台風19号の対応【長野市】について(1月25日)

みなさま

RSYは台風19号で甚大な被害を受けた長野市豊野区を中心に支援活動にあたっています。10月14日から活動を開始し以来、3カ月が経ちました。現在は2週間に1回のペースで現地に通い、活動を継続しています。

以下、RSYスタッフ・浦野からの報告です。

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被災された方々の生活状況
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避難所は12月で全て解消されましたが、被災された方々は市営住宅や、親せき宅、自宅などで避難生活を継続しています。日中地域には、大工道具の音が鳴り響き、修繕作業が進んでいる家屋も見られます。

しかし一方で、「家が直るのは次の正月ぐらいかな」「まだ解体するかどうか迷っている」という声も。業者の確保やお金の問題は個人差が大きいので、再建の流れに乗れていない方々は、今も先の見えない不安な生活を送っています。
また、今年は暖冬と言えども、市内は霜が降りたり、水たまりに氷が張る日もあります。災害支援の仲間によると、壁や床が無くなった1階部分から、階段をつたって2階に冷気が上がり、冷蔵庫のように部屋を冷やしてしまうそう。
そのため、2階で在宅避難をされている方々を対象に、コンパネや毛布などすぐに手に入る資材を使った対処方法を教える講習会なども催されています。また、「台所の修繕が終わっていない」という世帯も多く、カセットコンロ等の簡易調理具で食事をまかなっているため、心身共に充実した食事環境が整っていないという世帯も少なくありません。
住み慣れた地域を離れて、市営住宅や仮設住宅、親せき宅で生活されている方もいます。市内には、木造・プレハブ・トレーラーハウスと3種類・4か所・115戸の仮設住宅が建設されましたが、部屋の狭さや立地が問題となり、実際入居しているのは72戸にとどまっています。
市営住宅は4か所・123戸、みなし仮設は537世帯が利用しており、居住地がバラバラになったことで、個別の生活状況がより掴みにくくなっています。
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市や社協の動き
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★長野市災害復興計画検討委員会の立ち上げ
市は、「長野市災害復興計画検討委員会」を立ち上げ、1月に第1回会議が開かれました。これに先立ち、各地で住民懇談会が開催れ、RSYが支援に入っている豊野地区は約400名が参加しました。区長によれば、「みんなの想いを語って、これからどんな地域にしていくかを考えて行こうという気持ちが共有化できた」ということで、次の災害に向けた防災対策や、コミュニティ再生について、住民の声を反映させた計画になるよう働き続けていきたいと話していました。
★「地域支えあいセンター」の設置
市社協は「地域支えあいセンター」を設置。市営・仮設住宅への個別訪問の体制を整えつつあります。しかし、在宅避難者の情報は、誰も十分な把握ができていないということもあり、豊野区では、社協ボラセンや地元内外の支援者らが把握している「気になる人」を共有する、個別ケア会議を週1回開催することになりました。情報は地域支えあいセンターに集約され、今後の継続的な支援に繋げていきます。
★「災害ボランティアセンター」の再開
ボランティアの登録制度を導入し、約1,000人が登録。現在も土日を中心に活動中です。
FBページはこちら
https://www.facebook.com/naganoshivc/

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まちの縁側ぬくぬく亭
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11月12日に、豊野区にオープンした「まちの縁側ぬくぬく亭」。地元の福祉施設やボランティア団体、住民自治協議会、社協、外部支援者などで協働運営しています。在宅避難者をはじめとした地域住民の支援拠点として機能しており、週1~2回の「ぬくぬく食堂」や、足湯、モノづくり、子どもの学習支援、各種相談会、落語、コンサートなど、様々なプログラムが実施されています。

RSYは2週間に1回開催される「とよのぬくぬく隊ミーティング」に参加。必要に応じて議事録のとりまとめや、過去の被災地の事例提供などを行い、住民の生の声の把握や後方支援に努めています。
FBページはこちら
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個別訪問の実施
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RSYは、これまで、RSYが関わってきた自主避難所の運営支援や、あったか食堂の取り組みを通じてつながりのできた方々の個別訪問を重ねています。これらの取り組みを継続して、みなし仮設や在宅で分散している方々の見守りや集いの場づくり、地域支えあいセンターとの情報共有に取り組みます。

