【第2報】津波注意報・七ヶ浜の状況について

みなさま

RSY事務局です。
昨夜南太平洋のトンガ沖で発生した海底火山噴火について、東日本
大震災以降、RSYも支援に関わっている、宮城県七ヶ浜町の津波の
影響、住民の皆様からの声について、続報です。

今回の影響で、仙台港で70㎝の津波到達が予測されていたことから、
七ヶ浜町にも津波注意報が発令されています。RSYにより、住民の
皆様から、今回の津波注意報による影響について聞き取りをしたと
ころ、以下のような声をお聞きしました。

「注意報の発生を受けて、避難所を開設することになった。けれど
も、避難しにくる人が誰もいなかったため、朝8時には閉所した。
花渕の港には東日本大震災後、しっかりとしたゲートが作られたの
で、あまり心配がいらなかった。町の中央にある国際村と中央公民
館は、今現在も避難所を開設している。」
(花渕浜M・Sさん 男性)

「今日はちょうど、新しく町に整備された『ながすか多目的広場』
で、七ヶ浜の新海苔のフェアを行う日だった。夫が観光協会の役員
をしていて昨日から準備でばたばたとしていたが、安全確保のため
イベントは中止となった。海の様子は、高台から眺めてみたところ、
いつもどおりの穏やかな松島湾といった感じ。愛知県も海に面して
いるので心配していました。」
(吉田浜店舗Kさん 女性)

「私は仙台港近くのホームセンターでパートをしているんだけど、
津波注意報の影響で今日は臨時休業になってしまった。
夫が消防団員なので何度か見回りに出たが、特に被害の情報は入っ
ていないみたいです。」
(菖蒲田浜K・Sさん 女性)

「今夜、漁に出る予定だったが待機中になった。漁港に行って、防
潮堤から海を見たら、湾のところどころで渦が巻いていて、潮も速
い感じだった。漁船の移動まではしていないけど、ヘリコプターも
たくさん飛んでいて、消防も厳重体勢になっている。津波に関して
は、舐めてかかってはいけないという教訓があるので、慎重に行動
していこうと思う。」
(菖蒲田浜漁師N・Sさん 男性)

今回の津波注意報については、七ヶ浜町では今のところ大きな影響
は見受けられないようですが、2011年の東日本大震災での教訓を受
け、迅速な避難所の開設や安全確認のための、イベント・漁業関係
の判断がされているようでした。

愛知県沿岸部でも、引き続き津波注意報が発令されております。
津波警報・注意報が出ている間は海に近づかず、引き続き、安全な
場所で避難を続けて下さい。

津波注意報・七ヶ浜の状況について

RSY事務局です。
昨夜南太平洋のトンガ沖で発生した海底火山噴火の影響を受け、2011年東日本大震災で12.1mの津波被害を受け、RSYも支援に関わっている、宮城県七ヶ浜にも津波注意報が発令されています。
今回の影響で、仙台港で70㎝の津波到達が予測されていたことから、東日本大震災で大きな被害を受けた菖蒲田浜地区の災害公営住宅に住むWさんと連絡を取ったところ、「今のところ大きな変化はないが、七ヶ浜では避難所が開設され、災害公営住宅の自治会長が詰めている。私は、住宅で独りで心配な方に電話をかけたり、個別訪問をして、避難所が開設されたことを知らせ、何かあればすぐに避難するよう声がけをした。」ということです。
七ヶ浜の皆さんはじめ、沿岸部の多くの地域の方々は、夜中で周囲も真っ暗中、突然の津波警報・注意報発令に、震災当時の記憶が揺れ戻されて、眠れぬ夜を過されたことと思います。しかし、各地ではWさんの事例のように、地域で助け合いのもと、素早い避難や声かけが行われており、10年前の教訓を活かそうという地域の方々の姿勢に、改めて私たちが学ぶべきことも多く見られました。
津波警報・注意報が出ている間は海に近づかず、引き続き、安全な場所で避難を続けて下さい。これ以上被害が拡大しないことを祈りつつ、RSYは引き続き、状況把握に努めていきます。

RSY・令和3年8月豪雨水害への対応について(第11報)

