RSY・8月3日からの大雨への対応について(第5報)

みなさま

RSY事務局です。

RSYは小松市社会福祉協議会および、自治会長らからの要請を受け、8月29日から、毎週小松市に通い、中海町・中ノ峠町で、「あったかごはん食堂」の開催や、足湯&サロン、看護師による健康相談等を行っています。

また、同地区で活動されている、被災地NGO恊働センター、コミサポひろしま、チームふじさん、支援Pの方々とも適宜情報交換を行い、活動サポートを頂いております。

また、私たちの活動は、日本財団「令和4年8月大雨被害に関わる支援活動」助成金により実施しています。

今回は台風の影響が心配されましたが、進路や現地の気象状況、地元の意向を確認したところ、移動・活動に問題ないと判断し、第2陣(9月5日~7日)として、RSY浦野と9名のボランティアさんを派遣。前回に引き続き「碧南防災ボランティア連絡会」のご協力を頂くと共に、新たに「(株)デンソーハートフルクラブ被災地支援チーム」からも企業ボランティアの皆さんが参加くださいました。

被災地の現状としては、泥かきは大方終了していますが、床下や壁はがし、乾燥、消毒等の細かい作業はまだまだ残っています。また、大工や工務店が入り、既に修繕を始めているお宅がある一方で、経済的な理由や自分の年齢も考えると、先の見通し定まらず立ち止まっている方もいて、生活再建のペースに格差が見て取れます。

市は、被災者生活再建支援法の適用から漏れる市内の住宅を対象に、独自施策として、1件当たり最大25万円の支援金を支給する方針を打ち出しました(中規模半壊25万、半壊20、準半壊15万、一部損壊(床上浸水)10万)。

また、罹災証明書の発行も進んでおり、中海町公民館でも行政による公的支援や申請に関する住民説明会も開催されました。公共料金の免除や、仮設住宅への入居、応急修理制度などに関する説明があったようですが、申請書類の多さや、自分のケースで何がどこまで適用できるのか分からないという声もあり、さらなるきめ細かなサポートが必要です。

1日目の5日(月)は、炊き出しのチラシをポスティング。自治会の協力を得て、第1陣で炊き出しにいらっしゃらなかった方や心配な要配慮者世帯を中心に配布しました。直接手渡しでご案内すると、家の復興状況や水害当時の様子、健康状態への不安、ボランティアの方々への感謝など、様々なお話を聞かせて下さいました。

 

特に年配の方や床下浸水世帯は、「私たちよりもっと大変な方がいるから」と、ボランティア依頼や物資・食事提供を遠慮される方が多いという印象です。遠慮されている方や体調がすぐれない方、家を空けられない、移動手段がないなどで取りに来られない方には、デリバリーでお届けすることにしました。

また、気になる案件は、自治会や災害ボランティアセンター、連携団体らと共有し、ニーズの取りこぼしの無いよう注意深く見守っています。

以下、全体の詳細報告です。

※私たちは、新型コロナウイルス感染症対策として、基本的な感染症対策と共に、ワクチン接種、出発前の抗原検査、滞在時の健康チェックや行動履歴の記録等を徹底し、活動にあたっています。
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RSYの活動内容
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1.あったかごはん食堂の開催
第1陣の食堂が好評だったので、今回はメニュー・数共に住民の皆さんのリクエストにお答えして150食を用意。取りに来られない方にはデリバリーでお届けしました。
(あったか食堂メニュー)
・1日目:名古屋名物きしめん、五平餅、フルーツカップ
・2日目:ゴロゴロ野菜の肉じゃが、ごはん
中海公民館の厨房をお借りして調理
料理長の神谷さんはいつも大活躍
五平餅の人気が高い!
久しぶりの煮物にホッとしたという声も。
12時になると続々と住民の方がいらっしゃいます。
また、2019年に被災した長野市豊野区のりんご農家さんより、フレッシュなリンゴと梨の差し入れを頂きました。千曲川の水害のことは皆さんもよく覚えていらっしゃり、「遠くから気にかけてもらえてありがたい。自分がこうなってみて初めて皆さんの気持ちが分かった」などの言葉も聞かれました。
山間部の中ノ峠町。一時土砂崩れで孤立していた約10世帯ほどの集落。今は道路も舗装され、行き来ができるようになりました。神戸の被災地NGO恊働センターの協力を得て、毎回15食をお届けしています。
※写真:被災地NGO恊働センターの増島さんのFBより
2.看護師による健康相談
チラシ配布やデリバリーで気になった方や、自治会の方から相談のあった方については、看護師ボランティアが健康チェックを行っています。急を要する案件は、市社会福祉協議会につなげています。
3.足湯ボランティア
遠慮されたり時間がないということで、利用者さんはまだ少ないですが、「足がすごくあたたまって身体が軽くなった」「話ができてすっきりした」などの声がきかれています。普段近所の方や家族には言えない心の内をお話される方も多いため、今後も周囲を気にせず、安心して話せる場の必要性を感じます。足湯ボランティアは、被災地NGO恊働センターのつながりや、北陸学院大学の方々とも連携し、継続的に開催できるよう調整される見込みです。
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被災者の声
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・息子と二人暮らしだけど、勤めに出ているので、お昼ごはんは一人だから食べていない。公民館で炊き出しをやっていることも知らなかった。わざわざ食事を持って来てくださってありがたい。(80代・女性)

・普段は娘に世話になっているが、日中は一人でいる。今回、家の被害がないので、公民館で支援をもらうのは申し訳ないと思い、炊き出しも1度も利用していない。(80代・女性)

・体調不良で1日寝込んでたんだけど、娘が来て身の回りのことをしてくれた。今日は家の草取りなど、外回りの作業ができ、食欲もあるので体調もいいわ。昨日娘が食堂のごはんを届けてくれたの。五平餅、おいしかった~(80代・女性)

