宮城県七ヶ浜町報告【第249報】世代間交流事業  きずな食堂 in 吉田浜

皆さま

お世話になっております。
RSY七ヶ浜事務局 郷古です。

去る10月23日(日)に「きずな食堂in吉田浜」が開催されました。
このきずな食堂は、地域内の支え合いの場作りの事業として、世代間交流を柱として、大人と子どもが一緒になって一つの事に取り組むこと企画です。食事会をメインに軽運動やレクリエーションと取り入れ、世代問わず普段から声を掛け合えるような仲なってもらおうというのが狙いです。
(第一回目の松ヶ浜地区の様子はコチラ!!!)

第二回目は吉田浜地区です。
実は吉田浜地区の皆さんと一緒に企画・運営するのは実は初めて!
吉田浜地区の皆さんは独自に「吉田浜地区ボランティア協会」という組織があり、
『まず、自分たちのことは自分でやる』という信念で震災後の地区コミュニティ形成や仮設住宅でのイベント受入、仮設住宅からの移転後の地区行事なども地区住民が行っておりました。
もちろん、町や社会福祉協議会などのバックアップもありましたが、他地区と比べると格段に「自立を目指していく」という姿勢が伝わる動きです。

吉田浜全員集合!

今回、きずな食堂の相談を地区へ持ちかけた時に、
「世代間交流はうちでも考えた。ちょうど地区独自でレクリエーション祭りを震災後からやっている。一緒にやりましょう」と快諾頂き、開催に至りました。
打ち合わせの結果、前回の松ヶ浜同様に軽運動と食事ということになりました。
地区の健康作り推進員、吉田浜地区の子ども会のお母さん方と一緒に作るのは、豚汁と炊き込み芋ごはん。

台所は男子禁制?!お母さんたちの交流の場に。豚汁と炊き込みご飯をみんなで作ります。
「秋らしいメニューだね。家ではこうやって味付けしてるんだよ。」
「うちでは違うよ?一度湯がいてからー。でも、別の方法もおもしろいねー。」
料理ごとに味が違うのは、やはり作っているお母さんたちの知識や調理方法次第ですね。
図らずとも、地区間のお母さんたちの料理交流になったようです。

グラウンドゴルフは個人戦です。大人の子どもも関係ない!白熱です!

ゲートボールも8ホールを作って本格的!この公園は被災を受けた土地を町の区画整備事業で、地区の公園に作りなおしたところなのです。出来てから、初めてイベント会場になりました。
青空食事会の開催です。

風がとても強く大変でしたが、ご飯はみんなで外で食べました。
子どもたちには会場設営やご飯の配膳を手伝ってもらいました。
「あらー?どこの孫なの?おじいちゃんかおばあちゃんの名前は?」
との声掛けに、しっかり答えていました。地区内のコミュニケーション作り、世代交代もちゃんとできつつあるようです。
歩行が困難な方々へはお届けに小さな子にもちゃんと目線の高さで・お渡し。
大事なのは、「こういった顔合せの場に出てくること」
出ることによって自分も皆さんのことを知れる、そして皆さんも自分のことを知ってもらえる。そういったことが地域コニュニティ作りを加速させるようです。

しかし、戸別に声をかけても企画に参加しない人たちも結構いることがヒアリングからも分かりました。参加できないのか、参加したくないのか、その理由でもアプローチの仕方が違います。
地区長や民生委員から詳しく話を伺い、 1人ぼっちになる人が居ないか?そのためには何ができるか、今回のように子どもたちの力を借りながら、 地域作りをお手伝いしていきたいと思います。

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【参加者の声】
○この秋祭りは震災後に立ち上がったものなんだ。大人たちだけで集まる、子どもたちだけで集まるのはよくやるが、一緒というのは、夏祭りくらいしかない。震災後、引っ越してしまった人、引っ越してきた人が多いので、コミュニティ作りが最も重要なんだ。
(50代:男性) ※吉田浜公民分館長

○子どもたち元気だよね。あんなに走り回ってさ。大きい公園が出来て楽しそう。
震災起きて、ここの景色もすっかり変わっちゃったのよね。
(50代:女性)

