【防災の森づくり 川づくり】矢田川清掃ボランティア+見学会参加者募集

 皆さま
 お世話になっております。スタッフの関口です。
 山と川の関係から防災を考える「防災の森づくり 川づくり」事業の一環として、先月31日に「河川伝統工法の見学会」を名古屋市東区の矢田川で行い、多くのかたにご参加いただきました。
 その後、国、県、市と調整したところ、国交省管理の矢田川に続き、愛知県管理の矢田川、さらに名古屋市管理の堀川でも実施できる運びとなりました。
 つきましては、矢田川下流部(東区の矢田川橋周辺)から上流部(守山区の宮前橋周辺)に河川伝統工法の一種「お魚のゆりかご」を移設する作業を下記の通り公開で行います。また、この付近は川の中に大きなゴミが多いため、作業前に河川の清掃活動をボランティアとして行いたいと思っています。日にちが迫っていて大変恐縮ですが、もしお時間のある方がいらっしゃれば、ぜひご協力ください。
 「矢田川清掃+河川伝統工法の公開設置」
 日時:2月10日(木)13:30~
 場所:名古屋市守山区の宮前橋上流右岸(廿軒家小学校前、地下鉄名城線砂田橋駅から徒歩5分)
 
より大きな地図で 粗朶見学会2・10 を表示
 13:00までにRSY事務所にお越しいただけるかたは、スタッフの車に同乗可能です。
 13:30~14:30 矢田川清掃作業(長靴、軍手、タオル、ゴミ袋などはこちらで用意いたします)
 14:30~15:30 河川伝統工法「お魚のゆりかご」設置作業
 ※「お魚のゆりかご」は里山の間伐材や粗朶(そだ)を使って川の護岸整備などに生かす河川伝統工法を現代風にアレンジした井納木材(株)の商品名です。
 ※今回の作業は(株)山田組、戸田重機のご協力をいただき、名古屋市守山土木事務所などの立ち会いのもと行います。
 2/27(日)にはこの事業の報告会を行います。チラシ→防災の森づくり報告会.pdf もできましたのでご覧ください。
 なにとぞよろしくお願いいたします。

新燃岳噴火災害について[第5報]

皆様
栗田です。お世話になります。
本日夜便で宮崎市に入りました。早速宮崎市民活動センターでSVCみやざき(宮崎市の災害ボランティアコーディネーター講座の修了生による団体)や高原町在住の方もご同席いただき、とりいそぎ現状の意見交換をしました、
SVCみやざきのメンバーの都城市在住の方や、また高原町の現状などについて、堰を切ったようにその惨状が語られ、改めて今回の噴火による暮らしへの影響を痛感しました。
「とにかく灰との戦いだ」「国道はある程度きれいになったが、生活道路は真っ白」「ビニールハウスに積もった灰の除去は死活問題。でも激しく扱うとビニールが破れてしまうので、小さなシャベルで少しずつしている始末。いつになったら終わることやら」「建設業の方もフル稼働で灰の除去に追われている。ただし日当がかかる。少し屋敷が広いので作業員一人4万円だった」「降灰の除去にお金がかかるので、当然業者委託が無理な方もいる」「ボラセンも立ち上がったが、屋根の対応は危険なので難しい。今日も住も民を含め5名ほど怪我をしている」

続きを読む

新燃岳噴火災害について[第4報]

皆様
栗田です。お世話になります。
本日(6日)当方らより一足早く現地入りされた吉椿氏(被災地NGO恊働センタースタッフ)から電話で聞き取りした現地の様子をお知らせします。
・まず都城市に入り山田地区などを視察しその後高原町に入った。降灰はひどい。
・高原町の避難所では避難勧告の解除で昼間は閑散としていたが、残られていたのはほとんど高齢者の方。話を聴くことができた。
・「家を閉め切っていても隙間から灰が入ってくる。若いもんが掃除に入っているので片付いたら帰っておいでと言われている。さみしい。」
・「避難勧告が解除されたけど、またいつ出るかが不安。もう(避難所には)戻りたくない。」
降灰の除去、家の掃除、足湯や傾聴、ニーズは確実にあると感じた。明日も引き続きできるだけ住民の方の生の声を聴きたいとのことでした。
※ボランティア活動支援金にご協力ください!切実です!
郵便振替00920-7-75997「震災がつなぐ全国ネットワーク」
通信欄に「新燃岳噴火災害」とご記入ください。

