者のために何かしたい」という思いで集まった。発
足当初から変わらず活動を続けているメンバーや、時々参加するメンバーなど、それ
ぞれのペースで活動に関わっている。(登壇者)
・活動場所が田舎になればなるほど、活動の周知は「住民同士の口コミ」と「定期的
に活動すること」だと感じた。(道内ボランティア)
・活動の中で住民から「うちよりも被害の大きいお宅があるから・・・」と言われる
ことが多いが、そう話すことで、「自分はまだ大丈夫、頑張れる」と言い聞かせてい
るのかもしれない。(道内ボランティア)
〇閉会挨拶
栗田暢之(NPO法人レスキューストックヤード代表理事/震災がつなぐ全国ネットワ
ーク共同代表)
自身の原点でもある阪神・淡路大震災での活動を振り返りながら、当時、共に奮闘し
た仲間を思い浮かべた。あれから24年が経ち、足湯のネットワークも広がりつつある
が、さらに広げていきたいと考えている。ボランティアはお忙しくされている方が多
いが、ボランティアそれぞれの意思を尊重しつつ、被災者に寄り添い続けてほしい。
北海道関係の支援はこれからが踏ん張りどころ。そのためには、自分も含め、モチベ
ーションの維持が重要となってくる。RSYとしても、震つなとしても、引き続き応援
していきたい。
※本企画は赤い羽根「ボラサポ・北海道」助成金を受けて実施いたしました。
みなさま
RSYが東日本大震災の復興支援として宮城県七ヶ浜町にて運営しております、
「七ヶ浜みんなの家きずなハウス」にて『きずなハウス通信』VOL.26を、
発行いたしましたので、ご案内させていただきます。
6月26 日(水)から7月21 日(日)まで、七ヶ浜国際村ギャラリー「海物語」にて、震災直後からのボランティアとの交流や現在のきずなハウスの様子まで、七ヶ浜に想いを寄せ、応援し続けてきたボランティアと住⺠の8年間を振り返る写真展を開催しました。
みなさまお気に入りの写真に投票できる、参加型の写真展となっており、おかげさまで300 票を超える投票をいただきました。
上位3点については、しばらくの間、きずなハウスにて展示しておりますので、ぜひ足をお運びください。
7月28 日(日)、きずなハウスにて、「子供も⼤⼈も作る︕遊ぶ︕⾷べる︕」をテーマに、県内で様々なイベントを⾏っているHappiness 主催によるワークショップが開催されました。
キャンドルすくいやネイルサロン、サンドアート、アイシングクッキー作りなど、ここには書ききれないほどのワークショップや、フードコーナーがたち並びました。
他にも、みんなで描くチョークアートや書描師さんが文字を書いた⼤きな布にみんなで絵を描き足すなど、創造⼒や⾷欲を刺激される、とても楽しいイベントとなりました。(みんなで作ったアート作品はきずなハウスに展示します︕)
今回、Happiness さんがイベントを開催する場所を探しているなか、きずなハウスのことを知り、ここで開催してくれたことを⼤変うれしく思います。
これからも、町内外の⽅が、楽しく交流できる素敵な場所となれるよう目指していきます︕
7月13 日(土) 10:00〜12:00
・「アサガオでグリーンカーテンを作ろう」ワークショップ
東北大学の先生の協力のもと、自然の力を活かし、夏の暑さを和らげる緑のカーテンを作りました。
子ども達も手伝って、松ヶ浜のお母さま方には、混ぜご飯おにぎりを作っていただき、みんなで美味しくいただきました。
とても珍しい色合いの花が咲く予定なので、開花の時期をお楽しみに!

7月28 日(日) 10:30〜16:00
・Happiness 主催ワークショップ
8月17 日(土)16:30〜20:00
・松ヶ浜地区夏祭りに「きずなハウス」も出店します︕
ブランド七ヶ浜認定「ぼっけのボーちゃん焼き」と駄菓子の販売のほか、当日限定くじ引きも。
ぜひ、遊びに来てください!
(毎週金曜日、14時から15時まで開催)
2日 松ヶ浜地区避難所
9日 菖蒲田浜災害公営住宅
16日 花渕浜災害公営住宅
23日 代ヶ崎浜地区避難所
※お茶出しなど、お手伝いいただける方、募集中!