○レスキューストックヤードには仮設の時にお世話になった。移転してからは、ずっと名前を聞かなかったな。まだいてくれたたってことすら知らなかったよ。七ヶ浜のはじっこのほうにいると全然情報入ってこない。
(60代:女性)

○いつもきずなハウスにはうちの子がお世話になっています。子どもたちも楽しそう。これからも何か一緒に出来る時はしましょうね。
(70代:男性)

○町営住宅の参加者は少なかったね。吉田の町営住宅の人たちは、集会所とかもないから、普段から集まろうって気持ちがないのかもね。働いているって人も多いけど、ずっと家に居る人もいるんだ。
(60代:男性)

○うちの区は男の人たちが結構、企画を手伝ってくれるんだ。そこらへんは他の地区より結束力はある方だと思うね。
(70代:女性)

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【主催】きずな食堂in吉田浜実行委員会
【協力】吉田浜地区、七ヶ浜町社会福祉協議会

※この事業は平成28年「心の復興」被災者支援事業の助成で開催致しました。

宮城県七ヶ浜町報告【第248報】きずな号で七ヶ浜を学ぼう~第8弾魚釣りをしよう~

お世話になります、RSY七ヶ浜事務局槙島です。

去る10月15日(日)「きずな号で七ヶ浜を学ぼう~第8弾魚釣りをしよう~」を実施しました。

この企画は震災以降、「海は危ない」というイメージも強く、足が遠のいていましたが、海の近くに住む七ヶ浜の子ども達に「海を楽しい場所と感じてもらいたい」という想いから、漁師さんと一緒に海を体験できる企画として2015年春から定期的に菖蒲田浜漁港で釣りや海苔すき体験など、体験学習を中心に実施してきました。(前回の様子はコチラ

 

回数を重ねるごとに楽しさを知り、申し込みが始まるとすぐに申し込みをしてくれるリピーターが参加者の半分を占め、更に参加者は小学生だけでなく、中学生もボランティアとして参加してくれました。

中学生は小学生より早く来て、1日の動きの確認や役割分担をして、子ども達を迎えます。

1015釣り

漁港に着いたら約束ごとをみんなで確認して、釣竿を渡したら3チームに分かれてチームごとに針とえさをつけて・・・

リピーターの子達は前回を思い出しながらどんどん自分で準備をします

みんながやり始めてからもえさを触れず、苦戦する子もいますが、その子なりに工夫をしてつけたり、リピーターの子が手を貸す姿も見られ、保護者の方も「こういうところを普段は中々見られないので、良い機会です」と嬉しそうに見守っていました。

1015釣り21015釣り31015釣り4

そして今回は岸壁だけでなく、船にも乗せてもらいました。チームごとに順番に、ということでAチームを乗せると「ずるいー師匠ー私も乗りたいー!」と遠くから叫ぶ声が出るほど。

(この企画の際は、漁師さんのことを「師匠」と呼び、慕っています。参加した後はどこかでばったり会うと「あ、師匠!」と声をかけてくれるようになり、このように世代を超えて、町民として繋がりができていることも漁師さんは喜んでくれています)

 

波に揺られながらの釣り、船に乗ってからもたくさん釣れて子ども達にとってはとても貴重な体験になりました。

1015船から1015釣り61015釣り7

お昼になり、みんなで昼食。みんなが釣った魚はお母さんたちにさばいてもらってからあげに。

「どれが僕のだろう?」「うまーい」とパクパクからあげを食べ、更に今回も漁師さんがみんなにカニ汁を振舞ってくれて、何度も何度もお代わりして「あー苦しいーもう食べれないー」と漁港で寝転ぶほど、大満足の子ども達でした。

1015漁師さんからカニのプレゼント1015集合写真

最後に釣果発表をして、たくさん釣った子は漁師さんからかにのプレゼント!