1週間を振り返る

先週は1週間セントラルキッチンに通い詰めようと張り切っていましたが、何度か肩すかしに合い、結局実際活動できたのは、土・日・月・木、そして今日、日曜日となりました。
肩すかしというのは火曜日と水曜日の活動について。いつも通り学校が終わった後、午後5時にオフィスに出向くも、しーんと静かで厨房も真っ暗。不安に思いながら通りかかったスタッフに「今日ボランティアに来たんだけど・・・」と言うと「火曜と水曜は朝しか活動がないんだよ。夜はみんな休みになるんだ。残念。」と一言。
おそらく前日にスタッフの方がちゃんと説明してくれていたとは思うのですが、私が十分にそれを聞きとることができずに間違ってしまったようです。しかし、この2日間の朝は夜の分も含めて調理するということになると思うので、相当な修羅場なんだろうなぁと想像しました。「とにかくこの日は人が欲しい」といっていた理由もそこにあったのですね。。。学校さえなければ手伝いに行くのに・・・と少し悔しい気持がしました。
さらに土曜日は肩すかしパート2。いつものように朝9時にオフィスに行き、厨房にに入るとフレディさんが「ごめん、今日は一般のボランティアは受け付けない日なんだ」と申し訳なさそうな表情をしています。他のボランティアさんはほとんど事前に登録してから来ているのに対し、私はその過程を踏んでないので知らなかったのは私だけだったよう。
月に1回程度、特定の団体のみを受け入れる日を設けているようで、こんな特別待遇もあるんだなと興味深く思いました。その団体から大規模に寄付か何かを受けているのかもしれません。肩すかしには合いましたが、実際に行かなければ分からなかった部分もいくつかあったので、かえって得した気分です。
そして今日、日曜日のボランティアは31名。1つの団体が全体の3分の2を占めていました。その団体は、web上でボランティアと市民団体の中間支援を行っており、ボランティアとしてメンバー登録すると、自分が希望する活動日・活動先を調整し、当日行けるよう段取りを取ってくれるそう。ボランティア間の交流会なども企画しているそうで、ボランティアをやってみたい人にとってみれば、非常に便利で使いやすい仕組みになっています。
日本の身近な団体には、様々な団体のボランティア募集をwebやフリーペーパーに掲載するということはやっていても、その団体がコーディネートまでサポートするというスタイルを持っているところはありそうでないような気がします。
ここでは、カレンダーの日付をクリックすると、活動先や活動内容がパッと現れ、そこから申し込みフォーマットに移動できる仕組みになっているようです。RSYの場合、ボランティア募集のメインはブログかメーリングリストですが、一度読み逃してしまうと情報に戻りにくいという課題を感じてました。でも、この方法ならボランティアカレンダーを作って、HP上にずっと置いておけるので効果的だろうと思います。
また、この間キッチンに一緒に行った友達が、さらに別の友達を誘ってまた行きたいと言ってきました。キッチンでは、出会ったボランティア同士が「どうやってこの団体を知ったの?」と互いによく質問し合うのですが、トップは「口コミ」、次に「所属している会社、ボランティアグループからの紹介」、その他には宣伝やwebを見て、、、というパターン。
口コミで広がるというのは、当然ですが満足度が高いからということになります。その要因としては、スタッフの人柄の良さ、やるべき仕事が明確であること、ホスピタリティの充実(ブレークタイムにコーヒーやケーキが無料で食べられる)、ボランティアの意見をフィードバックする仕組みがある(活動の最後に必ずアンケートを書いてもらうようにしている)、、ということが関係していると感じました。
そういえばRSYでは、ボランティアさんの声をフィードバックする仕組みは十分に無いよなぁと反省。こんな風に少しずつですが、団体の実態を理解するにつれ、RSYと比較できることも増えてきました。
さて、今日はちょっといいことがありました。
あるボランティアさんと話をしていたところ、「私、仕事の関係で、シアターのチケットを無料で手入れられるから、あなたにもあげるわ。DCライフを存分に楽しんでね!」と、親切な言葉かけを頂いたのです。かねてからコンサートやミュージカルは行きたいと思っていただけにとってもラッキー。ぜひ!とアドレスを交換しました。来週は休みを取ってNYに一人旅に行ってきます。せっかくなので、ここでなければできないことにも、沢山挑戦していきたいと思います。
また、上記の内容とは全然関係ありませんが、今日の一枚は語学学校での授業風景。
一応、学校にもちゃんと通っています。
jon.JPG