みなさま
さて、RSYは8月27日より、8月11日からの大雨で被災した佐賀県武雄市を中心
に支援活動を継続しています。いまだ収束の兆しが見えない感染症や、気候変
動への拍車は、私たちの支援の在り方にも大きく影響を及ぼしています。
しかし、どんなに社会情勢が変わろうとも、公的制度が適切かつ効果的に運用
されると共に、そこからこぼれ落ちる方々への民間セクターの多様なサポート
や、先災地からの恩送り・恩交わしの活動が継続されることが、被災された
方々の生きる力の下支えとなることに変わりはありません。
RSYは、被災された一人ひとりに対し、できるだけ複数の選択肢を見出し、そ
の方自身の選択が尊重される環境づくりのために、必要なお手伝いを積み重ね
ていきたいと思います。RSYがこれまでご縁を頂いた、先災地の皆様、会員・
ボランティアの皆様、各分野のスペシャリスト、各種ネットワークの皆様に
は、引き続きのご指導、ご協力を頂ければ幸いです。
また、震がつなぐ全国ネットワークや、全国災害ボランティア支援団体ネット
ワーク(JVOAD)、各地で実直に被災された方々と向き合う仲間たちと共に、
新たな局面を迎えるこれからの時代に沿った連携と協働の在り方を模索してま
いりたいと思います。
以下、RSYの12月の活動報告です。
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【12月の活動】
報告者:RSYボランティア/加藤さん・宮島さん・RSY浦野
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あったかごはんプロジェクト
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●日時:12月18日(土)10:00~14:00
●場所:武雄市北方町Kさん宅
●ボランティア
Tさん・Kさん(西九州大学3年生/オカベース)
Rさん(おもやいボランティア/管理栄養士)
RSYボランティア(加藤さん・宮島さん)、RSY浦野
(取り組みまでの経緯)
オカベースのTさん、Kさんたちは、2年前の水害から、足湯やサロンなどを
通じて、被災された方々の一番近くで生の声を聞き続けていらっしゃいます
RSYもオカベースの皆さんとの活動を通じて、その眼差しや向き合う姿勢に、
沢山の住民が励まされ、日々の大きな支えとなっていらっしゃることを目の当
たりにしてきました。
その学生さんたちが、ふと「被災された方の中には、いつもしてもらうばかり
では申し訳ない、という気持ちを持たれている方がいる」とお話されました。
生きるための最低限の生活環境を整えことすら、自力では進められないという
現実の中で、多くのボランティアの支援を受けて生活が整っていくことがあり
がたいと思う反面、「してもらう側ばかりに立つ辛さ」もあることを知った、
ということでした。
私たちも同じように、過去の災害で何度も直面してきたこの課題に対し、熊本
地震の御船町の仮設住宅や、台風19号災害の長野市豊野区の自主避難所で行っ
た「あったか味噌汁プロジェクト」の事例を共有させて頂きました。味噌汁を
一緒に作って、一緒に食べるというだけのシンプルな取り組みですが、武雄で
もやってみたいというお申し出を頂き、「あったかごはんプロジェクト」の立
ち上げに繋がりました。
(取り組みの様子)
この活動には、おもやいボランティアのRさんも参加して下さいました。Rさ
んは管理栄養士でもあるため、非常に心強い助っ人です。メンバーで相談し、
今回は次の目的でプロジェクトを進めて行こうということになりました。
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水害によって心身の健康状態や生活機能、活力の低下がみられている世帯の
方々と、一緒に食事を作り、一緒に食べることを通じて、その方が本来持つ持
つ暮らしへの意欲や、人と関わる場を通じた楽しみや喜びを創出し、活力回復
の機会につなげる。
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今回お邪魔したのは80代のKさん夫妻宅。ご主人は体調を大きく崩し、食も細
く、ベッドからほぼ動かない毎日を送っていらっしゃいます。また奥様はご主
人の対応に疲れ、家の修繕も重なり落ち着かないご様子でした。おもやいでも
生活サポートを継続されていたため、RSY看護師チームも毎日通っていまし
た。
ボランティアがカレンダーに事前に丸印をつけていたのえで、数日前からこの
日を楽しみにしてくれていたようです。
当日のメニューは、九州地方の家庭料理「だご汁」。
事前の申し合わせとして、調理や食事の場づくりにおいては、ボランティアが
一方的に動くのではなく、Kさん夫妻と一緒に取り組むことを共通認識しまし
た。具体的には奥さんと料理を一緒に作る、もともとカメラ好きなご主人に活
動記録用の写真撮影を担って頂くことを目標しました。
奥様は野菜の切り方、だんごのちぎり方、味のつけ方などをボランティアに教
え、意欲的に一緒に取り組む姿が見られました。「こんなに大人数の料理は本
当に久しぶり」とお話されました。
ご主人は、「写真なんかとらんでええ」と、最初は怪訝そうな表情でしたが、
台所で人が動く姿を見たり、ボランティアから声をかけたりすることで、手持
ちのデジカメを取り出し、真剣な面持ちで調理の様子を撮影して下さるように
なりました。「カメラを持ったのは2年ぶりだなぁ」と一言。水害が影響して
止まっていた時が、再び流れ出したかのようでした。
この様子から、これまでの『してもらうことへの感謝』という一方向の関係
性が、『みんなと共に在る』という双方向へ関係性に大きく変化したようで
した。さらに、ご近所のMさんも遊びに来てくれ、一緒に調理し、食卓を囲
んだことで、『人への配慮やもてなしの気持ち』をご本人たちなりに表現す
る機会にもなったのではないかと思います。
今回の活動はとても小さく、ささやかなものでした。しかし、ボランティア
や近所の人たちと共に創り出す場こそが、無理のない形で「自分でもできる」
という自信と気づき、そして「やっぱりこの地域に住んでいてよかった」と
いう思いを生み出していくのかも知れません。
このような安心感や信頼感が、もともとご本人の中に潜在的にあった暮らし
の感覚を呼び起こし、結果的に活力向上と自尊心の回復に向けた可能性を広
げてくれるのではないかと感じました。
(ボランティアの感想)
★RSYボランティア(加藤さん)
・ご主人は、いつもとあきらかに顔つきが違った。「今日は顔色いいね」と声
をかけると、「みんなが来てくれてすごく嬉しい。いいなぁ。みんながいるの
は。こんな風に、『たまに』を、『時々』にしてくれるといいなぁ。普段はば
あさんと二人。だから今日は沢山人が来てくれてすごくうれしい」とのこと。
・普段はかなり食が細く積極的に食べようとしない方だが、だご汁に口をつ
け、「おいしかー!」と言ってくれた姿が印象的だった。帰りも「また来てく
れよな!」と言ってくれた。
・記録の写真撮る時の姿は、とても楽しそうだった。★RSYボランティア(宮島さん)
・ご主人は「写真はとても好きだったけど、2年間とってないなかった。前は

飼っている猫や花などよく撮影した。家の2階に現像する機械もある。これま
でもいろんな人が来て、写真とらせて!と言ってくるが、撮った写真を見せて
くれたためしがない。」とのこと。オカベースの二人が記念のアルバムボード
を作成予定だそうで、それを伝えると「楽しみだなぁ~」と言っていた。
・夏よりも奥さんの動きがとてもよくなっていた。人がいることが張り合いに
なっているのか、ちゃっちゃと動いている姿が印象的だった。水害当初の様子

から比較すると「あんなに動けるんだ!」と驚くほどだった。

★Rさん(おもやいボランティア/管理栄養士)
・ご主人の食の細さが気になり、どうにかして食べて頂ける方法はないかと思

った。
・奥さんと話す限り、甘いものがお好きな様子。今朝のごはんはクリームパン
と牛乳だったそう。今後またこのような機会があったら、甘いものもご用意で
きるとよいかも。
・奥様には、「作り方を教えてください」とお願いしたところ、沢山お話しし
ながら、料理にも積極的に参加して下さった。だご汁は楽しそうに作り方を教
えてくれた。「野菜は煮すぎ!」などの辛口コメントもあってボランティアと