釣れなかった子は「次こそは・・・!」と意気込んでいました。

今年度のきずな号企画は残すところ海苔すき体験だけとなりました。

回数を重ねるたびに友達を誘い、一緒に七ヶ浜を楽しみながら学ぶ子ども達の姿を見ることができ、漁師さんもお忙しい中、時間を作ってくださっているにもかかわらず、「もっとたくさんの子ども達に体験してもらいたいね」と言ってくださっているので、今後も七ヶ浜の子ども達が七ヶ浜を体験できるような企画を、町民の方と一緒に考え、実施していきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

 

【参加者の声】

・いつも1匹しかつれなかったけど、今日は2匹つれたからとてもうれしかった。でも2匹ともメバルの赤ちゃんだったから逃がした。今度は大きい魚を釣りたい。師匠が作ってくれたかに汁がおいしかった。いっぱい食べた。(小6男子)

・意外とたくさん釣れて(クジメ、アイナメ)驚いた。釣れた瞬間嬉しかった。えさのやり方もマスターした。(中3女子) 

・つれなかったけど、楽しかった。みんなでご飯をたべたのが楽しかった(小6男子)

・天気も良く、子ども達同士でえさ付けを教えあう、又は釣った魚を針からはずせずにいると手伝う姿なども見られながらの釣り、楽しかったです。その場で釣った魚や七ヶ浜でとれるカニ汁なども食べることができ、本当に良い体験ができたと思います。(小2男子母)

 

宮城県七ヶ浜町報告【第245報】きずな号で七ヶ浜を学ぼう~第7弾魚釣りをしよう~

みなさまお世話になります、RSY七ヶ浜事務局槙島です。

海の近くに住む七ヶ浜の子ども達に「海を楽しい場所と感じてもらいたい」という想いから、漁師さんと一緒に海を体験できる企画として2015年春から年間4回 、菖蒲田浜漁港で釣りや海苔すき体験など、体験学習を中心に実施してきた「きずな号で七ヶ浜を学ぼう」の第7弾を先日9月17日(土)に実施しました。(過去の魚釣りの様子はこちらから→第1弾第2弾第3弾

第7弾えさつけえさつけ2

今回は20名の参加でそのうち半分が初参加!

「ずっと釣りしたかったんだよね」「友だちが楽しいって言ってたから申し込んだんだ」 と、常連チームがお友達を誘ってどんどんメンバーが増えています。

きずなハウスで集合して、みんな揃ったらきずな号で浜へ。菖蒲田浜漁港の小屋の前で漁師さんからお話を聞いたらさっそくスタートです!

針やえさのつけ方を教わって、初めての子達が苦戦している中、リピーターの子達はどんどん自分で準備をして、「つけられたらやっていいの?」と。そしてあっという間に「釣れたよー!」という声に漁師さんもビックリ。

初めての子達もなんとか餌をつけて、グループごとに分かれて釣れるのを待ちます。

初参加チーム初めて釣れた

「また釣れたよー」「あーここまで上がってきたのに逃げられたー」とお昼まで存分に釣りを楽しんで各グループごとに昼食を。自分たちで釣った魚もその場でから揚げにしていただきます!

そして漁師さんからサプライズ!1人1杯ずつワタリガニをご馳走になりました。

初めて食べる子もいれば、「お母さんから食べ方教わって、小さいときから自分で剥いて食べてるよ。こうやって足のところ折ればきれいに身が食べれる」となれた手つきで食べる子もいました。(さすが浜っこ!)

「食べ終わったらまた釣りしていいの?」という声も出るほどでしたが、今回は昼食が終わったら釣果発表!

3チーム全体では20匹ほど、今回はハゼがたくさん釣れました!

中にはコチを釣った子もいて「これが大きくなったら高く売れるんだよー」と漁師さんに言われ、「すごいの釣ったよ!」と喜んでいました。

カニコチが釣れたよ集合写真

昨年から始まり4回目となった今回。今年度の最初の釣りは雨天中止となってしまったため、今年度の釣り企画は初めてだったこともあり、いつも以上に楽しみに参加してくれました。

 

この企画を機に七ヶ浜の海に触れる回数が増え、「楽しかったから友だちも誘ってきたよー」と子ども達同士で海に触れる楽しさを伝え、この企画に参加する様子を見て、漁師さんも更に多くの子ども達に参加してもらうために「今度はもっとこうしたらいいんじゃないか」「いつも来てくれる子達に積極的に参加してもらえるように、初参加の子たちに教える係になってもらうのもいいかも。そしたらそれもまた子ども達の力になるしね」と、この企画をより良くするためにアイディアを出し、一緒に作り上げてくれています。