・私は一人暮らし。娘が手伝いに来てくれ、行政の手続きはしてもらってる。VCセンターにも頼んで泥かきはしてもらったの。でも、床拭きや細かい作業は全部自分でやった。車も被災したから、新調したばかり。一気に疲れが出たのか、先週車を運転している最中に脂汗が出てきて、これはダメだと救急車を呼んだの。過労とストレスだって。でも点滴したら気分がよくなって、体操をしたり、少しビールなんかも飲んでる。公民館で何かやっているのは知っていたけど、私は高齢者だし、若い人に譲った方がよいと思って、最初の方しか行ってないわ。気分転換に植木や花壇なども作りたいけど、こんな大変な時にそんなことやって、周囲を嫌な気持ちにさせるのは申し訳ないからやめてる。炊き出しも申し訳ないので遠慮してのよ。でも声をかけてくれたので久しぶりに行ってみようと思う。(約束通り炊き出しを取りに来られ、周囲からの声かけにも嬉しそうに笑顔を見せていた。翌日のご案内もしたが、やはり遠慮されていたのでデリバリーでお届け。恐縮ながら、ありがたいと受け取って下さった。)(80代・女性)

・孫と娘との3人暮らし。泥かきはボランティアセンターさんに随分お世話になったけど、これから先、何をしなければならないのかよく分からない。今水拭きで床や柱を拭いているだけ。消毒とか乾燥をどうやればよいのかしら?炊き出しはありがたい。娘がアパートを借りると言って今手続きしている。高校3年生の孫(男子)がいるけど学校が始まってみんな落ち着かないの。(70代・女性)

・(チラシ配布時、奥の部屋から足場の悪い中を移動していたため転倒の危険が心配された。公民館の方からも以前踏み外しがあったとの情報提供あり。コンパネ設置のためボランティアが訪問)。俺は足が悪いから、確かに踏み外したら危ないな。しかし、そんなところまで見て心配してくれてたのか。。。通路を確保しようにも、業者から部屋に物を置くなと言われているし、日々の生活を考えるとあまり物を移動させたくないんだ。よく通るところにだけ床板をはめてみるか。よしハマった。こんなことくらい自分でできるよ。車2台ダメになったけど、トラックを新調した。床拭きは自分でもやっているけど、もう1か月だろ。毎日おんなじことばっかりで、掃除にも飽きてきたよ。その上、ここ1週間なんだか身体が変なんだよ。(看護ボラが確認、受診を進めた)(70代・男性)

・台所が使えないので、お嫁さんの所で味噌汁ぐらいは作っているの。1か月で3キロ減った。沢山のボランティアさんが入ってくれて本当にきれいになって感謝してるの。今は業者さんが直してくれている。家族の介護のこと相談したいけど、どこに行けばいいの?週に1回でもデイサービスとかを利用してもらえれば私も随分楽になる。本人も他人との関わりがほとんどないから、刺激にもなっていいんじゃないかと持って(社協につなぐ)(70代・女性)

・通路の床下の泥かきがまだできてなくて、水曜日に業者さんが入るから、その時ボランティアさんに来て欲しい。居間の床下も見える所は自分でとったけど奥が取り切れていないのでお願いしたいです。(社協につなぐ)(40代・女性)

・大工はもう入っているから、特に困ったことはないよ。大方の修繕が終わったら、あとは細かいところの片づけが残っているな。まだまだ先は長い。(70代・男性)

・息子から保険や大工の手続きもすぐしてもらったので今は特に困っていない。お金の算段が付けば、どこまで何を修繕すればよいか先のことが考えやすいからね。でも、ご飯は買い物をしてもどうしても作る気が沸かない。作りたくないの。時間があるからってできるものでもないのよね。気持ちの問題。だからカップラーメンばっかり食べてるのよ。(60代・女性)

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活動を終えて
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全体的な被災地の「今」の傾向は、以下のように感じました。
・今後の復興過程で起こり得る生活課題がよく分からないために、困りごとが伝えられない方がいる。
・ 潜在的な福祉ニーズ対象世帯の復旧の遅れや生活環境の悪化の心配(「大丈夫」という言葉を真に受けてよいか慎重な判断が必要)
・「眠れない」「やる気が出ない」「過労・ストレス」「なんだか分からないけど気持ちが沈む」「悲しい」「なんとなく調子が悪い」などのキーワードが良く聞かれ、こちら側の声かけに涙を浮かべる方が多い。
・ 季節の変化による寒さ対策(防寒器具購入、DIYレベルの簡易修繕など)、物資提供の必要性。
・ キッチンが使えないという物理的課題、心身の疲れにより、簡易または粗末な食生活を送っている方が多数。食事への対応は生活機能の中でも後回しになりがちだが、じわじわと心身を蝕んでいくため健康被害につながりやすい。台所の修繕や体調安定の目途が経つ頃までは継続的な支援が必要。
・近しいが故に、周囲の目を気にしたり、遠慮や気兼ねで積極的に支援を受けようとされない方も多いため、ある程度のおせっかい的な介入が必要か。これまでの活動を通じて、「よそ者の方が話しやすい」というパターンもあるようなので、地区から少し離れた立場の地元支援者との接点(炊き出しやサロン、足湯等の集いの場、運動教室、お楽しみイベントなど)が積極的に作れると、気分転換ができたり、安心して心の内を吐露されたりする方も増えるかも知れない。
 第3陣の派遣は、9月12日(月)~14日(水)を予定しています。
13日(火)には、長野市災害ボランティア委員会の協力を得て、2019年に千曲川の氾濫で被災した長野市の地元復興支援団体「炭火焼肉ジンギスカンもんも」さんによる炊き出しが振舞われます。長野の復興の歩みをぜひ共有頂き、小松の皆さんの悩みや不安の解消、心の拠り所になればと思います。
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RSY活動支援募金にご協力ください!
(随時受付中)
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この支援金は、スタッフの現地派遣や情報発信、被災者への生活支援プログラ
ムのために活用致します。<銀行振込>
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特定非営利活動法人レスキューストックヤード
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石川県小松市災害ボランティアセンターへ 資器材をお届けしました!(第2報)