★住民の声
「とにかく家族が眠るこの土地を離れたくない。泥かきやこまごまとした掃除をあきらめずにやり続けた結果、とてもよい大工さんと出会い、修繕が進んでいる。来月部屋が完成する予定なので、大きめのこたつを置いて、サイフォンでおいしいコーヒーいれるからみんなで来てね。修繕が完成するまでは親族の家でお世話になる。お互い気の使い合いでもう限界。泣いてばっかりだけど、悲しい時は、ボランティアさんが置いていった名刺を眺めたり、一人ひとりの顔を思い浮かべて元気をだそうとしてる。今日話せてスッキリした。(80代・女性)
「ここんとこ、体調を崩しちゃって体がいてぇんだ。なんだかここ(仮設住宅)へ入ったら、水害前まで自分でやってた家事もやる気になれなくてさ。気持ちが前にむかねぇんだよ。痛みで夜は寝られないし、食欲もない。(病院に連れていくと申し出るも「迷惑をかけたくない。もっとひどくなれば必ず行く」とかたくなに遠慮されたため、関係者と状況を共有)」(70代・男性/建設型仮設)
「夕飯食べてって。ここに来て、足が前より全然動かなくなった。週1回のデイサービス以外はほとんど家にいて、新聞読んだり、テレビみたり、横になってるだけだからね。暇なら売るほどある。私もこれまで、てっぺんから底辺まで色々経験してきた。最後がこの水害。今までもなるべく人に頼らずやってきたからね。頑張ってるよ。避難所の時はみんなのために味噌汁や煮物を作ったね。しかたないなぁって思って。みんなおいしいって食べてたよ。でもここはゴミ出しに行っても誰にも会わない。ほとんど一人で家にいるよ」(80代・女性/みなし仮設)
「自宅を解体する予定なんだけど、土地や家の所有権の問題があったり、何より手続きがややこしくて。何度も市役所に通ってくたびれちゃったよ。法律で決められているからっていう説明なんだけど、心情的には何で自分のものなのにこんなに苦労しなくちゃなんねぇんだって腹が立っちゃって。最近めまいや足の痛みがひどくなってきた。病院に行っても「どこもなんともない」っていうんだ。ストレスなのかねぇ。専門家にも相談した方がいいかな?そうだようね。気分転換に一杯やりたいねぇ」
(70代・男性/みなし仮設)
水害から3カ月が経った今、被災された方々の置かれた状況は個別化して、ずいぶん見えにくくなっています。だからこそ、災害をきっかけに生まれた出会いを大事に、ボランティアと住民の間でできるだけ息長く行き来を重ねて、互いに気にかけ合える関係を育ていくことが大切だと感じます。
RSYはそのためのプログラムづくりも行う予定です。
一人の被災者につながる『人のパイプ』をなるべく増やしていきたい。
そんな思いで、2月にはボランティアカーの運行も検討中。
詳細がきまりましたら、改めてご案内します。

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▼RSY活動支援募金について
(随時受付中)
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この支援金は、スタッフの現地派遣や情報発信、被災者への生活支援プログ
ラムのために活用致します。
<銀行振込>
三菱UFJ銀行 本山支店 普通3505681
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※「カツドウキフ 寄付者のお名前(カタカナ)」とご入力ください。
<郵便振替>
00800-3-126026
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※通信欄に「活動寄付」とご記入ください。

【第29報】北海道地震におけるRSYの支援活動(1/24)

みなさま

 

お世話になります。RSY事務局です。
RSYでは、北海道胆振東部地震で被災したむかわ町内の仮設住宅への支援や、道内の支援団体・個人が集結した北海道足湯隊の活動サポートを継続しています。