そして子ども達だけでなく、保護者の方も海に触れ、漁師さんと繋がりができ、「七ヶ浜で獲れるものをこうやって身近に食べられるのはいいよね」と、海の町で暮らすということを改めて考える機会になっているようでした。

これからも海を身近に感じ、体験したこの町の素晴らしさやおもしろさが一人ひとりの中に残るような時間を漁師さんや参加者の方と一緒に作っていきたいと思っています。

 

【参加者の声】

・でかいハゼを釣ることができました。今回は2匹しかつれなかったけど、師匠がカニやカレイを準備してくれたので、昼食はとてもおいしかったです。1匹大物が釣れたので嬉しかったです。次回の釣りでは3匹は釣りたいです。(小6男子・2回目)

・大きなハゼとカニがとれて嬉しかった。きずな号のイベントで釣りをしたことはたくさんあったので釣りにも慣れてきました。七ヶ浜の魚はおいしいのでまた食べたいと思いました。(小6男子・3回目)

・今回釣りをして漁師の人の大変さなどがわかりました。私は1匹もつれなかったけど、とっても楽しかったです。みんなが釣った魚はとってもおいしかったです。(小6女子・初参加)

【保護者の声】

・こうやって色々企画をやってもらって、お世話になった皆様のおかげで子ども達も私も心が温まります。ありがとう。(小5男子母)

・みんなで揚げたての魚のからあげやゆでたてのカニをいただいたことがおいしくて楽しかったです。家族ではよく釣りに行きますが、仲の良い友だちと一緒に釣りをする機会はなかなかないので、子ども達が楽しそうでした。(小6男子、小3女子母)

【参加者募集】311県外避難者について考えようinしずおか

みなさま
いつもお世話になっております。RSY事務局です。

 

東日本大震災から5年半が経過しました。
東海4県には未だに約2,600人の県外避難者の方々がいらっしゃいます。
避難元や避難先、避難原因(地震、津波、原発事故)、家族関係などにより様々に
異なる避難者の状況は、時間の経過とともにますます見えにくく複雑になっています。
そして、その実態は世間の方々にはあまり知られていません。

そこでRSYは、タケダ・赤い羽根広域避難者支援プログラムの助成金を受け、
県外避難者の現状を知り、今後の支援について考える集いを東海各県で主催しています。

静岡県での開催を以下の通り予定しております。県外避難者の「今」を知り、
それぞれの「できること」を持ち寄って支援の輪を広げましょう。是非ご参加ください。

 


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311県外避難者について考えようinしずおか
~避難者(移住/保養)の声・支援者の声~
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◆日時:10月2日(日)12:30~15:30(12:15~開場)
◆会場:ALWFロッキーセンター
※静岡市葵区黒金町 5-1 静岡県勤労者総合会館3階
※JR静岡駅北口から徒歩7分
◆定員:80名
◆内容:
【第1部:避難者の現状や支援について知ろう!】
〇「避難者・移住者の声」を聞く
発表者:東日本大震災により静岡県に来られた当事者の方
〇静岡県内の各支援団体活動紹介
【第2部:できることを考えよう!】
〇課題共有と意見交換

 

◆お申込み:
こちらからお申し込み下さい⇒【参加申し込みフォーム

※ 東日本大震災により避難または移住されてきている方は、避難元の市町村もお知らせください。
※ 託児をご希望される方は、9月25日(日)までにお子さまのお名前、年齢、性別をお知らせください。
※メール(info@rsy-nagoya.com)、FAX(052-253-7552)でもお申込み可能です。
【代表者氏名】【参加人数】【所属】【電話番号】【お住まいの市町村】をお知らせください。

◇問合せ:認定NPO法人レスキューストックヤード

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みなさまのご参加・ご協力、お待ちしております。
どうぞよろしくお願いいたします。