新燃岳噴火災害について[第3報]

皆様
RSY会員のたくみ設計室・鈴木さんが被害実態の調査とボランティア活動のために現地に行かれました。
そのお話をお聞きしたのでご紹介します。
期間:2/1~2/4(4日間)
訪問地:霧島市(霧島温泉周辺)を中心に、都城市、高原町、山田町を訪問。
■全体の報告
・とにかく灰がひどく、町中真っ白で視界が悪い。
・灰は海砂の粒子をもっと細かくしたようなもので、車を走らせると空気中に舞ってさらに視界が悪くなる。
・4日間の行程でマスクを着用したが、気管支がやられた。地元の人たち、特に高齢者や身体の弱い方(特に気管支が弱い方など)の体調が心配される。
・公共施設の灰の除去作業は行われているが、なかなか民家での作業が追いついていない。屋根の上にも積もっているため、作業が難しい。
・一日の作業を終えても、また翌日同じような作業をしなければならない。止むのを待っているわけにはいかない。長期戦を覚悟しなければならないと感じた。
・ヘルメットを着用しないで作業をしている住民がいた。
■霧島市(霧島温泉周辺)の5・6軒のホテルにて被害状況を調査
・半径4km以内のホテルはクローズ。その範囲外のホテルでもキャンセルが相次ぎ営業ができない。
・空振によりガラスが割れる被害がでている。必ずしも新燃岳に面しているガラスが割れているわけではなく、予想としては、他の建物に反射したことが原因で、他の面のガラスにも影響がでているのではないか。飛散防止フィルムを張るにしても全体に張る必要があるかもしれない。
・アルミフレームが曲がったケースもあった。
・今のところ空振が原因の人的被害はでていないが、この先が心配だ。
■その他
・動物が山から降りてきている。霧島温泉周辺で多くの鹿を見た。
※ボランティア活動支援金にご協力ください!切実です!
郵便振替00920-7-75997「震災がつなぐ全国ネットワーク」
通信欄に「新燃岳噴火災害」とご記入ください。

新燃岳噴火災害について[第2報]