RSY事務局です。
石川県より要請を受け、RSYスタッフ・秀島が、本日小松市災害ボランティアセンターへ、ハイエース1台分のボランティア活動資器材をお届けしました。
お盆期間で大渋滞の中、往復8時間以上の運転となりそうですが、昨日、福井県南越前町災害ボランティアセンターへ搬出した資器材を含めて、現地でボランティアや資材が不足する中で、被災された方々の生活再建に少しでもお役立て頂ければ幸いです。
名古屋市では、「なごや災害ボランティア連絡会」(市・市社協・レスキューストックヤード・各区災害ボランティアグループ等)、(社)名古屋建設業協会及び名古屋市が「災害ボランティア活動用資器材の管理に関する協定」を交わし、平成12年9月の東海豪雨による災害救援のために寄贈された資機材の保管や搬出入、平常時の連携などを取り決めています。
その協定のもと、名東区にある名古屋市等が設置した倉庫(以下 名東倉庫)にて資機材の管理をしているところです。また、令和3年度には(社)名古屋建設業協会にご協力いただき、さらに市内4か所で資機材の分散管理を行うことができました。
今回は、お盆休暇中にも関わらず、中川区の株式会社山田組様、名東区の中部土木株式会社様のご協力を得て搬出をサポート頂き、迅速な対応につながりました。この場を借りてお礼申し上げます。
私たちの活動は、日本財団「令和4年8月大雨被害に関わる支援活動」助成金により実施しています。

今後の台風・風水害にご注意下さい

RSY事務局です。
東北北部地方の雨も続いており、東海・関東地方への台風上陸も予測され、厳重な警戒が必要です。今一度、お住まいの地域のハザードマップや、気象庁等の各種ホームページ、市町村から発令される警戒情報等にご注意下さい。
また、以前にRSYニュースレター「あるある」で掲載した、台風・風水害対策の記事や、水害後の生活再建の手順を分かりやすく伝える冊子「水害にあったときに」等(震つな発行)を改めてご紹介します。
コロナ禍での避難を考える場合は、マスク・手指消毒・体温計・スリッパ(床に散ったウイルスを拾わない)・ポリ袋(使用済みマスクやティッシュなどを密閉して共用のゴミ箱に捨てる)などの衛生用品も忘れずにご持参ください。コロナ禍であっても、河川氾濫や土砂崩れの危険区域にお住まいの方は、迷わず安全な場所にある避難所へ早めに避難しましょう。
ご自身や、ご家族、ご近所の方々の備えにお役立て頂ければ幸いです。
★気象庁・キキクル
お住まいの地域の洪水、浸水、土砂災害などの情報が一目で確認できます。
★RSY機関紙「あるある」
台風対策
★水害にあったときに冊子版(震つな作成)
冊子版では、写真やイラストを用いて、
1.まずは落ち着いて(ある程度の期間がかかるので慌てずに)
2.必要な手続き(役所や保険会社、税務署など手続きもいろいろ)
3.家屋のかたづけと掃除(何をどうすればいいのか写真とイラストで解説)
4.水害からの生活再建「私の場合」(被災者の生の声を掲載)
という構成で、水害にあった際の対応について情報を掲載しています。
★水害にあったときにチラシ版
★水害後の家屋への適切な対応
冊子・チラシを補完する「水害後の家屋への適切な対応」(A4判4頁)を作成しました。合わせてご利用下さい。

石川県小松市、福井県南越前町へのRSYの支援について(第1報)