【参加者募集中】ふくしま くらしの相談会(9/25岐阜県)開催のお知らせ

福島県から岐阜県に避難されている皆様へ

今、知りたい事。これからの生活・住居など。お話しませんか。

●日時 平成28年 9月25日(日)14時00分~16時30分

●会場 岐阜市文化センター 4階和室
●住所岐阜市金町5-7-2
●内容

13:40~ 開場、受付
14:00~ 開会、挨拶説明
福島県より「県の復興と現状、支援策等」の説明
14:30~ 質疑応答、個別相談
15:10~ 茶話会 (地域支援団体との交流もあります)
※お子様にはご寄付いただいた おやつをご用意致します
16:30 閉会

詳細は下のファイルから、ご覧いただけます。

岐阜説明会表    岐阜説明会裏

宮城県七ヶ浜町報告【第232報】きずな号で七ヶ浜を学ぼう!第4弾海苔すきをしよう!

みなさま、いつもお世話になっております。

RSY七ヶ浜事務局の槙島です。

ご報告が遅くなりましたが、昨年度全4回開催しました“きずな号で七ヶ浜を学ぼう”の第4弾海苔すきをしよう!を3月19日(土)に開催いたしました。

七ヶ浜に住んでいると海苔はとても身近なものですが、七ヶ浜の海苔といえば皇室献上品になるほどの逸品。

今回はそんな自慢の海苔がどのように作られるのか、海苔すき体験、工場見学をさせてもらうため、松ヶ浜の星のり店さんへ。

海苔博士のお話

おいしい海苔を作るためには・・・

「海だけがきれいでもだめなんです」と博士の言葉にすかさず「なんで?」と子ども達は質問をし、真剣にお話を聞いていました。

「雨が降って山から川へ、川から海へ。いろんな栄養をたくさん含んで海へと流れていきます。

自然は全部繋がっているから、ちょっとぐらいいいか、とゴミを捨てたり汚したりしないでね。これが海苔博士からのお願いです。」

と、貴重なおはなしを聞いた後はみんなの楽しみにしていた海苔すきについて。

まきすの上に木枠を乗せて、海苔を流し込むと海苔が四角になります。

海苔博士から海苔すきの説明海苔すき

乾きやすくするために特製の脱水機でしっかり脱水。脱水できたら乾燥させて完了です。

流れがわかり、コツをつかんで枚数を重ねるごとにどんどん上手になり、「これ僕がやったやつだよ!」と自分のすいた海苔を嬉しそうに眺めていました。

脱水海苔を乾燥

海苔すきが終わったら昼食です。

今回は特別に水切りした生海苔を、炊きたて熱々ご飯に乗せてバターとわさびと醤油をたらり!この時期だけの贅沢な食べ方に「うまーい!」と一人で3杯おかわりする子もいるほどでした。

生海苔ご飯初めての生海苔丼!

食べ終わったら工場見学。今回手漉きをした海苔ですが、今は機械がやってくれます。

型に流し込まれ、水を切り、2時間かけて乾燥して出てきます。

決められた枚数で束ねられて出てくる海苔に「海苔を半分にしているのになんでやぶれないんだろう」「この機械はどうなってるの?」と子ども達も前のめりになって見ていました。

焼き海苔はパリパリしていますが、焼く前の板海苔はしっとりしているから折っても破れたりしないんですよね。

海苔工場機械から出てくる海苔

博士に質問して、「いつも食べてる海苔ってこうやってできてるんだね」とまたたくさん勉強になりました。

集合写真

昨年5月から始まった「きずな号で七ヶ浜を学ぼう!」

この企画を通して、七ヶ浜の子ども達が自分の暮らす町の魅力を体験し、今では自分で釣りに出かけたり、魚、海苔、わかめなど七ヶ浜の名産物に興味を持つ子も増えました。

震災以降、海は「危ない場所、こわい場所」というイメージがありましたが、海に囲まれたこの町で暮らす子ども達が、このような活動を通して海を「楽しい場所、大切な場所」と感じ、以前のように身近な場所になることを願っています。

今年も町民の方とともに考えながら、少しずつでも続けていければと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

【参加者の声】

・海苔を型に入れるのが難しかった。(中2女子)

・工場の中はすごく暑くて、機械は大きくてすべてが自動でビックリした。(小5男子)

・海苔が最初は水と混ざっていて、それを型に入れて乾かすなんて知らなかった。(小5男子)