被災した厚真町・安平町・むかわ町では発災以降、人口減少が深刻な問題となっており、発災以前から続けてきた地域の恒例行事の開催も難しくなっているようです。また仮設住宅については、入居期間が残すところ1年を切ったため、この冬の間に次の住まいを考えている方が増えています。昨年の冬、水道の凍結が心配されたむかわ町内の仮設住宅も、住民の方々が仮設での暮らしに慣れてきたこともあり、今年は少ないそうです。

一方で発災以降、被災された方々の中には「家族が家に閉じこもり気味になってしまった」「ちょっとした段差につまずきやすくなった」という声が聞かれます。被災したことが直接的な原因ではないのかもしれませんが、避難所から移転以降、心身の不調を話す方は少なくありません。北海道足湯隊はじめ地元の足湯ボランティアは、そんな方々の声にひたすら耳を傾け、自分たちに何が出来るのか考え、活動を続けています。

以下、今月現地入りした吉林からの報告です。

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むかわ仮設での食事会サポート
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昨年12月にむかわ町仮設住宅で行った食事会は、好評につき、地域の方々と共に第2弾企画を準備中です。地元の特産品をメインに、参加者にも好きな具材を持ち寄ってもらい、みんなで楽しむ内容になるよう話し合いを重ねています。
また足湯に参加した住民から、行政からの情報がうまく伝わっていないこともあり、移転先の家賃などに対し経済的な不安や迷いが聞かれたため、地元行政と共有し、食事会当日も行政のサポートが得られるよう調整中です。それと合わせて、何らかの理由で、集まりの場に来られない世帯の情報も共有し、個別に声掛けを行う予定です。

▶お鍋をしながら、食事会の打ち合わせ

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北海道足湯隊の活動サポート
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月に1回の定期ミーティングに参加しました。直近1か月の活動の振り返りと、来月の活動予定を共有しました。また新たな試みとして、被災者に対する住まいの支援状況やその根拠となっている制度をテーマにミニ勉強会が行われました。つぶやきから読み取れる心情と合わせて見ることで、被災者の置かれている状況をより深く知る機会となりました。
また今月活動したメンバーからは、「1年以上、活動を続けてきて、次第に住民さんとの話す内容も濃くなり、本音に近いことも話してくれるようになった。」や、「以前は参加者側だった住民さんも足湯を覚えてくれて、今ではすっかり板についてきた。」というやりがいを感じている声も聞かれました。

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被災者の生の声
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・この方(一緒に足湯に参加)とご近所さんだけど、仮設だから、テレビの音を家族が気にしていてね。音量5にして、イヤホンで聞いてるの。大丈夫だって言っても気にしてて。今日確認して大丈夫だったから、安心させてあげないと。テレビといえば、この間、お笑い番組を見てたら、お隣さんも同じ番組を見てみたいで、同じタイミングで笑い声が聞こえるから、なんだか可笑しくって。お互い相撲にはまってるから、応援する力士が勝つと「よっしゃー!」って聞こえるのよ。最近は音がしないと、体調崩してないか心配になるの。(60代/女性/足湯に参加)

・公営住宅に移ろうと思うけど、家賃が変わるって聞いて。役場から話は聞いているけど、不安になってきちゃって。金額次第では、また違うところを探さないといけないかしら。(50代/女性)

・この時間は必ず相撲だね。この間の炎鵬と遠藤は、両方応援していたから、熱くなったよ。歩き方やっぱり変?怪我したからって動かないのも良くないからね。周りの人に心配かけたくないから、足を引きずらないように歩いてるけど、なんかねぇ。杖持ってるけど、使いたくないし。痩せた?いやいや、むしろお正月太りしちゃったの。(80代/女性/夕方に個別訪問した際のお話)

【臨時休業のお知らせ】名古屋事務所

みなさま
レスキューストックヤード名古屋事務局です。
1月17日は、阪神・淡路大震災から25年になります。
スタッフ一同、神戸にて黙とうをささげ、その後スタディツアーため、
事務所を閉めさせていただきます。
直前お知らせで、ご迷惑をおかけいたしますが、なにとぞご了承ください。
1月17日(金) 臨時休業
 