の関わりがよい刺激になっている様子だった。

★Kさん(オカベース)
・最初にKさん夫妻と会った時、ご主人が「もう死んでもいい。足も動かない

から何しても無駄」という言葉を吐露された。しかし、ボランティアの介入
で、自らカメラを持ち出し、当初お願いしようとしていた「記録係」の役割を
見事に果たしてくれた。働きかけ方次第でこんなに気持ちや行動がかわるんだ
ということを知った。外の人が関わることで、自分の本音を言えるところがあ
るかも知れないと思った。
・近所の人、地域の人とのつながりがあり続けるということ、その人が家に来
て一緒にご飯を囲むということが、今後のKさん夫妻の安心感につながるとよ
いなと思った。
・学校で習う配慮の考え方と、今回自分が体験した配慮の考え方には違いがあ
った。よく、施設内の利用者さんと関わる時には、職員の方に利用者さんとあ
まり親しくしすぎると(呼び方、言葉遣いなど)「そのやり方はダメ」と注意
されるが、ここの現場では必ずしもそれがいけないことではないということが
分かった。親しく話しかけたら、沢山しゃべってくれるようになった。(「孫

やでね」と言ってもらえた)

★Tさん(オカベース)

・ご主人は、最初人が沢山きたので、「騒がしい!」という反応だった。で
も、最後には、「もう帰ると?」名残惜し気な感じだったので、楽しんで頂け
たのかな?と思った。このお宅にお邪魔するのは、今回で3回目。ご主人は
は、いつもよりおしゃべりも多かったように思う。
・夫婦間については、お互い結局いろいろ言い合っているものの、お互いのこ
とがよくわかっていて、支え合えている様子が見て取れた。
・ご近所のMさん(一人暮らし・床上浸水世帯)を食事にお誘いしたところ、
立ち寄って下さったので、一緒に団子をちぎって手伝って頂き、一緒に昼食も
食べた。プロジェクトの目標の一つにあった、『ご近所が集ってみんなで食べ
る』という場づくりが実現でき、その効果を感じることができた。二人の話も
盛り上がり、地域のつながりを確認したり、深めたりできる機会になったので
はないかと思う。
・このプログラムは、家でやるからいいのだと感じた。あまり人と関わること
に積極的に見えなかったご主人が、「こたつを動かせば居間に集まってみんな
で(顔を合わせて)食べられる」と言って下さった。普段は言いたくても言え
ない言葉が、外から人が来たから言えるということもあるのかな、と思った。
また、家で一緒に時を過ごすことで、生活の様子を垣間見れるのが一番よかっ
た。
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後日談・・・・・・
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翌日、RSYボランティアがアフターフォローの訪問に伺いました。
★加藤さんからの報告
お二人ともお元気な様子で、「楽しかったなぁ」という言葉を何度もおっしゃ
っていました。また、普段食の細いご主人は、夕食時におはぎ2個とだご汁の
残りを食べ「うまかった」と言っていたということで、一つのきっかけがもた
らす生活の変化に驚きました。
また、1週間後には、オカベースTさんが、再訪問して下さいました。
★Tさんからの報告
ご主人が玄関まで歩いて出迎えて下さいました!すごくお元気そうで表情もと
ても明るかったです。写真を見て、「おいしかったもんね!」とおっしゃって
いました。ご主人がカメラを指さして「こればっかりしよったもんね」と言わ
れていました。ご主人にとって、カメラは本当に生きる楽しみなのだと実感す
ることができました。
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サロンサポート
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●日時:12月19日(日)/13:00~16:00
●場所:久津具公民館
当日は、26人(幼児4名)が参加しました。たません作りが間に合わない位に次か
ら次へと住民の方がお見えになり、お友達も連れて来られた方も見えました。
【住民の声】
・やっと明日で工事が終わる。皆に助けてもらって有難たかった。ここに来る
と皆が明るく笑っているから沈んでいられないって思うの。でも1メートル位
浸かったのよ。支援金は少なかったからお金がかかる。だから家具は一切買
わないことにしたの。衣装ケースくらいで服もいらない。(60代女性)
・名古屋から美味しい物が来ていると聞いたので来てみた。暖かくて美味しい
ね、わざわざ名古屋から有難い。鍋も捨ててしまったので、幅広い料理が作れ
ないのよね。(70代女性)
●おもやいでは、スマートサプライを通じて募金をまだまだ
受け付けています。
https://smart-supply.org/projects/omoyai-202108
これは、遠くからでもできる支援です。ぜひともご協力お願いします。
————————————————————–
RSY活動支援募金にご協力ください!
(随時受付中)
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この支援金は、スタッフの現地派遣や情報発信、被災者への生活支援プログラ
ムのために活用致します。<銀行振込>
三菱UFJ銀行 本山支店 普通3505681
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※「カツドウキフ 寄付者のお名前(カタカナ)」とご入力ください。
<郵便振替>
00800-3-126026
特定非営利活動法人レスキューストックヤード

RSY・令和3年8月豪雨水害への対応について(第10報)

みなさま
新年あけましておめでとうございます。RSY事務局です。
本年もよろしくお願い致します。

さて、RSYは8月27日より、8月11日からの大雨で被災した佐賀県武雄市を中心に支援活動を継続しています。

水害発生から約4か月半。季節は夏から秋、そして冬へと移り変わりました。被災された方々は、経済的不安や次の災害を懸念しながらも、毎日の生活の営みは続いていくため、立ち止まることなく家屋修繕や寒さ対策などに追われています。

短期間での2度の水害は、人口流出や、これに伴う高齢化や地域の担い手の減少、生活困窮世帯の増加など、従来課題の進行に大きく拍車をかけたとも言われています。

私たちはこれまでの活動を通じて、住民の方々が、あまりにも過酷な現実を前に、諦めたりくじけそうになったりする心と必死で闘いながらも、日々をひたむきに生きる姿を目の当たりにしてきました。

そんな中、「一般社団法人おもやい」や「佐賀災害支援プラットフォーム(SPF)」などの地元団体は、今後の生活設計において、自ら選択肢を見出し、選ぶことが難しい方々に対して、「それでもこのまちで生涯を終えたい」という願いを尊重し、一緒に悩み、不安や辛さを分かち合いながら、解決のための方法を懸命に模索し続けています。