・生海苔を初めて食べたけど、なかなか食べられないので食べることができてよかった。とてもおいしかった。(小5女子)

【ご案内】RSY熊本地震支援活動報告会《6月3日》

皆様

この度の熊本地震に対する当法人の支援活動に、
ご支援をいただきありがとうございます。
地震発災から、2か月が経とうとしています。
レスキューストックヤードでは、発災翌日に浦野と松永が現地入りして以来
4月15日深夜の本震直後に一旦、引き揚げた数日を除き、
現地に継続して入り、支援を続けております。

支援は継続して行ってまいりますが、
これまでの活動をご報告したいと存じます。
直前のご案内で恐縮ですが、ぜひお越しいただき、
ご感想などいただければ、幸いです。
以下は開催の概略です。
お越しをお待ちしております。
※お申込みの際は、件名を「熊本地震支援報告会(6月3日)」としてください。
※当日のご参加でも結構です。

日時:6月3日(金) 19:00~20:30
場所:名古屋市市民活動推進センター 集会室
ナディアパークデザインセンタービル6階
(名古屋市中区栄3-18-1)

タイトル:発災から1か月半、今後の支援に向けて

会場地図など詳しくは、こちらのチラシでご確認いただけます。

20160603_RSY熊本地震災害中間報告会チラシ

問合せ先:レスキューストックヤード事務局
052-253-7550

【参加者募集】4/24(日)県外避難者の現状と支援を考える公開セミナー

いつもお世話になっております。RSY事務局です。

4/24(日)に「県外避難者の現状と支援を考える公開セミナー」を開催します。
東日本大震災・原発事故から5年が経過しました。一人ひとりに視点を当てた支援連携がますます求められています。
避難世帯の調査及び、愛知における相談支援の事例を振り返り、県外避難する家族の現状と抱える課題と今後の相談・支援の方向を共有し、地域ごとの連携を深めていくために、是非ご参加ください。


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◆日時:2016年4月24日(日) 13:00~16:00
◆会場:愛知県社会福祉会館(白壁庁舎)5階 第1研修室
※名古屋市東区白壁一丁目50番地 https://goo.gl/maps/x7ZVJcEWEg32
※地下鉄名城線「市役所」2番出口から東へ徒歩約10分
名鉄瀬戸線「東大手」から東へ徒歩約6分
◆定員:100名(先着順)
◆参加費:無料
◆内容:
◯基調講演「福島原発事故後の生活変化と健康影響」
・講師:成 元哲氏(中京大学現代社会学部 教授)
◯報告①「乳歯の保存と放射能検査」
・報告者:中村 琢氏(岐阜大学教育学部理科教育講座 助教授)
◯報告②「原発事故の損害賠償と課題」
・報告者:福島原発事故損害賠償愛知弁護団
◯パネルディスカッション「地域での相談支援の方向と課題」
・パネリスト:
成 元哲氏(中京大学現代社会学部 教授)
吉岡 モモ氏(名南病院小児科 医師)
村上 浩子氏(キャリアカウンセラー)
・コーディネーター:
栗田 暢之(レスキューストックヤード 代表理事)

 

★申込み:コチラからお申込みください⇒【参加申込みフォーム
※FAXまたはメールからでもお申込みいただけます。詳しくはチラシをご確認ください。
★問合せ:RSY名古屋事務所 (電話:052-253-7550) ※月~金 10:00~18:00

 

◆主催:認定特定非営利活動法人レスキューストックヤード
◆共催:生活協同組合コープあいち
◆協力:愛知県被災者支援センター
◆後援:愛知県弁護士会、福島原発事故損害賠償愛知弁護団、愛知県司法書士会、
愛知県臨床心理士会、愛知県保険医協会、愛知県社会福祉協議会