七ヶ浜みんなの家『きずなハウス通信』VOL.31

みなさま
RSYが東日本大震災の復興支援として宮城県七ヶ浜町にて運営しております、
「七ヶ浜みんなの家きずなハウス」にて『きずなハウス通信』VOL.31を、
発行いたしましたので、ご案内させていただきます。


七ヶ浜みんなの家『きずなハウス通信』VOL.31(PDF版はこちら

 

あけましておめでとうございます︕

2017年7月にリニューアルオープンしたきずなハウスもおかげさまで2回目のお正月を迎えることとなりました。これもひとえに日頃より、きずなハウスをご利⽤いただいている皆様、ご⽀援いただいている皆様のおかげです。
写真は安城きずなプロジェクトチーム(愛知県)からいただいた、七ヶ浜で採れた稲穂を使ったお正月飾りです。
これからも皆様との「きずな」を⼤切にしていきたいと思いますので、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

七ヶ浜の稲穂を使ったお正月飾り(安城きずなプロジェクトチームから寄贈)

七ヶ浜の稲穂を使ったお正月飾り(安城きずなプロジェクトチームから寄贈)


○ファームガーデン活⽤講座〜野草を使った非常⾷作り〜

きずなハウスの前庭「七ヶ浜ファームガーデン」には、オリーブやブルーベリーなど、実のなる樹木やハーブ類が植えられ、住⺠の皆様と⼤切に育てています。それらとともに普段は「雑草」と呼ばれる植物も生えていますが、これらも土を肥やすには必要なもの。「雑草」ではなく「野草」として、抜かずに残しています。
そんな「野草」のなかには、実は食べられるものが結構あり、今回は「ファームガーデン」の共同企画者のグリーン・ワイズさんを講師に招き、子ども達と、身近にある食べられる野草探しをしました。
カラスノエンドウやクローバー(アカツメクサ)など、先生に⾒分け⽅を教わりながら、みんなで味⾒をしました。
また、春先に収穫し、冷凍保存しておいた「ヨモギ」を使って、団子やパンケーキ作りも⾏いました。

見て、香って、食べて「野草」について学びました

見て、香って、食べて「野草」について学びました

 

ヨモギを使った団子づくり

ヨモギを使った団子づくり

 

更に今回は、セブン-イレブン財団の環境市⺠活動助成により設置した「かまどベンチ」を使って、鍋と水・ポリ袋があればできる「ひと鍋クッキング」での炊飯や防災クイズなどを⾏い、子ども達にとって防災やいざという時の対処法を楽しく学べるイベントとなりました。

かまどベンチを使ったひと鍋クッキング

かまどベンチを使ったひと鍋クッキング

 

防災用語の漢字パズルと防災グッズを使った「箱の中身はなんだろな?」で盛り上がりました!

防災用語の漢字パズルと防災グッズを使った「箱の中身はなんだろな?」で盛り上がりました!

 

※宮城県NPO 等の絆⼒を活かした震災復興⽀援事業にて実施。


RSY七ヶ浜の主な取組

12月

12 月1日(日) 11:00〜15:00
・沖縄美ら海水族館提供イベント

12月5日(木) 11:00〜12:00
・亦楽⼩学校2年生校外学習受け入れ

12月8日(木) 10:00〜13:00
・ファームガーデン活⽤講座〜野草を使った非常食作り〜

12月15日(日) 9:30〜12:00
・花渕浜地区クリスマス交流会

子ども達が配膳をして、みんなで手作りカレーをいただきました!

子ども達が配膳をして、みんなで手作りカレーをいただきました!

※「心の復興事業」として協力

1月の予定

1月18日(土) 10:00〜12:00
・第3回『んだっちゃ塾』開催
震災の経験を語り継ぐ場として、次回は「避難所・避難生活」をテーマに開催します。
どなたでもご自由に参加できますので、是非お申し込みください。
(先着20名、事前申し込み優先。きずなハウスにご連絡ください。)

1月29日(水) 10:00~11:30
・七ヶ浜中学校震災学習受け入れ


1月の「出張きずなハウス」

(毎週金曜日、14時から15時まで開催)
10日 吉田浜災害公営住宅
17日 菖蒲田浜災害公営住宅
24日 花渕浜災害公営住宅
31日 代ヶ崎浜地区避難所
※お茶出しなど、お手伝いいただける方、募集中!