皆様
栗田です。お世話になります。
昨日の予知連の記者会見では、現在のような状態が1~2週間続くとのこと。また灰が
積もり、少しの雨でも土石流などにつながる可能性もあるとのことで、引き続き十分
な警戒が必要とのこと。自然現象とはいえ、これ以上の被害拡大がないことを念じつ
つ、一方で不用意な不安をあおることのない正確な情報と判断が課題となっていま
す。
さて、本日も当方に様々な現地情報が寄せられましたが、震つな、Jネットの仲間で
島原ボランティア協議会の旭理事長が現地入りされましたので、その様子をお知らせ
します。
**********
20年前の雲仙普賢岳噴火災害の経験者として、いてもたってもいられない思いに駆ら
れ、現地入りした。高原町ではボラセンの開設が待たれるが、降灰はもちろんのこ
と、小さな塊を含む噴石も降り注ぐ状態でもあるので、その判断にも影響が出てい
る。都城市ではボラセンが立ち上がったので、一ボランティアとして降灰の除去作業
に参加してきた。地元企業ボランティアを中心に20名ほどが集まり、そこに混じり、
山間部の民家2軒で作業をした。扱いに慣れている人もいたので、屋根まで上がり灰
を降ろした。屋根は瓦の波が完全に隠れる状態、雨どいもびっしり詰まっている。除
去した灰はビニール袋20袋にもなった。ご多分にもれず高齢化が進む地域なので、高
齢者だけの除去は相当厳しい、ましてや雨が降れば、さらに厳しさは増す。恒常的な
ボランティアによる支援は不可欠だと痛感した。
**********
豪雪のご対応もお疲れ様です。火山の熱を閉じ込め、豪雪地帯に注げないものか。熱
かったり寒かったり、狭いようで広い日本。お互いがんばりましょう。
※ボランティア活動支援金にご協力ください!切実です!
郵便振替00920-7-75997「震災がつなぐ全国ネットワーク」
通信欄に「新燃岳噴火災害」とご記入ください。

新燃岳噴火災害について[第1報]

皆様
 栗田です。お世話になります。
 ご承知の通り、霧島山・新燃岳の噴火により、宮崎県都城市・高原町など広範囲で降灰が続いています。また、現在までに9回の爆発を繰り返しており、被害が長期にわたることが予測されます。
○宮崎県:霧島山(新燃岳)の噴火に関する情報提供
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/somu/kiki/volcano/sinmoe_funka.html
 高原町では、1月31日0時25分に追加の避難勧告を発令し、対象は北狭野区、南狭野区、花堂区、中平区(一部)の住民の方、513世帯、1158人に上っています。
○高原町ホームページ
 http://www.town.takaharu.lg.jp/
 また都城市では、1月31日に「災害救援ボランティアセンター」が開設されました。
 当方に寄せられた情報によると、高原町では突然の噴火に町中が混乱の最中にあり、降り注ぐ灰の後始末の大変さや慣れない避難所での不憫さ、また避難所には行きたがらず、自宅に留まっている高齢者もあり、全く先の見えない不安でいっぱいとのことです。
 1991年雲仙普賢岳や2000年有珠山、三宅島など、過去の噴火災害支援の経験から、今後も長期戦になることが予想される中、まずは情報把握・住民の生の声の傾聴などを目的とする先遣隊を派遣することにしました。
 今後も情報が入り次第お知らせいたします。皆様方も関連する情報をお持ちでしたらお教えください。よろしくお願いいたします。豪雪のご対応の方々もお疲れ様です。
□先遣隊メンバー
・2月6日(日)~9日(水)
 吉椿雅道(被災地NGO恊働センタースタッフ)
・2月7日(月)~10日(木)
 栗田暢之(震災がつなぐ全国ネットワーク代表・レスキューストックヤード代表理事)
 加藤祐子(同事務局スタッフ)
※ボランティア活動支援金にご協力ください!
郵便振替00920-7-75997「震災がつなぐ全国ネットワーク」
通信欄に「新燃岳噴火災害」とご記入ください。