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みなさまのご参加をお待ちしております。

宮城県七ヶ浜町報告【第225報】3.11メモリアル企画「七ヶ浜 UMI-TSUNAGU 2016」

皆様
いつもお世話になっております。
RSY七ヶ浜事務局 郷古です。

3月13日(日)に七ヶ浜町中央公民館にて3.11メモリアル企画「七ヶ浜 UMI-TSUNAGU 2016」が開催されました。

この企画の主催は、町ではなく「七ヶ浜住民による実行委員会」です。
七ヶ浜町では3月11日に追悼式を行いましたが、
『追悼の気持ちが一番だが、それと同じくらい「起こったことや経験を語り継いで行く」、「様々な出会いから生まれたきずなを大切にする」ということも大事である』
という意見から、住民による実行委員会を立ち上げてオリジナルの3.11メモリアル企画を行う事になりました。
この企画自体は2012年から継続的に行われていましたが、年を重ねるごとに実行委員会への七ヶ浜住民の参加が増えています。今回の企画の打ち合わせは20回を超えています!!!

なにをしたいか?なにを伝えたいのか?ワークショップを行った会議の風景

『自分ができることで恩返しを・・・』
朝10時からのイベントオープンで来場者を出迎えたのが七ヶ浜の漁師であり、ぼっけ倶楽部七友会の代表の鈴木直也さん。
「お世話になったボランティアさんたちに今が旬の七ヶ浜のわかめをたべてもらいたい。ここまでこれたのも本当に皆さんのおかげだと思っている。」というお心から、わかめしゃぶしゃぶコーナーを開いてくれました。ボランティアさんをはじめ、たくさんの町民の皆さんも生ワカメを一緒に食べていました。
漁師からの感謝のわかめしゃぶしゃぶ 

又、今回地元の中学生も企画内にボランティアスタッフとしても参加してくれました。「七ヶ浜のためにできることをやらせてもらいたい」と自分たちが作った防災学習の説明をしてくれました。来場者からの質問にも丁寧な受け答えをしていました。
来場者からの質問へも丁寧に答える中学生


『避難所で食べたカレーはとても心に残っている。一堂集まってみんなで食べたい』
との実行委員会での話から300食以上のカレーを実行委員会メンバーで作りました。
七ヶ浜の漁師さんから茎ワカメや愛知県安城市の皆さんから漬物の差し入れもあり、食の交流の時間も良い時間を過ごせました。参加者同士、思い出話をしたり、始めて会った方々も「カレー美味しいですね」という何気ない会話から七ヶ浜の話になって盛り上がっていました。
愛知県安城市からの漬物を提供しくれた石川さん(右)と七ヶ浜の茎ワカメを提供してくれた渡辺さん(左) 賑わう会場

その後は各種メディアに作成風景から取り上げて頂いた「あの日の僕 七ヶ浜3.11」という防災紙芝居を行いました。町民の声から文章を作成し、事実起こったことを書きとめました。又、題字や紙芝居の色塗りを手伝ってくれたのは七ヶ浜の中学生です。
読み合わせ練習も当日までに何回も重ね、「ここはもう少しおばあちゃんの声っぽく、ゆっくりよもう」、「ここは避難民を誘導する場面だから、当時の事を思い出しながら緊張感が分かるように読もう」などひとつひとつのセリフに心を込めて、読み手に伝わるようにと励みました。
本番も満員、大盛況で、
町内外から「私たちの地区・町でもやっていただけないか」と声が相次ぎました。
読み手の一人であった渡辺さんは「読み手のオファーがあったときは戸惑ったが、自分の経験談も紙芝居の中に入っている。津波から逃げたこと、避難所の事、仮設住宅での暮らし、そして今・・・全てを振り返る機会にもなった。やってみて、作ってみて良かった」と話してくれました。
紙芝居は大勢で見れるようにプロジェクターに映し出した 

 

この企画を通じて思ったことは
1:【七ヶ浜町民の気持ちの土台は「感謝」だということ】
今までメモリアル企画運営補助を行ってきましたが、今年はほとんど町民有志の実行員会で企画内容を精査しています。
「今まで手伝ってもらう立場だったが、皆さんには参加者になってもらいたい。感謝の気持ちを形にして、皆さんとの交流を深めたい」というのが企画がスタートした時に話された言葉です。
企画名である「UMI-TSUNAGU」は『海/生む/あなたとわたしを繋いで』という意味で、実行委員会メンバーで考えた名前です。想いを形にするために実行委員会メンバー各々が動いて、その名の通りの良い企画になりました。