また、県外団体受け入れのガイドラインを作成し、家屋保全のみならず、最後の砦ともいえるボランティアとの出会いや、励まし、気遣い合える「ひとの関係性」が絶たれない方法を、最善を尽くして考えて下さいました。

このような幾重にも連なる地元の勇気あるチャレンジや配慮と、全国各地の人々の関わりが、住民の方々の日々の生活を支えています。以下、RSYの10月~11月の活動報告です。

★この取り組みは、日本財団助成金「令和3年8月豪雨」からのご支援を頂き実施しています。

12月の活動も追って配信致します。

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64世帯中、54世帯が被災し、9割が床上浸水の被害を受けた武雄市久津具(くつく)地区。RSYはおもやいを通じて、10月から月1回、この地域に拠点を置く福祉系NPO法人「みつわ」が主催する、『地域共生カフェ・駄菓子屋笑美屋』のサロン活動をお手伝いしています。
みつわは、災害後から、おもやいや県外団体らと連携して、生活物品や炊き出しの提供を継続しており、住民が集い、情報交換やボランティアとの交流の場として、10月からサロン活動を開始。代表のAさんは、このサロンを助走に、来年度以降、災害復興と福祉のまちづくりの地域拠点に発展させていければと前向きな想いを語られています。RSYはこれに共感し、今後も、活動をサポートしていきます。

【10月の活動】
報告者:RSYボランティア/加藤さん・藤井さん
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1.個別訪問
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8月よりおもやいを通じて個別訪問をさせて頂いた要配慮者世帯を再訪問。健康チェックと生活環境の改善を行い、気になることはおもやいスタッフへ報告しました。

また、駄菓子は「レジで半額」に。大人も子ども、じっくり品定めしながら買い物を楽しみ、懐かしのお菓子を手に、笑顔も見られました。他にも、おもやいのコーディネートのもと、引き立てコーヒーの提供や看護チームによる健康チェック、物資配布提供、マッサージコーナーもあり、一つひとつの丁寧な関わりが住民の皆さんの癒しや安心感につながっていると感じました
★住民の声
・畳屋さん、大工さん、電気屋さん、仏具店さん等々、来客が途絶えず、水害から家を空ける事が出来なかった。今日もこれから人が来るからゆっくりはできない。料理は何とかやっている。でも、みつわのお弁当配布はありがたかった~。(60代・女性)
・土日の休みに人が沢山来るね~。何でかな、熟睡が出来ない、途中で目が覚める。料理もまだする気にはなれない。(60代・女性)=========================================【11月の活動】
報告者:RSYボランティア/加藤さん・菊池さん・RSY浦野
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1.サロンサポート
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●日時:11月28日(日)/12:00~15:00
●場所:久津具公民館
当日は、大人25名、子ども3名が参加しました。恒例の駄菓子屋コーナーは、西九州大学の学生サークル「オカベース」から2名の学生さんがサポート下さいました。
今回、RSYは、水害から3か月が経過してもなお、なかなか解決の目途が立たない食と健康の課題について頭を悩ませていたところ、熊本県御船町の「みふねしあわせ日和~ごはん日和~」の皆さんから、炊き出しのお申し出を頂きました。
御船町はRSYが地域拠点「かたらんな交流館」を通じて、避難所や仮設住宅、子どもの交流、分散した集落のサポートなどに関わらせて頂いた地域です。
温かく、栄養いっぱいのおかずやスープと、御船町が誇る吉無田高原の湧き水から作られたおいしいお米をおにぎりにして、100人分の昼食を提供を頂きました。この活動には、浄土宗テラネット、DRT JAPAN NAGASAKIにもご協力頂きました。また、フードバンク熊本様より、健康茶やみかん、ラーメンやレトルトカレーなどの食品や生活物品の提供も頂きました。
「私たちが受けた恩を少しでも皆さんにお返しできれば」というリーダーのMさんの想いに答えるように、地域の方からは「ボリューム満点でおいしい!」「遠くからわざわざ来てもらってありがとう」「御船町の恐竜博物館に行ったばっかりだよ!」などのコメントがきかれ、つかの間の交流を楽しまれました。沢山の人の手を介して作られた、真心一杯の手の食事は、住民の方々の心と身体を温めてくれたようでした。災害の種類は違えど、被災することの辛さや、これまでの苦労にお互い想いを寄せながら、ねぎらいの言葉をかけ合う姿に、被災地と被災地がつながる意義を改めて感じました。当日会場に来られなかった方には、個別訪問にてお届けすることができまし
た。
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2.あったかごはんプロジェクト準備会
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サロンや個別訪問を通じて住民の皆さんとお話する中で、食環境がなかなか整わない課題の背景が垣間見えてきました。
キッチンの修繕が進まず物理的な調理環境が整っていない、料理を作るという気力が沸かない、食事を作ったりみんなで食卓を囲んで楽しむ機会や余裕を自ら作れない、経済面の負担により食事にお金がかけられない、もともと孤食・・など、事情は様々なようです。
RSYも皆様からのご協力で食料品の提供をさせて頂いておりますが、単なるものの提供だけでなく、食事の場を介して、作る・食べる楽しみを思い起こし、人との関わりを感じながら、暮らしの感覚を取り戻すお手伝いができないかと、「あったかごはんプロジェクト」を実施することになりました。オカベースのKさん、Tさん、おもやいボランティアのRさんたちとの共同企画として、12月に実施することとなりました。
★住民の声

・棚も来て、布団もきて、徐々にやっと落ち着いてきました。建具も入って、扉も閉まるようになったので、久しぶりに1階の畳の部屋に寝られてよかった。これまで2階で娘とひとつの布団で二人で寝ていたのでようやくゆっくり寝られます。でもこれからどんどん寒くなるからね。暖房器具を買うのも大きな出費になるからどうしようかと思っていました。それに最近、食が細くなって、体重も45㎏を切ってしまったの。最初はやりたいこともあったけど、今回いろんなものが水害で流されたから、もう欲しいと思うものはなくなっちゃったな。前はお裁縫もやってたんだけど、ミシンもなくなっちゃったし、お正月用に新しく買ったもちつき機も。でもいつまでも後ろを向いちゃだめなんだ。前を向いて頑張るしかない。(80代・女性)