七ヶ浜みんなの家きずなハウス
〒985-0802 宮城県宮城郡七ヶ浜町吉田浜字野山5-9 生涯学習センター敷地内
TEL:090-9020-5887/Mail:info@rsy-nagoya.com
運営:認定NPO法人レスキューストックヤード
皆さま
RSY事務局です。ご好評を頂いていた
冊子「できることからはじめよう!避難所運営の知恵袋・改訂版~みんなで助け合える避難所づくりのために~」
の残数がなくなりましたので、無料配布を終了させて頂くこととなりました。
この冊子は、平成30年度・独立行政法人福祉医療機構「社会福祉振興事業」からの
助成金により、平成26年度同助成金で作成した冊子の改訂版として発行しました。
これまでに、全国各地の防災ボランティア、自治会、行政、社協、企業など、
約4,000冊を配布しております。
ただ今増刷を検討中ですが、自己資金での製作となりますので、A4フルカラー1冊
1,000円程度で販売できればと考えております。希望される皆様は今しばらくお待ち
下さい。今後ともよろしくお願いいたします。
※ 2020年3月17日追記 ※
「避難所運営の知恵袋・改訂版」の増刷・販売準備が整いましたので、お知らせいたします。
申込みをご希望の方は、以下のフォームからお申込みください。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
みなさま
RSYが東日本大震災の復興支援として宮城県七ヶ浜町にて運営しております、
「七ヶ浜みんなの家きずなハウス」にて『きずなハウス通信』VOL.25を、
発行いたしましたので、ご案内させていただきます。
6月から、町内5地区にある災害公営住宅を「きずな号」で訪れ、住民の皆様と交流を深める、『出張きずなハウス』をはじめました。「ちょっとお茶したいな」、「誰かと話したいな」と思った時に、気軽にご参加いただけるよう、オープンカフェのようなかたちで、飲み物のサービスのほか、駄菓子や「ボーちゃん焼き」の販売も行っています。
現在、町内の災害公営住宅では、高齢化率が約43%、一番高いところでは100%となっており、買い物弱者や孤立、生活不活発病などが心配されます。定期的に開催されている社会福祉協議会による地区サロンに加え、少しでも見守り体制づくりにつながるよう開催していきます。
先日開催した地区では、男性の参加者も多く、学校帰りの子ども達も加わり、賑やかなものとなりました。『出張きずなハウス』が町の皆様で盛り上がるよう、お手伝いいただける方の参加も大歓迎です!
【参加者の声】
「ボーちゃん焼き食べたかったけど、きずなハウスまではなかなか行けなくてねぇ」(80代女性)
「今度の休みに孫たちと会うから、駄菓子買っておくよ」(80代女性)
※この取り組みは、七ヶ浜町「心の復興」事業補助金の交付を受けて実施しています。
6月26日(水)、RSY代表理事の栗田暢之が、七ヶ浜国際村ホールにて、「一人ひとりに届く支援」を通じて「人権」を大切にしてきた理由、そして「一人ひとりの復興」に向け、ボランティア・NPOが果たすべき役割について、講演させていただきました。
七ヶ浜町での講演は、2006年の防災講演会以来となり、この時のご縁がきっかけで、東日本大震災発災直後から、七ヶ浜町での支援活動を、現在まで続けさせていただいております。
今回の講演会にあわせ、震災直後からのボランティアとの交流の様子や現在のきずなハウスまで、七ヶ浜に想いを寄せ、応援し続けてきたボランティアと住民の8年間を振り返る写真を国際村ギャラリー「海物語」にて展示しています。みなさまお気に入りの写真に投票できる、参加型の写真展となっておりますので、ぜひ、足をお運びください。【入場料無料。7月21日(日)まで】
6月26日(水)
・2019年度人権啓発活動講演会
『災害時におけるボランティア・NPOの役割~一人ひとりの人権を鑑みて』
6月26日(水)~7月21日(日) 10:00~17:00@七ヶ浜国際村ギャラリー「海物語」
・『We Love七ヶ浜』写真展~住民とボランティアがつむぐ復興への歩み~
7月28日(日) 10:30~16:00
・Happiness主催ワークショップ
「参加した方にハッピーを届けたい!アートで幸せに!」。
きずなハウスで、子どもから大人まで楽しめる約20種のワークショップが出店します!その他、軽食コーナーやみんなで作るアート作品も!ぜひ、ご参加ください!