河川伝統工法の現場見学会を行いました

 皆さま
kengakukai01.jpg
 お世話になっております。事務局スタッフの関口です。
 2010年度の通年事業として行っている「防災の森づくり 川づくり」、ようやく「山」を下りてきて、「川」にたどり着きました。里山の木を刈り取って束ねる「粗朶(そだ)」づくりを教わったのは昨年11月から12月にかけて。その岐阜県の里山から、間伐材と粗朶を組み合わせた「河川伝統工法」の部材を持ち込み、名古屋の典型的な都市河川である矢田川に実験的に設置することになったのです。
kengakukai02.jpg
 作業を公開した1月31日は朝から小雪の舞う厳しい寒さでしたが、里山に入ってもらった一般参加者はもちろん、初めてこの事業に関心をもってくださったボランティアや関係者の方々15人ほどに集まっていただくことができました。
kengakukai03.jpg
 粗朶を扱う全国でも数少ない業者の一つである井納木材(株)の井納英昭社長の監督のもと、トラックから長さ約2メートル四方、高さ50センチほどの「お魚のゆりかご」と呼ばれるユニットが3基、クレーンで吊り上げられ、川底に沈められました。この「ゆりかご」は、間伐材の木枠の内側に粗朶や竹を詰め込み、上に玉石を載せて固定するものです。
 伝統工法は粗朶などの柔軟な素材を敷き詰めることで川底の浸食を防いだり、間伐材の木枠を川に入れることで水の勢いをコントロールしたりすると同時に、環境面でもよいとされます。素材となる木を調達することが山の手入れとなり、その木を使って川を整備することにもなる。まさに山と川の関係が目に見えてわかるのです。
kengakukai05.jpg
 「ゆりかご」を設置したとたん、川にせせらぎのような美しい流れが生まれました。井納さんによると、コンクリートで固められた川は流れが単調で速すぎ、魚にとって決してすみよくありません。こうして流れに緩急や変化をつけることで、魚が寄りつき、卵をうみ育てられるというのです。
 今回は予算や時間の関係で極めて小規模なプロジェクトですが、こうした都市河川で伝統工法が導入されることは現在では非常に珍しく、設置期間中に魚類調査などを行って影響を調べることにしています。治水面でも名古屋工業大学河川研究室の冨永晃宏教授の協力をいただき、今後の活用の可能性などを検討してもらえることになりました。
 当初は3日ほどで撤去する予定でしたが、その後の調整の結果、設置期間が1週間ほどに延長。さらに愛知県や名古屋市管轄の河川でも活用していただく方向で調整しています。決まり次第、このブログなどでお知らせいたしますので、ぜひご注目ください。

平日の人手不足

月曜日。今日は友達が一緒に行けなくなったので、一人でセントラルキッチンへ。今日のボランティアは10名で、厨房の中も閑散としていました。この人数は私が参加した中では最小です。
翌朝の朝食の準備をするわけですが、人手はギリギリでした。
フロアリーダーのボーさんに「1日に必要なボランティア数は?」と尋ねると「だいたい25人ぐらい。でも特に平日はそれだけの人はなかなか集まらないんだよ。」と溜息混じりに、ボランティア参加リストを見せてくれました。
1日ごとに事前申し込みのあったボランティア数が記録されており、1週間分のリストになっています。ちなみに今日の申し込み予定者は18人と書かれていました。
「来る予定になってても、天候が悪かったり、用事などで急に来れない人もいる。しょうがないとは分かってるけど、そういう時が一番困る」とのこと。
セントラルキッチンのボランティアコーディネーターは一人。おそらく事前申し込みの人数が少ない場合には、まとまった数で動けるグループに声をかけるなどして調整しているのだと思いますが、それにも限界があるようです。しかも、ふたを開けてみたら当日来た人が少なかった・・・という状況になると、手の打ちようもありません。いる人で何とか頑張るしかない、というのが実態のようです。
被災現場のボランティアセンターの課題と重なるなぁと思いつつ、しかしこのケースは平常時かつ365日繰り返されるものなので、一定の期間だけ乗り切ればいいというわけにはいきません。
しかも、毎週火・水はメインのスタッフはみんな休みになるそうで、ボーさんもしきりに人手不足や作業が上手く回るかを心配していました。
コンスタントに人手は確保できていると思いきや、こんなに大きな課題を抱えていたのですね。土曜日だけの活動では見えてこなかったことです。そんなわけで、今週はより様々な角度からキッチンを見てみたいと思い、1週間連続で通ってみることにしました。
さて、今日の写真はスタッフの方から特別にプレゼントして頂いた、dcセントラルキッチンのオリジナル長袖Tシャツ。ずっと欲しいと思っていたのでとても嬉しいです。とにかくデザインがかっこいいですよね。商品は他にもキャップ、トレーナー、Tシャツなど色々あり、大事な収入源の一つになってるそうです。ボランティアルームに展示していていつでも買えるし、ホームページからネット販売もしています。
kitchen 2011-2-1.JPG
kitchen-goods.JPG