RSY事務局です。
昨日、8月11日(木・祝)、7日(日)に続き、小松市災害ボランティアセンターからの要請を受け、常務理事・浦野、事務局スタッフ・秀島を現地派遣し資器材の提供等を行いました。
また、その足で福井県南越前町災害ボランティアセンターにも立ち寄り、地元社協、県社協、支援PのYさんらと共に、今後必要な支援について意見交換しました。以下、浦野からの報告です。
※なお、スタッフについては、ワクチン3回摂取、当面2週間の健康状態良好、抗原検査陰性を確認した上で派遣しております。
1.石川県小松市の状況
市災害VCから要望のあった、ダクトファンやサーキュレーター、栄養ドリンクや、N95マスク等の生活物品をお届けしました(資材は震つな協力)。大まかな泥は片づけられつつあり、床下の泥かきや、家屋の乾燥・消毒・カビ対策のフェーズに入ってきています。水害発生から1週間以上が経ち、住民や社協職員、ボランティアスタッフの方々にも、疲労の色が見られ、週末から来週にかけての雨に不安を感じる声も多数ありました。しかし、地区の中に在宅避難者の支援拠点ができるなど、住民同士の主体的な助け合いの姿も見られています。
(被害状況)
・被災家屋は、床上262世帯、床下655世帯(8月10日・県発表)
・断水箇所は依然として61戸(山間部)、給水車対応
・避難所は小松市内のホテル避難者7名を除き、県内全て閉所
(小松市災害ボランティアセンター)
・10日までの約200件のニーズに対し、1,013名のボランティアが対応
・1日平均300人~400人が活動(11日は428名)
・運営は地元ボラで回されており、近隣社協や市、こまつ災害ボランティア連絡会からの応援も入っていて、落ち着いた雰囲気で、きめ細かい対応が展開されている。
(被害大きかった中海地区の様子)
・災害ボランティアセンターからの派遣に加え、消防団も家屋や側溝のが泥かき、災害廃棄物の撤去などを行っており、前回訪問時から道路の泥やがれきは随分減り、床板を上げて乾燥させている世帯が増えた印象。災害廃棄物の道路上の山積も見られず、きれい。
・乾いた泥が細かな砂となって舞い、目の炎症や吸い込みによる体調不良が心配される。
・床上浸水の一部は漏電の危険があるということで停電中の箇所あり。一部2階で生活している方もいるが、通電してない場合は親戚縁者区宅で生活を継続している模様。
・電気・ガス・水道等のライフラインは基本的に使用可。
・地区の中心にある公民館が復旧し、「救護所」という看板を掲げ、地区住民(各種団体、住民ボラ)が中心となり、食料・冷たい飲料水・生活物品(洗剤、タオル、軍手など)の配給、住民・ボランティアの休憩スペース、ひとり暮らし高齢者の見守り、相談等を行っている。実質的な在宅避難者の支援拠点として機能。女性が多く、「何をすればよいか分からないが、まずは来てみてやれることをしている」とのこと。他地域でも学ぶべき取り組みと感銘。
・アルファ化米、タオル、飲料水、カップ麺類などは奥の部屋にストックされており、各所から支援も届いている様子。
・地区独自で、やきそばやピザ、かき氷など、キッチンカーによる炊き出しも受け入れており、温食・冷食の提供が行われている。
(住民の声)
生まれてからずっとこの地区に住んでいるけど、こんな経験は初めて。ものの10分で水がきた。つくづく水を甘く見てはいけと思った。昨年のちょうど今頃夫が亡くなり、今は一人暮らし。もし生きていたらこんな時頼れたのにと思うと悲しい。あの日は気づいたら前の川(梯川)が溢れて、道路に水が流れてきた。怖くなったので近隣市にいる息子に電話し、迎えに来てもらった。10:30頃、すでに膝丈まで水が来ていて、家の前まで車が止められず、水の中を息子に手を引かれながら車まで歩いた。怖かった。ずぶ濡れで着替えもなくガタガタ震えていた。通行止めも多く道も混んでいて、ようやく息子の家にたどり着いたのは20:00頃だった。
自宅に戻ると玄関のすぐ下まで水の跡があり、床下は泥だらけ。息子が片づけに来てくれていているので、災害ボランティアセンターには頼んでいない。私よりもっと大変な被害にあっている方がすぐ近くにいると思うと申し訳なく、自分は頑張らなくてはと思う。知っている方ばかりがひどい被害にあい、お宅の前を通ることすら、申し訳ない気持ちになってしまう。公民館に行くのは、コロナの感染を心配した息子から「人が一杯いると危険」と止められていたが、ひとりでいるのが心細く、少しでも気分転換になればと思い、さっき思い切っていってみた。地区の方が何人か声をかけてくれてとても嬉しかった。温かいやきそばやピザも頂き、ありがたかった。今、こうして声をかけてくれただけでも、本当に嬉しくて涙が出て来る。(80代・女性)
うちは床下浸水だった。ライフラインは普通に使えるし、床上の物は特に被害もないので、今のところ困ることはない。床下の泥も気になったので、ボランティアさんに確認してもらった。でも対岸の床上浸水のお宅の一部は、夜電気がついていないところもある。2階で生活している人もいる。(50代・女性)
床上の泥や家財道具等の廃棄は随分進んだ。これからは、床下や側溝の泥の撤去が中心になりそう。床下の断熱材の撤去も大変。来週から雨がふることもあり、側溝のつまりを心配する声も聞かれている。とにかく目の前の泥をまず片づけることに精一杯で、その後の細かい作業が続くことまでは、皆さんも僕らも頭が回っていない状況。住民の方々にはアルファ米なども提供されているようだが、水も電気も復旧している家屋が多いため、サトウのごはんのような、味付けなどの加工のない普通の食事の方がありがたいと言っていた。住民の疲労もかなり大きく、買い物や1回の食事の用意も大変そう。(地元ボランティア)
これらの活動は、日本財団「令和4年8月大雨被害に関わる支援活動」助成金により実施しています。
2.福井県南越前町の状況
県のボラバス100名を含め、1日500名近いボランティアの受け入れに奔走。近隣社協職員等合わせ、総勢40名程度でセンターを運営。RSYからは、水害にあったときにチラシ・冊子、床下消毒チラシ、栄養ドリンク、水、N95マスク、タオル等をお届けしました。現地によれば、床下の泥撤去ニーズが今後増える見込みだが、資材不足が心配とのこと。断水エリアの生活状況も心配されていました。
3.RSYの対応について
★南越前町災害VCへボランティア活動資器材を発送しました!
本日、現地からの要請を受け、6名のボランティアさんと共に、一輪車やスコップ等のトラックへの積み込みを終え、昼過ぎに現地に出発しました。4トントラック一杯分の資器材は、本日16時頃には、現地に到着予定です。昨夜のよびかけにも関わらず、二つ返事でお答え頂いた頼もしいボランティアの皆様。いつも助けて頂き、本当に感謝しています。ありがとうございました!
★今後の生活再建に向けたサポートを検討中
大まかな泥かきの目途が着くと、その後は数か月にわたり細かい作業が続きます。また、今後も心配される台風や大雨で心は休まらず、心身の疲れもさらに大きくなることが予想されます。
安心して一息つける居場所の継続や、各種支援制度、家屋修繕、健康やお金等に関する具体的な相談・助言機能も必要となることが見込まれます。RSYは過去の経験と、ネットワークの協力を得ながら、被災された方々のペースに応じたお手伝いを必要に応じてタイムリーにお届けできるよう、地元キーパーソンらと連絡をとりつつ、今後の対応を検討していきます。
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夏期休業のお知らせ

レスキューストックヤード事務局です。
新型コロナ感染症拡大の第7波のただ中であり、
連日街中で救急車を見かけることが多いです。
そんな中でも自然災害は待ったなしで
山形、新潟、石川、福井が水害となっており、
水害冊子や資機材貸し出しの問い合わせが入っておりまして
本日は、急な呼びかけにもかかわらず、
6人のボランティアさんが協力してくださり
無事に南越前町に資機材を搬出しました。ありがとうございます。
台風の接近、上陸の予報もでており
スタッフ一同緊急体制でおりますが
通常業務は、下記の日程で夏期休業させていただきます。
ご不便をおかけいたしますが、ご了承ください。

名古屋事務所(ふくしま支援室共)

8月13日(土) ~ 15日(月) 