来場者内訳は町民200名、ボランティア200名、実行委員メンバー50名の合計450名を超える

2:【参加者同士で再会を喜ぶ場面が多く見られた。5年経ったなおも繋がり続けていること】
「あぁ~!久しぶり!元気にしてた??また会えたねー!嬉しいね!」
そういった再会を喜ぶ声が至るところで上がっていました。それは住民同士、ボランティア同士、住民とボランティア間、様々あります。
「確かに大変なことが起きて。辛いことも多かったが、悪い事ばかりではない。いろんな人たちと繋がって、楽しい。」という言葉も話してくれました。なんというありがたい、そして力強い言葉なのかと思います。

延8万人のボランティアの支援活動のおかげでプレオープンだが、ついに今年の夏に海水浴が出来るまでになった

来年度の開催はまた実行委員会メンバーの中で、話し合いを行い、決めていく予定です。 

 

宮城県七ヶ浜町報告【第224報】サークルK・サンクス店頭募金贈呈式

みなさま、いつもお世話になっております。RSY七ヶ浜事務局槙島です。
先日、2月27日(土)きずなハウス(RSY七ヶ浜事務局)にてサークルK・サンクス店頭募金贈呈式を開催いたしました。

株式会社サークルKサンクス様、ユニーグループ・ホールディングス株式会社様にお越しいただき、七ヶ浜町の子どもたちや親御さん約50名がきずなハウスに集まりました。

0227贈呈式

昨年8月1日から11月30日までの期間、「東北の子ども達に幸せな笑顔を贈ります」と全国6000店舗以上あるサークルKサンクスの店頭レジ横に設置された募金箱に託されたお金を、レスキューストックヤードに寄託していただきました。

0227贈呈式_目録授与

 そしてきずなハウスに来てくれている皆様に重大発表!
昨年は、「子どもたちが落ち着いて勉強できるスペース」が欲しいとの声から「移動学び舎バスきずな号」を寄贈していただきましたが、今年は“子ども達の居場所作り”として、今回いただいた募金とみんなの家プロジェクトのご協力のもと、七の市商店街跡地に新たにきずなハウスを建てられることになりました!
そしてこの日は特別ゲストとして建築家の方も完成イメージの模型を持ってお話しに来てくださり、子ども達は完成イメージの模型に興味津々です。
0227贈呈式_新きずなハウス発表0227贈呈式_新きずなハウスに興味津々
お散歩がてらお茶っこのみにきてくださる方やボーちゃん焼きを買いに来てくださる方、「宿題してから遊ぶ!」ときずな号で宿題をしてから遊ぶ子たち、学校や学年は関係なく、同じ空間で過ごすうちに仲良くなり遊んでいる子たちなど、毎月延べ1500名が足を運んでくださり、毎日にぎわっているきずなハウス。
「来年はどうなるの?」「ずっときずなハウスはここにあるの?」との声がたくさんあった中、ようやくご報告ができ、保護者の方からも「よかったー」と自然と拍手、笑みがこぼれました。
年内に完成、オープンを目指してみんなの家プロジェクトの建築家の方と一緒に準備を進めてまいります。
0227贈呈式_お菓子プレゼント
最後に、ユニーグループ・ホールディングス様より来場者へお菓子のプレゼントもいただきました。
翌日エコバッグを使ってきずなハウスに来る子も・・・!
0227贈呈式_集合写真
新きずなハウスでは駄菓子、ボーちゃん焼きだけでなく町民交流の場としてどんなことができるか、より過ごしやすい空間作りができるように試行錯誤してまいりますので、今後ともご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
完成した際にはぜひ七ヶ浜へ遊びにいらしてくださいね!
【来場者の声】
・きずなハウス残ることになってよかった。今は遊ぶところが少ないから、こういう場所は子ども達にとっても必要。ここにいるのがわかっていると親も安心だしね。(40代女性)
・新しくきずなハウスできて、ずっと残るんだったら高校生になったらきずなハウスでバイトさせて!(小4男子)
・ボーちゃん焼き、これからも食べれるのね。よかった。お土産で持っていくと喜ばれるのよ。だからここで買えるってみんなに宣伝してるからね!(60代女性)