(毎週金曜日、14時から15時まで開催)
6日 吉田浜災害公営住宅
12日 菖蒲田浜災害公営住宅
19日 花渕浜災害公営住宅
26日 代ヶ崎浜地区避難所
※お茶出しなど、お手伝いいただける方、募集中!
七ヶ浜みんなの家きずなハウス
〒985-0802 宮城県宮城郡七ヶ浜町吉田浜字野山5-9 生涯学習センター敷地内
TEL:090-9020-5887/Mail:info@rsy-nagoya.com
運営:認定NPO法人レスキューストックヤード
RSY事務局です。
地震から一夜明けた昨日、被害状況が徐々に明るみになってきました。RSYとつながりのある、全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)および震災がつなぐ全国ネットワーク(震つな)は、それぞれ先遣隊を派遣。新潟県村上市および、山形県鶴岡市を中心に巡回し、情報把握に努めています。
★山形県鶴岡市の被害状況(鶴岡市・消防庁HPより)
・震度6強
・避難者数1か所・42人(20日7:00現在)
・家屋被害(応急危険度判定/大岩川・小岩川地区)
対象世帯数:288世帯
屋根瓦等の落下198世帯、要注意(イエロー)11世帯、危険(レッド)9世帯
★新潟県村上市の被害状況(村上市HP・各種新聞報道・消防庁HPより)
・震度6強
・避難者数1か所・3人(20日7:00現在)
・家屋被害40世帯以上(主に屋根瓦等の落下による一部損壊)
代表理事栗田は、昨日、内閣府、災害ボランティア活動支援プロジェクト会議(支援P)、全国社会福祉協議会、JVOADとの「全国情報共有コア会議」に出席。被害状況や地域特性、支援者の動きなどについて共有しました。
・被害は局所的であり、現在までに「災害救助法」は適応されていない。
★このことは、半壊以上の場合の応急修理制度も使えないということ、大阪北部地震と同じく、一部損壊が大多数だとすると、公的支援はないということを意味します。
・家を建てた大工や業者によるブルーシート補修および、屋根の修繕は既に始まっている。
・地域力の高く、孤立や取り残されはさほど心配されていない。
・災害ボランティアセンターの開設の有無は協議中。(開設されてたとしても、被害規模や地域特性を考えると、地元対応になる可能性が高い)
このような状況の中、今後も余震や断続的な雨による被害拡大が心配されます。震つなメンバーの中では、大阪北部地震で展開している「屋根の補修講習会」の実施も検討され始めています。いずれも、地元の意向に十分配慮した上で、対応を進めていくことになります。
また、震災発生から3日目を迎え、避難所および避難者数にも大幅な減少が見られ、地元行政を中心に対応されています。
上記の状況から、地元である程度対応可能な範囲の被害であることを考え、今のところ、RSYからのスタッフ派遣は予定していません。
引き続き、JVOAD・震つなメンバーらと情報共有を続け、状況を見守っていきたいと思います。
皆様
RSY事務局です。
昨夜、新潟県・山形県方面で震度6強の地震が発生ました。
被災された皆様には、心からお見舞い申し上げます。
RSYは現在、全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)、震災がつなぐ全国ネットワーク(震つな)等の横のつながりから、状況把握に努めています。
現地は、当面1週間は大きな余震の心配があること、また、雨も降り始めており、土砂災害などの危険も高まっています。震源地に近い地域にお住まいの方、これから現地入りされる皆様は十分にお気をつけください。
RSYの今後の対応については、現地からの情報が入り次第検討し、皆さんにお知らせ致します。
みなさま
お世話になります。RSY事務局です。
この度、避難所運営に役立つ知恵が一杯詰まった冊子がさらにパワーアップして、完成いたしました。
タイトルは、
『できることからはじめよう!避難所運営の知恵袋・改訂版
~みんなで助け合える避難所づくりのために~』
です。
この冊子は、平成30年度・独立行政法人福祉医療機構「社会福祉振興事業」からの助成金により、平成26年度同助成金で作成した冊子の改訂版として発行しています。
ご希望の方は下記から申し込み下さい。
◆お申込みはこちらから → 申し込み用紙(2019年7月17日更新)
◆目次はこちらから → 2019年度版・改訂版/目次