★8月16日(火)より、通常通りです。

RSY主催 「災害ボランティア研修会」参加者募集のお知らせ

RSY事務局です。
この度、RSY主催事業として、下記の研修会を開催することとなりました。各地で災害が発生している状況の中、いざという時に困っている人のために役立つスキルを一緒に身に着けましょう。ご興味のある方は、ぜひご参加ください。
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RSY主催
「災害ボランティア研修会」参加者募集のお知らせ
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〇目的
災害時に被災者の困りごとを早期発見すると共に、心身の健康と活力を守るための、コミュニケーションツールとして効果的な、「炊き出し」「足湯ボランティア」「サロン」の3つのプログラムについて学び、実践力を身に着けます。コロナ禍でも安全に活動するためのポイントも学びます。
〇日時/場所
・日時:2022年8月22日(月)~24日(水)の3日間
・場所:RSY事務所(〒461-0001名古屋市東区泉1-13-34名建協2階)
〇募集人数
10名程度
〇参加条件
・参加条件:災害が発生した際に、可能な限りRSYボランティアとして現地(名古屋市内外)で活動する意思のある方(現地入りの際は、交通費・宿泊費はRSYで負担を検討します)
・下記のいずれかのパターンで参加可能な方
パターン1:8月22日・24日参加
パターン2:8月23日・24日参加
パターン3:8月22日~24日参加
〇参加費用
・無料
〇スケジュール・プログラム内容
※社会情勢に応じて、一部内容が変更になることがあります。
【8月22日(月)】
9:30~10:00 自己紹介・アイスブレイク
10:00~12:00 講義①「炊き出し&場づくり」について学ぶ
12:00~13:00 休憩
13:00~15:20 演習①「炊き出しを作ってみよう!(炊き出し実践)」
15:20~15:30 休憩
15:30~16:00 ふりかえり・まとめ
【8月23日(火)】
10:00~10:30 前日の振り返り・アイスブレイク
10:30~12:30 講義②「足湯ボランティア」について学ぶ
12:30~13:30 休憩
13:30~15:20 演習②「やってみよう!足湯ボランティア」
15:20~15:30 休憩
15:30~16:00 ふりかえり・まとめ
【8月24日(水)】
9:30~11:45 炊き出し・足湯&サロン準備
11:45~13:00 演習③「あったか食堂(実践)」
※実際に周辺地域住民の方を招いて、食事と足湯&サロンを提供します。
13:00~13:30 食事・休憩
13:30~14:00 片づけ
14:00~14:15 休憩
14:15~15:00 ふりかえり・まとめ
〇参加申し込み
8月15日(月)までに、下記の申し込みフォームよりお申込み下さい。
〇問い合わせ
認定NPO法人レスキューストックヤード(RSY)/担当:浦野
〒461-0001 名古屋市東区泉1-13-34 名建協2F
TEL:052-253-7550   FAX:052-253-7552
Mail info@rsy-nagoya.com
※この研修会には、愛知淑徳大学「災害時活動支援演習」の一環として学生も参加します。

【拡散希望!震災つな企画】 オンライン研修会(生活支援・技術系)のご案内

みなさま
お世話になります。RSY事務局です。
RSYが事務局をつとめる「震災がつなぐ全国ネットワーク(震つな)」の取り組みとして、2つのオンライン研修会が開催されますのでご案内します。
参加費無料・どなたでも参加可能です。
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【拡散希望!震災がつなぐ全国ネットワーク企画】
オンライン研修会(生活支援・技術系)のご案内
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新型コロナの第7派到来や、各地で大雨・地震の被害が心配されています。震つなでは、2021年度・真如苑・助成事業の一環として、2つのオンライン研修会を開催する
ことになりました。
会員の皆様のスキルアップと共に、周囲にぜひ「これからボランティアを始めたい」と思っている方、または、「コロナ禍で活動に思うように取り組めていない」という方があれば拡散下さい。沢山の方々の参加をお待ちしております。
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★研修1/7月25日(月)19:00~21:00
つながろう!足湯ボランティア
~コロナ禍の被災地で活動を続ける想いを語り合い、
お互いのノウハウを共有しよう~
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<目的>
 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、被災地での生活支援プログラムの在り方が見直されています。「感染しない、させない」ために、気を付けるべきポイントを押さえながら、今現在、被災地で活動に取り組んでいるボランティア団体をお招きし、活動への想いや悩み、工夫したことなどを共有します。
出水期を迎える中、各被災地で被災者一人ひとりの声に耳を傾け、心と身体を支える「生活支援プログラム」が途切れることのないよう、互いに学びを深め、励まし、協力し合える団体・個人のつながりづくりを目的とします。
<内容>
★足湯ボランティアのツール
「知ってみよう!やってみよう足湯ボランティア」
動画&パンフレット(新規)の紹介
※参加された方の中で、希望者には、動画データ(MP4/DVD版)と
パンフレット(紙)を進呈致します。
★リレートーク
コロナ禍で足湯ボランティアを継続している学生ボランティアグル
ープを招いて、活動の様子を伺います。
●地域社会災害サポートチーム(DCST)「おれんじぴーす」(熊本
県)
●被災地支援チーム「OKBASE」(佐賀県)
●東北大学課外・ボランティア活動支援センター学生スタッフSCRUM
(宮城県)
●福島大学災害ボランティアセンター(福島県)
★参加者交流・感想の共有
<申し込み/期限7月24日(日)>
下記フォームにご記入ください。
※前日までにZoomアドレスをお送り致します。
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★研修2/7月27日(水)18:30~20:30
水害後の修繕待ち家屋等でのDIY事例
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<目的>
毎年各地で発生する水害。被災件数が多いと修繕までに数ヶ月待つことも多く、夏場に発生した水害であっても業者による修繕が冬場になることも珍しくありません。また、修繕費用を捻出できない世帯もあり、住環境が整わないまま生活を続けなければならない方々も居ます。本企画では、被災地支援を行う者同士が、水害後の家屋
等への業者による本修繕前に、日曜大工レベルでできる事例を出し合い、互いのスキルアップにつなげることを目的にしています。
<内容>
★事例紹介
・「水害にあったときに」(冊子およびチラシ)、「水害後の家屋への適切な対応」では触れられていない、清掃・乾燥・消毒・修繕前の工夫など
・特別な工具(電動工具等)を必要とせず、材料がホームセンター等で揃う程度の内容
(例)プチプチシートやプラダンの活用、清掃時の工夫(道具類や養生方法等)、床下乾燥期間中は生活動線にコンパネを敷く、家にあるもので活用できるモノの紹介
(事例発表者)
●風組関東(小林さん)
●災害救援レスキューアシスト(中島さん)
●ピースボート災害支援センター(上島さん)
★参加者意見交換
<申し込み/期限7月25日(月)>
下記フォームにご記入ください。
前日までに、Zoomアドレスをお送り致します。
————————————————————————–
この研修は2021年度・真如苑助成金のご協力を頂き開催致します。
<問い合わせ先>震災がつなぐ全国ネットワーク(震つな事務局)
461-0001 名古屋市東区泉1-13-34 名建協2階 RSY内
TEL:052-253-7550 / 080-2047-0271
FAX:052-253-7552
<企画・運営>震つな幹事
避難生活チーム
薮田栄和(個人会員)
北村育美(個人会員)
青山織衣(団体会員・大阪ボランティア協会)
浦野愛(事業担当/RSY)
技術系チーム
上島安裕( ピースボート災害支援センター)
小林直樹(風組関東/代表)
中島武志(災害救援レスキューアシスト)
松山文紀 (事業担当/災害対応NPO・MFP)