・大工さんに修繕に入ってもらっていますが、作業は部屋ごとに少しずつ進んでいくので、私たちは家の中を転々している状況です。1階は断熱性もまだ低いから寒くて。これから雪も降るし、暖房器具が無いと耐えられないだろうな。でもやっとキッチン回りが整理されて、料理が作れるようになりました。でも、夫と一緒に早寝早起きして、体調には気を付けていたのに、夫が病気が発覚して心配で夜眠れないの。私は前回の水害でも被災したの。家の修繕をしている間、私たちはアパートに一時滞在してたんだけど、狭くて閉鎖的な空間だし、知り合いも近くにいないから寂しくてね。今回はそれが嫌で、不便だけど自宅にとどまる選択をしました。やぱり地域のつながりって、何より大切だと思います。(70代・女性)

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3.くつく・ながのオンライン交流会
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2019年に千曲川の決壊で被災した長野市。この災害でご縁を頂いた『長野市災害ボランティア委員会』の皆さんに武雄市の状況を報告したところ、「とても他人事とは思えない。武雄の皆さんと恩交わしがしたい」と申し出て下さいました。当日は、みつわ代表Aさんと、委員会の9名、RSYより2名が参加し、現状報告と、長野での復興のまちづくりに関する取り組みについて意見交換しました。

その結果、被災した農地を再生した「ベジじばファーム」から新鮮野菜のお届け、寒い冬を温かく乗り越えるための「手作り猫はんてん」の制作、RSYも立ち上げのお手伝いをした長野市豊野区の地域拠点「まちの縁側ぬくぬく亭」との交流、1月のサロンへの参加が決まり、今後の継続的な関係づくりへの足掛かりとなりました。
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4.作業系活動のサポート
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おもやいには、現在も作業系ニーズが寄せられています。今回、RSYボランティアのKさんが、コミサポひろしまの皆さんと一緒に、壊れた石垣の積み直し作業を手伝わせて頂きました。いずれも行政の制度では対応しきれない案件ばかり。制度の隙間を埋める取り組みに果敢に挑む、地元団体の想いを垣間見たようでした。

●おもやいでは、スマートサプライを通じて募金をまだまだ
受け付けています。
https://smart-supply.org/projects/omoyai-202108
これは、遠くからでもできる支援です。ぜひともご協力お願いします。
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RSY活動支援募金にご協力ください!
(随時受付中)
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この支援金は、スタッフの現地派遣や情報発信、被災者への生活支援プログラ

ムのために活用致します。<銀行振込>
三菱UFJ銀行 本山支店 普通3505681
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※「カツドウキフ 寄付者のお名前(カタカナ)」とご入力ください。
<郵便振替>
00800-3-126026
特定非営利活動法人レスキューストックヤード

RSY・令和3年8月豪雨水害への対応について(第9報)

みなさま
いつもお世話になっております。RSY事務局です。
RSYは8月27日より、8月11日からの大雨で被災した佐賀県武雄市を中心に支援活動を継続しています。RSYが当初から支援を受け入れて頂いている「一般社団法人おもやいボランティアセンター」は、カビや寒さ対策などの家屋保全に関する作業支援、修繕や支援制度、生活全般に関する相談窓口、お弁当や総菜、生活物資等の提供、地域巡回型サロンの企画・運営、子どもの遊び場を通じた親子支援など、多岐にわたる支援プログラムを展開し、日々、被災された方々の命と暮らしに向き合っています。

水害から2か月半が経ち、現地も朝晩すっかり冷え込むようになりました。季節が変わったことで、衣類や電化製品も冬支度が必要になります。おもやいでの活動を通じて、私たち出会った住民の皆さんからは、

「せっかく気にいったものを買っても、また次も被災するかも知れないかと思うと、もう間に合わせのものでいいやって思ってしまうの」

「うちの壁はベニヤのままでいい。高い金払ってせっかく直しても、結局は水に浸かる。周りからは『ベニヤの家は金がない』って思われるかも知れないけど、もういいんだ。次も被災するってことを前提に直していくしかない」

「私たちの家に大工さんが入って、住めるようになるのは多分春頃ね。2階はぐちゃぐちゃ。慌てて運んだから何がどこにあるかさえ分からない。もうその光景を見るのもいや」などの声が聞かれています。
本来、床や壁、家電や家具など、生活空間やインテリアを整えることは、健康を守り、暮らしに彩を添え、心を豊かにする作業。一日、一日の生活を丁寧に積み上げていく時間の中で、日々の暮らしに愛着が生まれ、心が落ち着き、沢山の想い出と共に、安心して過ごせる空間へと変化していく過程があります。
しかし、今回の2度目の水害は、そんな暮らしを取り戻そうと踏ん張る力を、あからさまに削ぎ落していく状況がありました。活動中何度もお聞きした『情けなか』という言葉からは、「今まで私は何のためにあんなに頑張ってきたんだろう」と、これまでの自分をも否定するような響きを感じました。

さらに、「もう期待しない」「あきらめる」「家が傷つくことを前提に考える」という言葉。それは、これ以上自分の心が折れないようにと、自分自身を守るための、精一杯の心の持ち方を表していたのかも知れません。一方で、支援の最中に畑で出会った女性が「水害にあってから初めてお味噌汁を自分でつくったの!まな板とか買ってきて。今日畳も入って、ようやくそんな気になれた。だからね、すごく嬉しい。」と声を弾ませてお話されました。

一杯の味噌汁を自分で作ったという事実が、こんなにも喜びや活力、充実感を生み出す力があるということを、改めて教えて頂いた出来事でした。

また、建築士さんへの相談やサロンでの様々な人の関わりを通じて、少しずつ不安や問題が解消され、ホッと一息ついたり、一歩進んだという実感を持たれる方も大勢います。

おもやいでの活動を通じて、改めて、ひとりにつながる人の関わりと支援のパイプを、どれだけ工夫して増やしていけるか。そのための選択肢をできるだけ用意し、ご本人の意思で選べるように整え、支えていくことが、本当の意味での自立支援なのではないかと考えました。