七ヶ浜みんなの家きずなハウス
〒985-0802 宮城県宮城郡七ヶ浜町吉田浜字野山5-9 生涯学習センター敷地内
TEL:090-9020-5887/Mail:info@rsy-nagoya.com
運営:認定NPO法人レスキューストックヤード

年末年始休業のお知らせ

みなさま

レスキューストックヤード事務局です。
本年も、多方面に渡りお世話になりました。
みなさまにとって、来る年が良き年となりますよう、祈念しております。
来年も、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、下記の日程で年末年始休業させていただきます。
ご不便をおかけいたしますが、ご了承ください。

名古屋事務所(ふくしま支援室共):

12月28日(土) ~ 1月5日(日) 

★1月6日(月)より、通常通りです。

七ヶ浜みんなの家きずなハウス :

12月28日(土) ~ 1月6日(月) 

くわしくはみんなの家きずなハウスのFacebookで確認してください。

【第28報】北海道地震におけるRSYの支援活動(12/26)

みなさま

 

お世話になります。RSY事務局です。
今年も残すところ、あと数日となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

さて、RSYは昨年9月の北海道胆振東部地震で被災した、むかわ町を中心に『北海道足湯隊』と共に、仮設住宅や在宅避難者への見守りを行っています。
北海道では発災当初と比べ、外部支援者の数が60団体以上から約10団体まで減少し、限られた人手の中、現在も被災者支援が継続されています。そんな中、道内で災害支援に取り組む民間団体が集まり、「北の国災害サポートチーム(略称・北サポ)」を設立されました。今回の地震をはじめ、過去に道内で発生した災害での経験を、今後起こりうる大規模災害に活かしていこうという動きです。

今月5~6日、15~18日で吉林が北海道入りしました。
以下、今月の活動レポートです。

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むかわ町仮設住宅での食事会サポート
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仮設住宅の入居開始から1年以上が経過し、住民の方々も仮設での暮らしに慣れてきたそうです。一方で、次の住まいを考える時期にもなり、「行政から復興計画が出され、仮設の暮らしもあと1年しかないと焦り始めている。ようやく今の暮らしになれてきたのに、それを考える余裕がない」「地震から1年が過ぎて、談話室に来てくれるボランティアさんが減った。住民が集まる機会にもなっていたから寂しい。少しのきっかけがあれば、みんな集まれるのだけど。」という声が聞かれました。また役場の保健師からは「日中働いている世帯が多いこともあり、避難所から築いてきたコミュニティーも、退所したらバラバラになってしまう。」という不安の声も聞かれました。
それぞれの声を受け、開設当初から丁寧に寄り添ってきた北海道足湯隊と連携し、仮設住宅の談話室を活用して、住民同士が気軽におしゃべりできるような場づくりをサポートすることになりました。

住民や北海道足湯隊に相談したところ、以前、足湯に参加した住民から「うちに知り合いからもらったタコがあるよ。たこ焼きパーティーしたら楽しそう。」と提案がありました。そこで、談話室に備え付けられているホットプレートを活用した食事会企画が持ち上がりました。
今月初め、住民(4名)と北海道足湯隊(1名)、RSYで顔合わせを兼ねた打ち合わせを行い、企画を練りました。参加した住民からは、食事以外にもお楽しみ企画としてビンゴ大会や、みんなで作って食べられるレシピとして好きな具材で作る海苔巻きなど、参加者がワクワクするようなアイディアが出てきました。この打ち合わせをきっかけに、住民の方々も企画スタッフの一員となり、打ち合わせ後も皆さんが中心となって、チラシのポスティングや声掛けをするなど、精力的に取り組む姿が見られました。

 