6月19日に発生した能登半島沖の地震について

みなさま

お世話になります。
RSY事務局です。

6月19日(日)の午後3時ごろ、能登半島沖でM5.4の地震が発生しました。これに伴い、RSYは、2007年3月25日の能登半島地震の支援で繋がりのあった、石川県穴水町の社会福祉協議会、同町ボランティア連絡協議会、輪島市在住の方などを通じて、情報収集を進めてまいりました。

報道にもあったように、震源地となった珠洲市を中心に、神社の鳥居の倒壊や、お寺の墓石のズレ、家屋の散乱、ガラスの飛散などが散見されたようですが、いずれも局所的であることと、穴水町をはじめとしたその他の地域では特に被害の報告はないということで、スタッフ一同、ホッと胸をなでおろしたところです。

<地域の皆さんの声(6月19日~20日の聞き取りより)>
・珠洲市社協の担当者と連絡が取れました。社協事務所に向かう道中の見える範囲では、大きな被害は見当たらないものの、鳥居が崩れていたという報告がありました。(穴水町社協職員Hさん)
・大丈夫です。しかし、けっこうな揺れでしたから心配した人もいたと思います。町内で聞いた範囲では、被害はないみたいです。珠洲市の知り合いに連絡を取ったところ、棚の荷物などは落ちたようですが、家屋の被害はなかったようです。(穴水町ボランティア連絡協議会Tさん)

・輪島市や能登町では屋内散乱などはほとんどない様子です。珠洲市内は、屋内散乱は特に商店が酷いほか、道路の地割れなども発生しています。珠洲病院は、水道もガスも復旧しており、入院患者などへの影響はなくなった模様でした。(輪島市在住/病院勤務Kさん)

この地域では、昨年9月に発生した震度5弱を含め、直近1年半で150回以上の地震がが観測されています。今年は能登半島地震から15周年ということで、穴水町に代表理事・栗田が基調講演の講師として招かれ、今後の発生が心配される災害として、珠洲群発地震にも触れていました。
その中で紹介した、殻変動学の専門家・鷺谷威教授(名古屋大学減災連携研究センター)の下記のコメントを皆さんにも共有致します。
<珠洲群発地震について>
「能登半島の群発地震は2020年頃から続いており、現在も衰えていません。これは地震の多い日本列島でもかなり珍しい現象で、従来あまり注目されていなかった場所ということもあり、その原因が何なのか、今後どうなるかについて、専門家も首をかしげている状況です。活動開始以降、地震は場所を変えながら続いているように見え、ただ、全体としての活動は落ちていません。これまでのところマグニチュード5、震度5位が最大だったと思いますが、群発する中で一回り大きい地震が起きる可能性もありますので、当面(数ヶ月単位)は注意を続けて欲しいと思います。特に家具を固定する、寝る部屋の安全を確保する、といった点が重要と思います。」

今回の地震の影響も含め、今後しばらくは予断を許さない状況です。現地の皆さんには、改めてこれらの情報をお伝えしつつ、各自の備えにつなげて頂けるよう、働きかけていければと考えております。

【再送】東日本大震災メモリアル企画・七ヶ浜・RSYオンライン交流会

皆様

お世話になります。RSY事務局です。
RSYはおかげ様をもちまして、本日で設立20年を迎えました。これまで私たちの活動を、長きにわたり応援し、支えて頂いた皆様に、心から感謝申し上げます。本来ならばお一人おひとりとお顔を合わせながら、想いをお伝えすべきところですが、コロナ禍も相まってそれが叶いません。
25周年には、ぜひとも皆様と直接お会いできるよう、私たちももうひと踏ん張りしたいと思いますので、スタッフ一同、引き続き、ご理解・ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。
さて、掲題の3.11東日本大震災メモリアル企画ついて、現在までに44名のお申込みを頂いておりますが、まだ残席がありますので、お時間の許す方はぜひご参加ください。ご案内は文末に添付致します。
また、本日の朝日新聞の朝刊にRSYの取り組みが紹介されました。
七ヶ浜町で運営サポートを行っていた「七ヶ浜みんなの家きずなハウス」で、スタッフとして活躍してくれた、地元の若者のコメントや、常務理事・浦野の取材記事が掲載されています。こちらもぜひご覧下さい。
 皆様のご参加をお待ちしております。
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RSY主催事業 東日本大震災企画
七ヶ浜・RSYオンライン交流会
~震災の記憶を次の世代に引き継ぐために~
———————————————————————○目的
宮城県七ヶ浜町で、東日本大震災を経験した住民の生の声を手掛かりに、震災の記憶を辿りながら、地震の揺れ、津波避難、避難生活の3つのフェーズで「いのちを守る」ためのキーワードを確認します。また、震災から11年を迎えた町の現状と住民の心情、地域づくりに向けた住民による新たな取り組みの様子を教えて頂きます。同時に、長い生活再建の過程を下支えしてきた「人との出会い・触れ合いがもたらしたもの」にも触れながら、これからの未来を担う若者とともに、この地域で切迫する南海トラフ地震等への備えを学び、先災地の想いを受け止める機会としてこの交流会を開催致します。※七ヶ浜町の被害概要とRSYとの関わり
七ヶ浜町は仙台市から15㎞ほど北東に位置し、東北いち小さい海沿いの町。人口は約1.8万人。東日本大震災で12.1mの津波被害を受け、町の3分の1が流出。
死者108名、行方不明者2名。全壊674世帯、大規模半壊236世帯、半壊413世帯、一部損壊2,600世帯の家屋被害。
町内36カ所にピーク時で6,143名の町民が避難。その後町内6カ所421戸の建設型仮設住宅が建ち、2017年3月閉所後は、高台住宅団地(5カ所194戸)、災害公営住宅(5カ所212戸)に転居し、現在に至る。