決して、「被災者なのだから」と、粗末な寝床や粗末な食事で我慢し続けることが自立なのではないということです。
RSYは、おもやいをはじめとした、佐賀の支援者の皆さんのこの実践を学び、応援し続けていきたいと思います。

★私たちは、佐賀災害支援プラットフォーム(SPF)が提示している
県外支援者のガイドラインに従って現地入りしています。
佐賀災害支援プラットフォーム(SPF)のHP
https://peraichi.com/landing_pages/view/spf20180901/

★この取り組みは、日本財団助成金「令和3年8月豪雨」からのご支援を頂き実施しています。

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RSYの活動
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★看護師・おもやい運営ボランティア派遣【終了】
8月27日~10月17日までに、17名(のべ約150日)のボランティアを派遣し、要配慮者世帯の個別訪問や、食料・物資、作業支援ボランティアのお手伝いをさせて頂きました。名古屋からの帯派遣は、10月17日をもって終了ました。

★食料支援【継続】
家の感想や、カビ対策、修繕の遅れにより、いまだに十分な調理環境が整わない方や、日々の疲れの蓄積で料理に気持ちがどうしても向かないという方が数多くいます。既に、ビタミン・ミネラル・食物繊維・タンパク質の接種につながるレトルト食品や長期保存の効く食材の提供は行ってきましたが、少しずつ自力調理に向けて支援内容を展開していけるよう、引き続きサポートしていきます。

★久津具地区でのサロン活動サポート【継続】
地区の9割が被災した久津具地区には、地域で小規模の宅幼宅老所、デイサービス、有料老人ホームを営んでいる「NPO法人みつわ」さんがあります。10月から来年3月まで、月1回この地域に通い、おもやいと共に、サロン活動をお手伝いすることになりました。RSYは、駄菓子屋コーナーや名古屋の風を感じるお楽しみブースを出展予定。また、2016年熊本地震で支援させて頂いた御船町からも「元気が出るあったかい汁もの」を作りに来てくださるというお声も頂いています。

10月24日(日)13:00~16:00に開催されたサロンには、RSYから2名のボランティアが参加しました。地域の方々約30名が参加。RSYは駄菓子コーナーと名古屋が誇るB級グルメ「たません」を提供し、「初めて食べた!」「おいしくてサイコー!」と大好評でした。ちなみに駄菓子はレジに行くと半額になるという特典付き。子どもたちも喜んでくれました。

★令和3年8月豪雨水害支援・RSY中間報告会【終了】
10月6日(水)19:00~20:30、RSYのこれまでの活動について、派遣されたボランティアさんによる報告会を開催し、約40名の方々がご参加くださいました。登壇者は、おもやいに派遣されたRSYボランティアさん3名。名古屋の防災ボランティアさん、看護師さん、学生さんそれぞれの視点から、武雄での経験を共有し、継続的な支援の必要性をお話下さいました。

【参加者の感想】
・SPFの仕組み、コロナ対策のいい見本になると思う。
・おもやいが2年前から継続して支援をしていたからこそできた、丁寧な取り組みだったということがよく分かった。
・レトルトやカップ麺など、送る側が送りやすいものになりがちなのは気をつけないといけないと思った。
・90代は、経済的にも気持ち的にも引っ越しできない。若い世代は、手放すことを考えている。それぞれサポートするべき内容が違うのだということが分かった。
・県外から来ているボランティアだと伝えお話すると「ご近所さんには話せいがもうここに住めないと感じている」といったこの地域の人じゃないから話せるといった話が聞かれた。子どもについても親の大変な様子を見ているせいか、中々言いたいことや気持ちを表現するのをためらわれている様子あった。自分らしさを発散できる場必要だと感じた。

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RSYから派遣したボランティアさんの感想
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★秋田有加里さん

(愛知淑徳大学コミュニティ・コラボレーションセンター(CCC))
2021年9月16日~20日の短い期間でしたが入らせていただきました。物資支援の受け取りでの受付やご自宅訪問の中で高齢のご夫婦に出会いました。90歳、89歳と長く連れ添われたご夫婦は2度の災害にあったとしてもこの地で過ごすしかありません。大切にしてきた我が家の床は剥がれ、多くのものは水に浸かっています。食事ものどを通らず、過ぎる日々を何とか送ってみえる状態でした。そんな中でも3日目に泥だらけの皿を洗わせていただいている際、近所の方が様子を見にみえていました。「どなんしちょっとよ~。」この、ご近所さんの声かけが、どれだけお2人の心の支えになっていることでしょう。愛知ではなくなってしまった‛つながり‘がここには存在している。災害が起こって、復興していくときに1番必要なものが身に染みて分かりました。★菊池遼(日本福祉大学教員)
私が武雄に入ったのは災害発生から3週間ほど経ってからでした。おもやいボランティアセンターで物資支援をしつつ、いらっしゃった方のお話を伺っていましたが、毎日来る人もいれば「初めて来ました」という方も毎日数名いらしていました。どこでおもやいボランティアセンターをご存知になったのかを聞くと、大概はお知り合い伝手に知ったという方がほとんどでした。もし、情報を伝えてくれる人が近くにいなければ、我慢した生活を続けている人が今もどこかにいるのではないかという気持ちにもなりました。そして、「初めて来ました」という方も、2年前の災害ではおもやいボランティアセンターに繋がっておらず、今回の災害でも3週間経ってようやく支援の手が繋がったということでもあります。「受援力」という言葉も東日本大震災以降によく耳にするようになりましたが、災害時には情報を手に入れることがいかに大切かを改めて感じた活動でした。★後藤凛(日本福祉大学学生)
今回、佐賀県武雄市で活動するにあたって、学生で今まで被災地でのボランティアを本格的にやったことない私が活動に参加していいのだろうか?役に立つことができるのだろうか?とすごい不安でした。実際4日間活動に参加して、確かに地域の方からと関わる中でどんなニーズがあり、どう対応していくべきかというのを自分自身で考えることは私にはまだ出来ませんでしたが、先輩方の動き方、地域の方との関わり方を学生の時に近くで見て学ぶことができたのはこれからに生きていくのではないかと思いました。今回活動をして、被災した地域について「知る」ということがとても大切だと感じました。まだ私には広い視野を持って行動をすることは未熟ですが、今回の貴重な経験を今後にも活かしていけたらと思います。★池口真美(RSY個人会員)
9月22〜25日、主におもやいの支援物資担当として活動。奥の保管庫がかなり雑然としていたためその整理と食料など取りにいらっしゃる方の対応。床下の泥出し経験はあったが、そもそもこういった内容のボランティアは初めて。被災者の方とどう接すればいいのかも分からず、最初にお邪魔した老夫婦の奥様が肩を落として泣かれる姿にただ背中をさすることしかできなかった無力さ。
物資支給でも消費期限が近いものが大量にあるのに、たくさん持っていかれる方の行動に目を光らせ数を制限する理不尽さ。きっと困っているから持っていくのだし、近所の方にお渡しするのかもしれない。お互い様精神で他の人の分も残しといてあげてというのもわからなくないが、正直もやもや感が残った。