12月15日(日)12時から、仮設の談話室にて「たこ焼き会」と題した食事会が開催されました。お子さんを連れた家族や高齢の夫婦など15名が参加しました。北海道足湯隊4名が企画全体のサポートを行いました。
食事やビンゴ大会を楽しみながら、住民同士で「最近、仕事は順調?」「うちは町営住宅に入ろうと思うんだけど、○○さん家は決まった?」など、最近の暮らしぶりや今後の住まいについて話す機会にもなりました。また北海道足湯隊による足湯も同時開催され、足湯でポカポカになりながら、食事会の感想や前回(先月)の足湯から変化したことなど、ボランティアとの会話も弾みました。すでに「次回もやりたい。」「絵を書くのが好きだから、チラシとか何か手伝えればやりますよ」と頼もしい声が聞かれており、住民を中心に第2弾の準備が進んでいます。

RSYでは今後もこうした動きを応援しつつ、様々な理由で食事会や足湯サロンの場に来れない方にも目を向け、北海道足湯隊とともに見守り支援を行っていきたいと考えています。

 

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つぶやき(被災者の生の声)
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※食事会参加者の声
・前回の足湯で少しでも運動した方がいいって教えてもらったから、最近ウォーキングを始めたよ。雪ですべりやすい日は止めてるけどね。今回のたこ焼き会、思ったよりもたくさん人が来てくれて良かった。こんな集まりが必要だね。(70代/男性/仮設の代表者)
・地震の被害にあった町営住宅が建て直されるんだって。この仮設ではもともと顔見知り程度の人がほとんどだった。でも、仮設を出た後もご近所さんだったら嬉しい。次の住まいの準備が出来るまで、ここに(仮設に)いさせてほしい。(50代/女性)
・こんな食事会が定期的にあるといいよね。仲良しのお友達でも、わざわざ訪問するのは何となく気が重くて。こんな会なら気軽にお話が出来て楽しい。(50代・女性)
・さっきまで農作業をしてきたから、へとへとで。食事会は間に合わなかったけど、足湯だけでも出来て良かった。やっぱり気持ちいいね。(60代・女性)
・仮設を出た後の次の住まいについて、役場や業者に定期的に相談に行っている。あと1年切ったから、少し焦りはあるけど、少しずつでも進めるしかない。でも、まだ時間はかかりそう。(70代/男性)

 

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北海道足湯隊の活動サポート
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月に1度の定期ミーティングに参加しました。ミーティングでは、今月の活動報告や来月の活動予定を共有されました。北海道足湯隊は医療・福祉の専門職から一般の方々まで、多様なメンバーで構成されていることもあり、普段の活動内容や仕事、団体の結成経緯などの団体紹介を行われ、メンバー間の理解や関係を深める機会になりました。
発足から1年が経過し、当初と比べ、新しいメンバーも増えたことから「発災当初の足湯の動きを知りたい」や「1年以上活動に参加してきて、これまでの活動をじっくり振り返りたい」という声が挙がっているため、つぶやきを通し、これまでの活動を振り返る勉強会を予定しています。

 

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▼RSY活動支援募金について
(随時受付中)
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この支援金は、スタッフの現地派遣や情報発信、被災者への生活支援プログラムのために活用致します。
<銀行振込>
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特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※「カツドウキフ 寄付者のお名前(カタカナ)」とご入力ください。
<郵便振替>
00800-3-126026
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※通信欄に「活動寄付」とご記入ください。

【ご報告・ご案内】台風19号被災者支援活動報告会

みなさま

 

お世話になります。RSY事務局です。
今年も全国各地で災害が相次いで発生しました。中でも全国に猛威を振るった台風19号は、2mを超える浸水被害が見られ、まるで津波が襲ったかのような壮絶な被災となり、災害からまもなく2カ月を迎え、凍てつくような寒さの中、被災者には想像以上に厳しい現実が突きつけられています。

RSYでは、12月19日19時~名古屋市市民活動推進センターにて、台風19号被災者支援活動報告会を行いました。現在も支援を継続している長野県豊野区を中心に被災地の現状と今後に向けた課題をご報告し、可能な限り息の長い支援について、参加者の皆さんと一緒に考えていくことを目的に行いました。