RSYは2011年3月24日よりスタッフ・ボランティアを派遣し、2021年3月末までの10年間拠点を置き、復興のまちづくり、人づくり、つながりづくりに関わり、現在も交流を続けています。

★詳しくは、
『レスキューストックヤード・We Love七ヶ浜~東日本大震災被災者支援10年

の軌跡~』をご参照ください。
https://drive.google.com/file/d/1VO–7_RKeFwHmvj_–nzfDXowI6aH8wB/view?usp=sharing
○日時
2022年3月11日(金)16:00~18:00○実施形態・申し込み方法
Zoomによるオンライン
★ご希望の方は下記フォームよりお申込みください。
後日Zoomアドレスを発行致します。
https://forms.gle/kYap7nz8zG1oA562A
○ゲストスピーカー/内容
●渡辺洋子さん、功さん
自らの被災体験から、揺れ・津波避難・避難生活における教訓、地域の支え合い、ボランティアとの出会いがもたらしたものなどについてお話頂きます。
●きずなFプロジェクトの皆さん
七ヶ浜町出身の高校・大学生・社会人を中心としたグループ。当時幼児・小学生だった子どもたちが、断片的な自らの震災の記憶を、町民の体験を聞き、補いながら伝承活動を行っています。活動への想いと、災害を経験していない同世代の若者に伝えたいことをお話頂きます。
●石木田裕子さん(七ヶ浜町住民/元RSY七ヶ浜スタッフ)

震災から11年を迎えた七ヶ浜の現状と、地域での新しい取り組みの様子をお話頂きます。

●参加者交流タイム、質疑応答

※この事業は、Give One、デンソーハートフル基金様からのご寄付により開催致します。

【問い合わせ】(担当:浦野・横田)
認定NPO法人レスキューストックヤード(RSY)
〒461-0001 名古屋市東区泉1-13-34 名建協2F
TEL:052-253-7550   FAX:052-253-7552
Mail info@rsy-nagoya.com

RSY・令和3年8月豪雨水害への対応について(第10報)

みなさま
新年あけましておめでとうございます。RSY事務局です。
本年もよろしくお願い致します。

さて、RSYは8月27日より、8月11日からの大雨で被災した佐賀県武雄市を中心に支援活動を継続しています。

水害発生から約4か月半。季節は夏から秋、そして冬へと移り変わりました。被災された方々は、経済的不安や次の災害を懸念しながらも、毎日の生活の営みは続いていくため、立ち止まることなく家屋修繕や寒さ対策などに追われています。

短期間での2度の水害は、人口流出や、これに伴う高齢化や地域の担い手の減少、生活困窮世帯の増加など、従来課題の進行に大きく拍車をかけたとも言われています。

私たちはこれまでの活動を通じて、住民の方々が、あまりにも過酷な現実を前に、諦めたりくじけそうになったりする心と必死で闘いながらも、日々をひたむきに生きる姿を目の当たりにしてきました。

そんな中、「一般社団法人おもやい」や「佐賀災害支援プラットフォーム(SPF)」などの地元団体は、今後の生活設計において、自ら選択肢を見出し、選ぶことが難しい方々に対して、「それでもこのまちで生涯を終えたい」という願いを尊重し、一緒に悩み、不安や辛さを分かち合いながら、解決のための方法を懸命に模索し続けています。

また、県外団体受け入れのガイドラインを作成し、家屋保全のみならず、最後の砦ともいえるボランティアとの出会いや、励まし、気遣い合える「ひとの関係性」が絶たれない方法を、最善を尽くして考えて下さいました。

このような幾重にも連なる地元の勇気あるチャレンジや配慮と、全国各地の人々の関わりが、住民の方々の日々の生活を支えています。以下、RSYの10月~11月の活動報告です。

★この取り組みは、日本財団助成金「令和3年8月豪雨」からのご支援を頂き実施しています。

12月の活動も追って配信致します。

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64世帯中、54世帯が被災し、9割が床上浸水の被害を受けた武雄市久津具(くつく)地区。RSYはおもやいを通じて、10月から月1回、この地域に拠点を置く福祉系NPO法人「みつわ」が主催する、『地域共生カフェ・駄菓子屋笑美屋』のサロン活動をお手伝いしています。
みつわは、災害後から、おもやいや県外団体らと連携して、生活物品や炊き出しの提供を継続しており、住民が集い、情報交換やボランティアとの交流の場として、10月からサロン活動を開始。代表のAさんは、このサロンを助走に、来年度以降、災害復興と福祉のまちづくりの地域拠点に発展させていければと前向きな想いを語られています。RSYはこれに共感し、今後も、活動をサポートしていきます。

【10月の活動】
報告者:RSYボランティア/加藤さん・藤井さん
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1.個別訪問
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8月よりおもやいを通じて個別訪問をさせて頂いた要配慮者世帯を再訪問。健康チェックと生活環境の改善を行い、気になることはおもやいスタッフへ報告しました。