引っ越して2ヶ月で浸水した若いお母さんの話。「以前もここは浸かったというのは百も承知。でも小学校に上がる子どものことを考えて、1年以上も悩んで移り住んだ。もしもに備えて2階に色々運んであったけどダメだった。どかーんと水が押し寄せるというよりじわじわだったので、幸いにも子どもの心的ストレスにはなっていない。一日中歌をうたったりしてなるべく楽しく過ごそうとしたけどもうダメだと思って救助してもらった」。老夫婦にしても移り住んだ若い家族にしてもそれぞれそこを離れられない理由があることを知りました。

★根岸恵子(こどもNPO)
この度、初めて災害後の現場に入りました。物資調達要員として派遣されましたが、直接、現場で生の声を聴かせていただく機会をいただきました。特に印象的なのは、被災者の方の落胆とあきらめの声です。地形も起因のひとつになる水害は、気候変動に伴い、同じ地に起こる頻度が高まることが予想されます。地元の方からは度重なる水害被害の経験から、「もうこの地に住むことはあきらめようと思っている」「がっかりしていたが、高校生の子たちが訪問してきてくれて、そういうつながりがあると、ここにとどまる気持ちもまた出てくるけど、、やっぱりきびしいなあ」「親族から移住を考えろと言われている」「前に家なおしたのに、またこれだよ。もうお金使い果たしたよ」など。

一方で気になっているのは、子どもたちの声が拾いづらいこと。お手伝いベースでお家の方と来ることが多いのですが、大人の大変さを目の当たりにして、自分の率直な思いを表現することに臆する様子や雰囲気を感じました。地元の支援者の取り組みや、しくみづくりについても、お話を聴かせていただく機会がありました。地元に根差して、継続的に関係づくりやつながりを生み出すキーパーソンの存在の重要さを改めて感じ、実践事例として、大変学びになりました。学んだ事例から自分の地元でも平時からできることからやっていきたいと思います。

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RSY活動支援募金にご協力ください!
(随時受付中)
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この支援金は、スタッフの現地派遣や情報発信、被災者への生活支援プログラムのために活用致します。<銀行振込>
三菱UFJ銀行 本山支店 普通3505681
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※「カツドウキフ 寄付者のお名前(カタカナ)」とご入力ください。
<郵便振替>
00800-3-126026
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※通信欄に「活動寄付」とご記入ください。

年末年始休業のお知らせ

レスキューストックヤード事務局です。
本年も、多方面にわたりお世話になりました。
みなさまにとって、来る年が良き年となりますよう、祈念しております。
来年も、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、下記の日程で年末年始休業させていただきます。
ご不便をおかけいたしますが、ご了承ください。

名古屋事務所(ふくしま支援室共):

12月28日(火) ~ 1月4日(火) 

★1月5日(水)より、通常通りです。

【お願い】年末年始・寄付・募金活動

レスキューストックヤード事務局です。
いつも支援していただいてありがとうございます。
今年あと1か月となりました。
悔しいかな、この一年も新型コロナウィルスに翻弄され、
水害も起きてしまいましたがみなさまにとっては、どんな年でしたでしょうか。
レスキューストックヤードは、出来ないことに悶々とするのではなく
「出来る事をひとつずつ」をモットーに、活動しております。
さて、昨今はいろいろな形の応援の方法がありますが
現在、RSYが行っている寄付募金プログラムをご案内します。
ピン!ときたものがあったら、応援していただけると嬉しいです。
1)七ヶ浜へのスタディプログラム資金に寄付する
<東日本大震災被災地での体験を通じた「生きる力」の伝承プログラム>
七ヶ浜での常駐は、区切りをつけましたが、
きずなが途切れたわけではありません。
被災者の「教訓を伝えたい」という願いを実現し、
被災した地域への関心の風化を、防止するための
スタディプログラムを企画しましたので、応援してください。
くわしくは、寄付サイトをご覧ください。
★★★GiveOneオンライン寄付サイト★★★
認定NPO法人レスキューストックヤード>
>東日本大震災被災地での体験を通じた「生きる力」の伝承プログラム
を選んで、ご寄付ください。
2)モノを寄付してRSYに寄付金を送る
不用品をリサイクルショップに送って、その査定額が指名した団体に寄付される仕組みが10月からはじまりました。
年末大掃除で使わなくなったものが見つかったら、送ってみてください
レスキューストックヤードを指名してくださいね。
★★★モノドネ寄付サイト★★★
買取王国さまが自社のノウハウを活かして運営している社会貢献の一環です。

 

3)元旦募金@熱田神宮に参加する

一年前は、コロナ禍で実施を見合わせた『元旦募金』を復活させます。
被災地を被災者を忘れない、災害を風化させないための発信を、
『元旦募金』という形で多くの方々に届けられればと思います。
年初めのボランティア事始め、なんかいいことがあるかもしれませんよ!

・日時/2022年1月1日(日)①10:00~12:00②13:00~15:00
・場所/熱田神宮東門入口付近歩道橋下(名鉄/神宮前駅西口より徒歩1分)
・集合/基本は現地集合とします。
※詳細をお知りになりたい方は、info@rsy-nagoya.com(担当:林)まで、お問い合わせください


【ご協力お願いします!】令和3年8月の大雨で被災した佐賀県の方々に暖かな冬を届けよう!