●当日の様子

当日は、学生や社会人、防災ボランティア、企業の方々など60名以上の方々にご参加いただきました。代表理事・栗田より全国の被災地の現状と課題について、常務理事・浦野より長野市豊野区を中心とした避難所の環境改善、在宅避難者のための炊き出しや生活実態調査など、地元ボランティアらとともに行っている様々な支援活動について、ご報告いたしました。また、なごや防災ボラネットの有志が、災害ボランティアセンター豊野サテライトの運営サポートを行った様子について、実際に現地入りした橋本氏より、ご報告いただきました。

●参加者の声

・台風15号、19号の報道は気になって見ていたが、実際に活動してきた方々の話を聞くことでより被災地の状況が鮮明になった。

・台風19号のような被害を受ける可能性は、名古屋でも十分に考えられる。地域との繋がりを大切にしながら、今後の災害に備えたい。

・これだけ被害が広域だと、災害ボランティアに行こうにも迷ってしまう。一般人の自分にはブルーシート張りなどの専門的な活動は難しいと感じた。被災地のために何かできることはないか、引き続き考えたい。

●当日の発表資料
以下より、ダウンロードできます。
・栗田資料→栗田PPT_20191219活動報告会
・浦野資料→浦野PPT_20191219活動報告会
・2019年度被災者支援活動報告書→1218_2019年度台風19号報告書

 

★ ご案内 ★

被災地になかなか行けなくても、名古屋から出来る事を一緒に取り組んでみませんか?
①佐賀県の豪雨災害で被災した方々にホットカーペットを届けようプロジェクト
台風15号、19号、21号の被災地支援活動が続く中、震災がつなぐ全国ネットワークでは今年8月に発生した佐賀県武雄市でも支援活動を継続しています。これから本格的な冬を迎える被災地の方々にホットカーペットを送るため、寄付募集を開始。

詳しくは、リンク先をごらんください。

https://congrant.com/project/shintsuna/1254

facebookページでも案内していますので、シェア等でもご協力ください。

②元旦募金ボランティア募集
 詳しくはこちらから↓

③震災がつなぐ全国ネットワーク発行の冊子「水害にあったときに」
以下より、冊子版の無料ダウンロードが可能となりました。
https://blog.canpan.info/shintsuna/archive/1420

【ボランティア大募集】年初めのボランティア!元旦募金@熱田神宮!!

みなさま

お世話になります。RSY事務局です。

来る新年を迎えた2020年元旦。
毎年恒例となっています、RSYの被災地支援活動を目的とした『元旦募金』を熱田神宮にて行います。

継続的な支援の必要性や、災害を風化させないための発信を、
『元旦募金』という形でRSYの活動支援を通して多くの方々に届けられればと思います。

新年を迎えた最初のボランティアにぜひ『元旦募金』を!
年初めのボランティア、なんだか一年いいことがあるかもしれませんよ?

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元旦募金@熱田神宮
=========
・日時/2020年1月1日(火)①10:00~12:00②13:00~15:00
両方参加、どちらかの時間帯、途中参加も大歓迎です。
・場所/熱田神宮東門入口前(名鉄/神宮前駅西口より徒歩1分)
・集合/基本は現地集合とします。
※物品搬出のため、9:00に事務所集合できる方はお知らせください。
・内容/台風19号を中心とした今年度の被災地支援活動募金
・連絡先/090-5000-8386(RSY林)

参加を希望される方は、下記をRSY事務局(info@rsy-nagoya.com)までご連絡ください。
当日飛び込みも大歓迎ですが、ご一報いただけると幸いです。

①お名前:
②連絡先(できれば携帯電話):
③参加時間:10:00~12:00 / 13:00~15:00 / 両方参加
④参加人数(代表者が申込む場合):
⑤集合場所:現地集合/9:00に事務所

※大雨・洪水・暴風・大雪いずれかの警報が出ていたら中止とします。

ひとりでも多くのみなさまと熱田神宮で新年のご挨拶ができることを心より楽しみにしております。

また、当日参加が難しい場合、以下の窓口でもご寄付を募集しております。
期間:2019年12月25日(水)~2020年1月7日(金)