また、駄菓子は「レジで半額」に。大人も子ども、じっくり品定めしながら買い物を楽しみ、懐かしのお菓子を手に、笑顔も見られました。他にも、おもやいのコーディネートのもと、引き立てコーヒーの提供や看護チームによる健康チェック、物資配布提供、マッサージコーナーもあり、一つひとつの丁寧な関わりが住民の皆さんの癒しや安心感につながっていると感じました
★住民の声
・畳屋さん、大工さん、電気屋さん、仏具店さん等々、来客が途絶えず、水害から家を空ける事が出来なかった。今日もこれから人が来るからゆっくりはできない。料理は何とかやっている。でも、みつわのお弁当配布はありがたかった~。(60代・女性)
・土日の休みに人が沢山来るね~。何でかな、熟睡が出来ない、途中で目が覚める。料理もまだする気にはなれない。(60代・女性)=========================================【11月の活動】
報告者:RSYボランティア/加藤さん・菊池さん・RSY浦野
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1.サロンサポート
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●日時:11月28日(日)/12:00~15:00
●場所:久津具公民館
当日は、大人25名、子ども3名が参加しました。恒例の駄菓子屋コーナーは、西九州大学の学生サークル「オカベース」から2名の学生さんがサポート下さいました。
今回、RSYは、水害から3か月が経過してもなお、なかなか解決の目途が立たない食と健康の課題について頭を悩ませていたところ、熊本県御船町の「みふねしあわせ日和~ごはん日和~」の皆さんから、炊き出しのお申し出を頂きました。
御船町はRSYが地域拠点「かたらんな交流館」を通じて、避難所や仮設住宅、子どもの交流、分散した集落のサポートなどに関わらせて頂いた地域です。
温かく、栄養いっぱいのおかずやスープと、御船町が誇る吉無田高原の湧き水から作られたおいしいお米をおにぎりにして、100人分の昼食を提供を頂きました。この活動には、浄土宗テラネット、DRT JAPAN NAGASAKIにもご協力頂きました。また、フードバンク熊本様より、健康茶やみかん、ラーメンやレトルトカレーなどの食品や生活物品の提供も頂きました。
「私たちが受けた恩を少しでも皆さんにお返しできれば」というリーダーのMさんの想いに答えるように、地域の方からは「ボリューム満点でおいしい!」「遠くからわざわざ来てもらってありがとう」「御船町の恐竜博物館に行ったばっかりだよ!」などのコメントがきかれ、つかの間の交流を楽しまれました。沢山の人の手を介して作られた、真心一杯の手の食事は、住民の方々の心と身体を温めてくれたようでした。災害の種類は違えど、被災することの辛さや、これまでの苦労にお互い想いを寄せながら、ねぎらいの言葉をかけ合う姿に、被災地と被災地がつながる意義を改めて感じました。当日会場に来られなかった方には、個別訪問にてお届けすることができまし
た。
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2.あったかごはんプロジェクト準備会
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サロンや個別訪問を通じて住民の皆さんとお話する中で、食環境がなかなか整わない課題の背景が垣間見えてきました。
キッチンの修繕が進まず物理的な調理環境が整っていない、料理を作るという気力が沸かない、食事を作ったりみんなで食卓を囲んで楽しむ機会や余裕を自ら作れない、経済面の負担により食事にお金がかけられない、もともと孤食・・など、事情は様々なようです。
RSYも皆様からのご協力で食料品の提供をさせて頂いておりますが、単なるものの提供だけでなく、食事の場を介して、作る・食べる楽しみを思い起こし、人との関わりを感じながら、暮らしの感覚を取り戻すお手伝いができないかと、「あったかごはんプロジェクト」を実施することになりました。オカベースのKさん、Tさん、おもやいボランティアのRさんたちとの共同企画として、12月に実施することとなりました。
★住民の声

・棚も来て、布団もきて、徐々にやっと落ち着いてきました。建具も入って、扉も閉まるようになったので、久しぶりに1階の畳の部屋に寝られてよかった。これまで2階で娘とひとつの布団で二人で寝ていたのでようやくゆっくり寝られます。でもこれからどんどん寒くなるからね。暖房器具を買うのも大きな出費になるからどうしようかと思っていました。それに最近、食が細くなって、体重も45㎏を切ってしまったの。最初はやりたいこともあったけど、今回いろんなものが水害で流されたから、もう欲しいと思うものはなくなっちゃったな。前はお裁縫もやってたんだけど、ミシンもなくなっちゃったし、お正月用に新しく買ったもちつき機も。でもいつまでも後ろを向いちゃだめなんだ。前を向いて頑張るしかない。(80代・女性)

・大工さんに修繕に入ってもらっていますが、作業は部屋ごとに少しずつ進んでいくので、私たちは家の中を転々している状況です。1階は断熱性もまだ低いから寒くて。これから雪も降るし、暖房器具が無いと耐えられないだろうな。でもやっとキッチン回りが整理されて、料理が作れるようになりました。でも、夫と一緒に早寝早起きして、体調には気を付けていたのに、夫が病気が発覚して心配で夜眠れないの。私は前回の水害でも被災したの。家の修繕をしている間、私たちはアパートに一時滞在してたんだけど、狭くて閉鎖的な空間だし、知り合いも近くにいないから寂しくてね。今回はそれが嫌で、不便だけど自宅にとどまる選択をしました。やぱり地域のつながりって、何より大切だと思います。(70代・女性)

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3.くつく・ながのオンライン交流会
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2019年に千曲川の決壊で被災した長野市。この災害でご縁を頂いた『長野市災害ボランティア委員会』の皆さんに武雄市の状況を報告したところ、「とても他人事とは思えない。武雄の皆さんと恩交わしがしたい」と申し出て下さいました。当日は、みつわ代表Aさんと、委員会の9名、RSYより2名が参加し、現状報告と、長野での復興のまちづくりに関する取り組みについて意見交換しました。

その結果、被災した農地を再生した「ベジじばファーム」から新鮮野菜のお届け、寒い冬を温かく乗り越えるための「手作り猫はんてん」の制作、RSYも立ち上げのお手伝いをした長野市豊野区の地域拠点「まちの縁側ぬくぬく亭」との交流、1月のサロンへの参加が決まり、今後の継続的な関係づくりへの足掛かりとなりました。
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4.作業系活動のサポート
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おもやいには、現在も作業系ニーズが寄せられています。今回、RSYボランティアのKさんが、コミサポひろしまの皆さんと一緒に、壊れた石垣の積み直し作業を手伝わせて頂きました。いずれも行政の制度では対応しきれない案件ばかり。制度の隙間を埋める取り組みに果敢に挑む、地元団体の想いを垣間見たようでした。

●おもやいでは、スマートサプライを通じて募金をまだまだ
受け付けています。
https://smart-supply.org/projects/omoyai-202108
これは、遠くからでもできる支援です。ぜひともご協力お願いします。
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RSY活動支援募金にご協力ください!
(随時受付中)
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この支援金は、スタッフの現地派遣や情報発信、被災者への生活支援プログラ

ムのために活用致します。<銀行振込>
三菱UFJ銀行 本山支店 普通3505681
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※「カツドウキフ 寄付者のお名前(カタカナ)」とご入力ください。
<郵便振替>
00800-3-126026
特定非営利活動法人レスキューストックヤード