お世話になります。
RSY事務局です。
RSYは、令和3年8月豪雨水害で被災した佐賀県への支援活動を継続しており、
この度、震災がつなぐ全国ネットワーク(RSY事務局兼務)が企画した、下
記の活動にも参加中です。
会員・ボランティアの皆様、RSYとゆかりのある方々へもご案内致しますの
で、ぜひご協力の程、よろしくお願い申し上げます。
目標金額まで、まだまだ遠いので、ぜひともお力添え下さい!
★広報用のチラシも添付しますので、お知り合いにもご案内下さい。
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震災がつなぐ全国ネットワーク企画
【令和3年8月の大雨で被災した佐賀県の方々に暖かな冬を届けたい】
これから本格化していく冬を乗り越えるため、被災者の方々に暖房器具をお届けするプロジェクトをおもやいと連携して実施します!
震つなでは2年前の8月の大雨の後にも皆さまのご協力の元、地元佐賀県武雄市で被災した方々の為活動する一般社団法人おもやいボランティアセンターと連携し、ホットカーペットを提供するプロジェクトを実施いたしました。ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。
あれからわずか2年でのまたの被災。
被災された方々は前回以上の精神的なダメージ、また経済的な不安を抱えなが
ら日々を過ごされています。全国的にも急に寒くなり、衣替えや、寒さ対策を進められている方も多いのではないかと思いますが、佐賀の被災地もおなじ状況で、被災された方々も冬に向けた寒さ対策をどうするのか悩まれています。浸水により暖房器具が壊れてしまったなど暖房器具がなく、寒さを心配されている方々も多くいらっしゃ
り、おもやいで把握されているだけでも50世帯を超える見込みです。
世帯ごとに必要とされる暖房器具も異なるため、おもやいでは丁寧に個別のニーズを伺い対応を行われています。こちらをサポートさせていただくべく、震つなネットワークの皆様のお力をお借りし、約50世帯に暖房器具をお届けできるよう寄付を募るプロジェクトを実施いたします。
目標金額は85万円!!
一世帯当たり15,000円を上限におもやいを通し各世帯ごとに必要とされる暖房器具を地元で購入し、被災した方にお渡しいただきます。約50世帯に暖かく冬を過ごしていただけるよう、ご支援・ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。
【皆様へのご協力のお願い】
①暖房器具購入費用の寄付にご協力ください!
以下のキャンペーンサイトを立ち上げております。
こちらから銀行振込・クレジットカード決済にてご寄付がいただけます。
2度の被災を経験された方々にとっては暖房器具1つでも、大きな励みになります。ご協力どうぞよろしくお願いいたします。
キャンペーンサイトからの寄付は難しいけれど協力できるという方がいらっしゃいましたら震つな事務局までお知らせください。
②本プロジェクトの広報にご協力ください!
寒さが本格化する中、少しでも早く目標を達成するためには一人でも多くのご協力が必要です。お知り合いへのご案内、SNSなどでの情報拡散にご協力下さい。
皆様のご支援・ご協力どうぞよろしくお願いいたします。
★案内用チラシはこちら

日本財団様よりハイエースのご寄付を頂きました!

この度、「ハイエースを活用した災害時の復興支援活動および地域の防災力アップのためのプロジェクト」の支援金申請が通り、日本財団様より、ハイエース1台をご寄付頂きました。今後は各地の被災地で、または地元の防災力向上のために、西へ、東へとじゃんじゃん活用させて頂きます。
日本財団様には、心よりお礼申し上げます、本当にありがとうございました!
運転技術をアップして、この車をどこでも乗りこなせるよう頑張ります(by常務理事)
#日本財団#支援金#災害支援#ハイエース

「311県外避難者について考えよう~子ども・若者の声~」冊子のご紹介

みなさま
RSY事務局です。

東日本大震災から10年7ヶ月が経過しました。東海3県(愛知県・岐阜県・三重県)には、現在でも約1,300名の方々が避難登録をされています。

RSYでは、東日本大震災や避難を経験した当時の子どもたちの体験談や、現在の心境などを綴った冊子を作成するため、アンケート調査を通して「冊子作成に協力できる」または「もう少し詳しく知ってから考えたい」と回答いただいた高校生・若者16人にヒアリングをさせていただきました。このアンケートやヒアリングで伺った若者の声をもとに、2021年9月に『311県外避難者について考えよう~子ども・若者の声~』冊子を発刊しました。

「県外避難されている方々の状況を知りたい」「地域の方々に県外避難者の現状を伝えたい」という方々向けに、本冊子データは以下よりダウンロードいただけます。広域避難者への理解や支援の輪を広げていくことに役立てていただけますと幸いです。

■冊子ダウンロード
表紙-目次.pdf
〇Story01-05.pdf
〇Story06-10.pdf
〇Story11-12.pdf
〇参考資料.pdf

 

また現在、冊子の無料配布(※送料はご負担いただきます)もしております。在庫に限りはございますが、ご希望の方はRSY事務局までご連絡ください。
■冊子(印刷版)ご注文方法
ご希望される方は、下記フォームよりお申込みください。
https://forms.gle/zTApa7DLF7Jfk8hN8

 

■関係情報

東日本大震災を経験した高校生・若者アンケート調査結果報告書
『311県外避難者について考えよう~子ども・若者の声~』啓発ポスター

 

※本事業は「Yahoo!基金 2020年度被災地復興調査助成プログラム」の助成を受けて実施しました。

※「311県外避難者について考えよう」冊子(第1弾・第2弾)ご紹介

RSYは「避難者の存在を忘れないで欲しい」「地域の人にも理解して欲しい」といった声を受け、広域避難者について広く知っていただくための冊子を発刊しています。第1弾は2016年3月、第2弾は2017年3月に作成しました。どちらも4コマ漫画で避難当事者の状況を紹介し、「避難指示区域」「母子避難」など広域避難者に関わる言葉についての説明や、当事者団体や支援団体などの活動紹介を掲載しています。こちらも、ご希望の方はRSY 事務局までお問合わせください。