<銀行振込>
銀行: 三菱UFJ銀行 本山支店
口座: 普通3505681
口座名: 特定非営利活動法人レスキューストックヤード
*お振込される際に、お名前の前に「ガンタンボキン」とご入力ください。
例)ガンタンボキン ○○○○

<郵便振替>
口座番号:00800-3-126026
加入者名:特定非営利活動法人レスキューストックヤード
通信欄に「元旦募金」とご記入ください。

【ご案内】12/23学習会「 東日本大震災・原発事故による被災・避難と健康被害を考える」

皆さま

いつもお世話になっております。RSY事務局です。
12月23日(月)、 労働会館本館 (熱田区)にて「 東日本大震災・原発事故による
被災・避難と健康被害を考える 」学習会を開催します。

東日本大震災・原発事故からあと数ヶ月で丸9年となり、10年目を迎えようとしています。
原発事故後の長期避難や被災後の生活でどのような健康被害・健康不安が生じるのか。
今後どのような支援が必要なのか。「原発事故と健康影響」を考える貴重な機会です。
当日の飛び入り参加も大歓迎です。ぜひご参加ください!

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東日本大震災・原発事故による被災・避難と健康被害を考える
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〇日時:2019年12月23日(月)13:30~16:30(13:00開場)
〇会場:労働会館本館 204-205会議室(定員72名)
※住所:名古屋市熱田区沢下町9-3
※アクセス:金山総合駅東口より徒歩10分/市バス「池内町」より徒歩4分
〇資料代:300円

〇内容:
・報告1:福島子ども健康プロジェクト・健康調査より
成元哲氏(中京大学現代社会学部教授)
・報告2:甲状腺エコー検診・相談会に取り組んで
早川純午氏(愛知民医連被ばく対策委員長、名南病院医師)
・報告3:乳歯による放射線(ストロンチウム)測定について
星野香氏(乳歯保存ネットワーク)、中村琢氏(岐阜大学教育学部)
・意見交換:「原発事故による健康不安に応える、公的・社会的な環境として何が必要か?」

〇共同開催:NPO人地域と協同の研究センター、認定NPO法人レスキューストックヤード

〇申込み:「氏名」「所属」「連絡先(電話またはメールアドレス)」をお知らせください。
・FAX 052-781-8315 地域と協同の研究センター(担当:向井)

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以上、よろしくお願いいたします。

台風19号支援活動報告会

お世話になります。レスキューストックヤード事務局です。

さて、台風19号の被災地での活動報告会を以下のように実施いたします。

気持ちも生活も不安なまま、年越しを迎える被災者に、皆様とともに想いを寄せたいと思います。

お忙しい時期ではございますが、ご参加いただければ幸いです。

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全国に猛威を振るった台風19号は、2mを超える浸水被害やまるで津波が襲ったかのような壮絶な被災となり、災害からまもなく2カ月を迎え、凍てつくような寒さの中にあって、被災者は想像以上に厳しい現実が突きつけられています。RSYは、長野市豊野区を中心に、避難所の環境改善、在宅避難者のための炊き出しや生活実態調査など、地元ボランティアらとともに様々な支援活動を展開しています。また、長野市社協からの応援要請により、なごや防災ボラネットの有志が、災害ボランティアセンター豊野サテライトの運営協力に尽力しています。報告会では、その現状と今後に向けた課題を報告します。一緒に息の長い支援について考えましょう。

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日時:12月19日(木)19:00~20:45

・全国の被災地の状況

・長野への支援報告と今後に向けた課題

・長野市災害ボランティアセンター豊野サテライトでの活動報告

・今後の支援についての意見交換など

場所:名古屋市市民活動推進センター集会室

中区栄三丁目18-1ナディアパークビル6階

※地下鉄「栄」駅7,8番出口より徒歩7分

地下鉄「矢場町」駅5,6番出口より徒歩5分

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定員:80名

申込みは、こちらのフォームからお願いいたします。