毎日4,500食

今日もセントラルキッチンへ。
さすがに常連になってきたので、到着するなり「愛、厨房行って~」と、すぐに移動指示が出るようになりました。
昨日から、スープ系を作るセクションのサポートに入っているのですが、ここがまた忙しいところで、切る・煮る・よそうの手間暇のかかる作業が中心。しかも煮物は時間がかかるので、その分切る作業もスピードアップしなければならず、スタッフから「早く、早く~」とせかされ続けていました。
今日のメニューは『コーンチャウダー』。
とにかく全てを効率よく動かすために、目配りや気配りは非常に重要で、常に一歩先を見ながら準備を進めていくことが求められます。担当のスタッフは作業の指示と調理の両方をやらなければならず、てんやわんや。私が上手く指示を聞き取れない時には、顔をおもいっきり近づけて、つばを飛ばしながらも必死に説明してくれます。
そんな状態なので私も早く段取りを覚えようと必死です。合間にボランティアさんと雑談しながらも、手は決して休めないを心がけながら、間10分のブレイクタイムを挟み、4時間半の作業が終わりました。
正直なところ、野菜の皮むきやカッティングは、機械を導入すれば何十分の1かのスピードで、確実に処理することができるだろうと思います。セントラルキッチン程知名度が高く、財政規模の大きな団体であれば、機械導入はさほど難しくないようにも思えます。
また前回も書きましたが、天候不順や何かのハプニングがあって、ボランティアが思うように確保されない時のリスクも常に抱えています。
それでも、このスタイルにこだわる理由は何なのか?今のところ私が参加した中では、
・人(スタッフ)と人(ボランティア)とが接することで生まれる喜びややりがい、生きがいを見出せる環境を意識的に創ること。→スタッフと社会の接点づくり。
・ボランティア初心者であっても、私にもできる、「役に立った」という手ごたえを得やすい活動内容の敷居の低さ。→継続的な支援への期待。
などが考えられます。確かに、キッチンでの活動を体験したボランティアの多くが「とても面白かった。社会的にも意義の高い活動だと思う」という感想を持っています。(浦野単独リサーチ)
ただ、少し気になるのは実際に食事を受け取る人たちの顔が、厨房の中では非常に見えにくいこと。おそらく多くの人たちは作業に没頭しがちで、4,500人のホームレスや子どもたちなどの手に渡るんだなぁと、おぼろげながらは感じていても、直接会うことはないので、具体的な顔は当然見えず、生活背景の実態もよくわからないままなのではないだろうかと思います。今の私のように。
また、そこに想いをめぐらすような仕掛けにも、活動の中では今のところ出会っていません。メインの活動が「ホームレスの就業支援」という理由も大きいのかも知れませんが。
しかし、それでもこれだけのお金・人・物が常に流動し、確保できているということは、まだまだ私の目にはほんの一部の動きしか見えていないということなのだと思います。
今日の写真は活動後の1枚。前髪が全開で4時間半の奮闘ぶりがうかがえるでしょうか?今日私がサポートについた気のいい男、スタッフのフレディさんと中国人のボランティアさんと共に。彼の「Are you worker?」の発音が全然聞き取れなくて、お互いに大声で何度も何度も聞き直しました。でも、ネイティブの人に「What did he say?」と聞いても「I didn’t know」という返事だったから、彼の英語もかなり独特なのだと思います・笑
kitchen 2011-1-30.JPG